テストクロージングとは?メリットやタイミング・例文も徹底解説
テストクロージングは、成約につなげるための重要なプロセスです。
「自信がなくテストクロージングに苦手意識がある」
「テストクロージングのやり方がわからない」
テストクロージングを成功させるには、テクニックが必要なため、このような悩みを抱える営業担当者は少なくありません。
そこで本記事では、テストクロージングの重要性について解説します。メリットや実施するタイミング・例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
テストクロージングとは契約締結前に顧客の購買意思を確認すること
テストクロージングは、契約締結に至る前のタイミングで、顧客に購買意思があるかを確認すること。クロージングも営業活動では重要なフェーズですが、実施するタイミングが異なります。
それぞれのタイミングや意味合いの違いについては、以下にまとめました。
- クロージング:契約締結前の最終的な意思決定
- テストクロージング:契約締結に至る前
商談を進めても、顧客の不安要素を払拭できないままでは、成約にまで結びつきません。
そこで、クロージングの前にテストクロージングを実施すれば、不安要素を把握できます。
把握できた時点で対策を取れば、早期に不安要素を解消できるため、顧客は購入に向けた意思決定がしやすくなり成約率が高まります。
営業でテストクロージングを行う重要性
テストクロージングを実施すると、営業活動の確実性を高められます。
見込み客との商談が途中までスムーズに進んでいても、購入意思がなければ商談は成立しません。この場合、途中で商談が打ち切りになり、それまで培ってきた努力が水の泡になります。
そこで、テストクロージングを実施して商談の途中で購入意思がないと判断できれば、その時点で他の見込み客にターゲットを切り替えられます。
見込み客に購入意思があると判断できれば、クロージングまでのプロセスをスムーズに進められるでしょう。
テストクロージングを実施する5つのメリット・効果
それでは、テストクロージングを実施するメリットと効果について解説します。
- 見込み客かを早期に見極められる
- 顧客の購買意欲を引き出せる
- 顧客に安心感を与えられる
- 自信につながる
- クロージングに結びつけられる
見込み客かを早期に見極められる
まず、商談を進める価値がある見込み客かを早期に見極められます。
見込み客に購入意思がない場合は、それ以上商談を進めても成約にはつながらないでしょう。
見込みがない場合は、その時点でリソースやコストを購入意思の高い顧客に切り替えられます。
顧客の購買意欲を引き出せる
顧客の購買意欲を引き出せる効果を期待できます。
見込み客に自社商品やサービスを売り込んでも、すぐに納得してもらえるとは限りません。
テストクロージングでは、自社商品やサービスが顧客に与えるメリットやベテフィットを伝えられます。
顧客が求める商品やサービスを提供していると理解してもらえれば、購買意欲を引き出せるでしょう。
顧客に安心感を与えられる
テストクロージングは、顧客に安心感を与える効果が期待できます。
問題点や課題を解消するために商品やサービスの購入を検討していても、不安要素を抱えたままでは安心して購入できません。
テストクロージングでは、顧客が抱える問題点や課題を引き出し、解消までの提案ができるのもメリットです。
不安要素を解消できれば、顧客に安心感を与えられます。
自信になる
そして、営業担当者の自信につながるのもメリットです。
テストクロージングで顧客が抱える不安要素を解消できれば、クロージングまでのプロセスがスムーズになるでしょう。
営業担当者も精神的負担が軽減されるので、自信を持って対応できます。
クロージングに結びつけられる
クロージングに結びつけられるのも非常に重要なメリットです。
テストクロージングで顧客の不安要素を解消し、安心できる状態であればその後のプロセスもスムーズに進み、クロージングへの道筋を作れます。
顧客からの理解や信頼を得られれば、成約につながる可能性は高いと考えていいでしょう。
テストクロージングが有効になる営業
テストクロージングが有効なのは以下の営業です。
- BtoB
- BtoC
- テレアポ
企業が企業に対して営業活動を実施するBtoBで有効なのは、決裁権を持つ方への営業です。
ただし、BtoBにおいても、複数の担当者が関わる営業には不向きとなるので注意してください。
BtoCでは、個人以外にも団体の代表との商談になるケースもありますが、いずれもテストクロージングは有効といえるでしょう。
テレアポは、その場で結果を出しやすいので、テストクロージングを有効活用できます。
テストクロージングを実施するベストなタイミングとやり方
テストクロージングは、以下の2つのタイミングで実施してください。
- 商品・サービスを説明する前
- 金額を提示する前
それぞれに例文を交えて解説します。
商品・サービスを説明する前
まず、商品やサービスの説明をする前に実施します。
「商品(サービス)のご説明をさせていただく前に、ご不明やご心配な点はございませんか?」
「商品(サービス)のご利用に当たって、譲れない条件などはございますか?」
見込み客にいきなり商品やサービスを売り込むと、売るのに必死で顧客の気持ちを考えていないような印象を与える恐れがあります。
商品やサービスの説明に入る前に、顧客の意向を確認してください。顧客の意向に沿って話を進めれば、断られるリスクを軽減できます。
金額を提示する前
次に、金額を提示する前にもテストクロージングを実施します。
ただしここで重要なのは、テストクロージングの前に、金額以外の不安要素を解消しておくことです。
「商品(サービス)についてご説明しましたが、ここまででご不明やご心配な点はございませんか?」
「ご希望の条件を満たしている商品はこちらになりますが、いかがでしょうか。」
なお、金額を提示する前に相場を提示するのもポイントです。
提供する商品やサービスの質に見合った金額であっても、顧客によっては高いと感じる場合があります。
相場を伝えておけば、高額なイメージを軽減できるでしょう。
テストクロージングを成功させる秘訣・コツ
では最後に、テストクロージングの成功に向けて重要となる3つの秘訣とコツを紹介します。
- 重要なポイントを確認する
- 顧客に不快感を与えない尋ね方をする
- 自然な流れでテストクロージングにつなげる
重要なポイントを確認する
まず、顧客に対して重要なポイントを確認してください。
- 購入する必要性を感じているか
- 商品の価値を正しく理解できているか
- 価格に納得できているか
- タイミングと購入する理由がマッチしているか
- 営業担当者から商品・サービスを購入する意味を感じているか
特に上記は顧客の不安要素になりやすいポイントです。
テストクロージングを実施する前に確認しておけば、顧客の不安要素を解消するのに役立ちます。
顧客に不快感を与えない尋ね方をする
次に、顧客の不快感を与えないような尋ね方を意識してください。
自社商品やサービスを売りたい気持ちが強いと、営業感を出しすぎてしまい、顧客に不快感を与える恐れがあります。また、言い方にも注意が必要です。
NG例:「これなら買いますか?」
OK例:「いただいたご希望ですと、こちらの商品が合いそうですがいかがでしょうか?」
言い回しでも相手に与える印象は大きく変わります。不安要素を取り除くなら、相手に寄り添い最適な提案ができるように心がけてください。
自然な流れでテストクロージングにつなげる
テストクロージングは、自然につなげることも大切です。
テストクロージングを実施するタイミングでは、書類に署名・捺印などは行いません。
主に会話で進めるため、自然に進められるように意識してください。
そして、具体的に質問することも大切です。
強い口調は相手を不快にしますが、曖昧な表現は不安にさせる恐れがあります。
NG例:「この商品をどう思いましたか?」
OK例:「弊社の商品お試しになりますか?」
NG例:「この価格なら買いますか?」
OK例:「ご予算に合う価格帯の商品はこちらになりますが、いかがでしょうか。」
質問する際は、具体的な行動を示すと、相手も回答しやすくなるでしょう。
まとめ:テストクロージングを成功させてクロージングに活かそう
テストクロージングは、営業活動において成約につなげるための重要なプロセスです。
顧客に購買意欲がなければ、どんなに熱心に売り込んでも成約にはつながらないでしょう。
テストクロージングにより顧客の購買意欲を確認できれば、適切な対応ができます。もし購買意欲がない場合は、早期にターゲットの切り替えが可能です。
本記事で紹介した情報を元に、テストクロージングを成功させクロージングにつなげてください。