営業リストの作り方ガイド!手順やポイント・おすすめツール5選も紹介
企業が売上を拡大するには、新規顧客開拓が欠かせません。そこで重要となるのが「営業リスト」です。
しかし、ただ顧客情報をまとめても成果につながるとは限りません。営業リストの作り方にはコツがあります。
「営業リストを作成しても成果につながらない……」
「精度の高い営業リストの作り方が知りたい」
営業リストの作成ついて、このように考える営業担当者は少なくないでしょう。
本記事では、精度の高い営業リストの作り方を解説します。手順やポイント、おすすめツール5選も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
営業リストとは見込み顧客の情報をまとめた一覧表のこと
営業リストとは、ターゲットとなる「見込み顧客の情報をまとめた一覧表」のことです。
営業活動に必要な情報を営業リストに集約することで、業務効率化を計れます。また、営業リストを社内で共有すれば、他部署との情報共有もしやすく、営業の属人化を防げるのもメリットです。
営業リストは、顧客情報をデータとして管理できるので、成約後のアフターフォローにも役立つでしょう。
営業リストの作り方1.事前準備をする
営業リストの作成は3段階で進めていきます。まず、事前準備で取り組むのは以下の3つです。
- 営業戦略の決定
- ターゲットの明確化
- 現実的な件数の算出
営業戦略の決定
まず、営業戦略を決定しましょう。営業戦略は以下の手順で構築します。
- 自社を取り巻く外部環境の調査
- 調査結果を検証して自社の課題を可視化する
- 差別化を図るために自社の強みを把握する
- これまでの結果に基づき目標を設定する
- 目標達成に向けた営業戦略を決定する
営業戦略が曖昧なままでは、目標も定まらず営業活動をスムーズに行えません。はじめに営業戦略を決定することで、目標が明確になり営業リストの精度が高まります。
ターゲットの明確化
次に、ターゲットを明確化します。
そもそもターゲットが定まらなければ、ニーズにマッチした戦略を立案できません。
ターゲットを明確化するには、ペルソナ設定が有効です。ペルソナ設定でターゲットを具体化すれば、顧客ニーズを把握しやすくなります。
顧客ニーズを把握できれば、営業活動の最適化により成約率もアップするでしょう。
現実的な件数の算出
そして、現実的な件数を算出することを意識してください。
成約率を高めるには、より多くの見込み顧客にアプローチする必要があります。
しかし、非現実的な件数を算出しても、営業担当者が対応しきれなければ意味がありません。さらに、情報収集にかけた手間と時間を無駄にする恐れもあります。
営業担当者の人数が限られる以上、対応できる件数の見極めも重要です。
営業リストの作り方2.営業先の情報収集をする
次に、営業先の情報をいくつかの方法で収集します。どれかひとつではなく、複数の方法を組み合わせることで、マーケティング精度が高まります。
- インターネットから情報を収集する
- 名刺情報を整理する
- 自社サイトのアクセス解析を実行する
- イベントや展示会に参加する
- リストの購入を検討する
それぞれに詳しく見ていきましょう。
インターネットから情報を収集する
インターネットからの情報収取は、最も手軽で効率の良い方法といえるでしょう。
- ポータルサイト
- 業界団体のサイト
- 法人番号公表サイト
- 企業のSNS
上記のように活用できるサイトも多くあります。
必要な情報を入手するには時間と手間がかかる反面、低コストで情報を収集できるのはメリットです。
名刺情報を整理する
各営業担当者や社内で管理している、名刺情報も活用してください。
イベントや展示会で名刺交換をしたままでも、改めて整理することでターゲット像にマッチする可能性があります。
ただし、すでに取引を終了していたり取引不可だったりする場合は、対象から外しておくことも大切です。
自社サイトのアクセス解析を実施する
自社で運営しているサイトの、アクセス解析も貴重な情報源の一つです。
そもそもサイトを訪れた顧客は、自社商品やサービスに興味を持っている可能性があります。
ただし、サイトを訪問してから長い時間が経過していると、他社の商品やサービスを利用している可能性も否定できません。
アクセスした時期が直近の顧客を優先的に選出するといいでしょう。
イベントや展示会に参加する
イベントや展示会に参加するのも有効な手段です。
特に自社ブースに足を運んでくれる顧客は、成約につながる可能性が高いと考えられます。
ただし出店するにも費用がかかるため、顧客の興味を引く工夫や会場内でチラシを配るなどの工夫が必要です。
名刺を交換した相手には、迅速にアプローチやフォローをして印象付けましょう。
リストの購入を検討する
「社内ノウハウがない」「リソース不足」など、自社での対応が困難な場合に、リストの購入は非常に有効な手段です。
費用はかかりますが、すでに完成しているため手間をかけずに多くの顧客情報を入手できます。
ただし、リストに記載されている顧客が全て対象になるわけではないことに留意しましょう。コストをおさえたい場合は、必要な情報だけを選ぶのもポイントです。
営業リストの作り方3.営業リストを整理する
そして、営業リストを整理します。整理する方法には選択肢があるので、自社の状況に合わせて選ぶことが大切です。
- エクセルに整理する
- ツールを導入する
- 外部に委託する
エクセルに整理する
手軽に整理したいなら、エクセルが便利です。
普段から業務に使用していれば、新たに導入する費用もかかりません。また、無料のテンプレートをダウンロードできるのもメリットです。
ただし、情報量が多くなると動作が重くなることと、情報共有がしづらいことに留意してください。
ツールを導入する
多くの情報を管理したいなら、ツールの導入をおすすめします。
専用のツールなら、営業リストの作成に必要な機能が集約されていますし、顧客情報を一元管理できるのもメリットです。
クラウド型のツールなら、チームや他部署との情報共有もスムーズになるといったメリットもあります。
すでにCRMやSFAを導入しているなら、既存システムと連携が可能かもチェックしてください。
外部に委託する
営業リストを作成するノウハウがない場合や、リソース不足にお悩みなら、外部に委託する選択肢もあります。
ノウハウを持つプロに依頼するので、精度の高い営業リストを作成できるのは大きなメリットです。
ただし、費用がかかることと、情報漏洩のリスクがあることに留意してください。
外部に委託する際は、複数を比較して検討するといいでしょう。
営業リストの作成で大切なポイント
営業リストを作成しても、活用できなければ意味がありません。以下に紹介する4つのポイントをおさえながら作成してください。
- 必要な項目を明確にする
- 情報を最新状態にアップデートする
- 重複がない状態を作る
- 社内でリストを共有できる環境を作る
必要な項目を明確にする
まず、必要な項目を明確にします。
- 企業名
- 住所・電話番号
- 代表者名
- 担当者名(役職・部署)
- メールアドレス
- 公式サイトのURL
- SNSアカウント
上記は一例ですが、企業規模や従業員数などが必要になるケースもあります。アプローチの方法でSNSを活用する場合は、アカウントは必須です。
目的やターゲット、アプローチ方法でも必要な項目は変わります。
情報を最新状態にアップデートする
入手した情報は、常に最新の情報にアップデートしておくことも大切です。
企業によっては、サイトURLや担当者が変わることもあるでしょう。この場合は、調べ直すのに、時間と手間がかかります。
常に最新の情報にアップデートしておけば、機会損失のリスクを軽減できるでしょう。
重複がない状態を作る
重複がない状態を作ることも大切です。
もし、営業リストに重複があれば、同じ企業に何度もアプローチしてしまいます。
重複に気づかないまま何度もアプローチすると、先方の担当者にネガティブな印象を与えかねません。結果として企業イメージを損なう恐れがあります。
こまめに確認して、営業リストに重複がない状態を維持してください。
社内でリストを共有できる環境を作る
そして、社内でリストを共有する環境を整備することも大切です。
営業リストを作成しても、情報を共有できていなければ重複によるミスを防げない恐れがあります。
社内全体で営業リストを共有できる環境を整備すれば、こうしたミスを防げます。
ツールを活用すれば、社内での情報共有がスムーズになる他、アップデートもしやすいでしょう。
営業リスト作成ツールのおすすめ5選
では最後に、営業リスト作成ツールのおすすめを5つ紹介します。
- Musubu
- FUMA
- BIZMAPS
- APOLLO SALES
- Hirameki 7
Musubu
運営会社 | Baseconnect株式会社 |
---|---|
主な機能 | 営業リスト作成 メールの一斉送信 営業活動管理 取引先管理 成約分析 |
料金(税込) | フリープラン:無料 3ヶ月スタートプラン:165,000円(月額55,000円) 6ヶ月プラン:300,000円(月額50,000円) 12ヶ月プラン:540,000円(月額45,000円) |
無料トライアル | – |
公式サイト | https://musubu.in/ |
Musubuは、営業リストの作成から分析まで、ワンストップでサポートするツールです。
作成した営業リストを元にメールを一斉送信する機能や、営業活動の進捗状況を管理する機能なども搭載されています。
送信したメールの開封率や、既存顧客の情報を分析する機能を活用すれば、成約率の高い企業の属性を把握できるのもメリットです。
営業活動をサポートする機能が集約されているので、複数のツールを使い分ける手間もかかりません。
FUMA
運営会社 | 株式会社Plainworks |
---|---|
主な機能 | リスト作成 |
料金 | 無料 |
無料トライアル | – |
公式サイト | https://fumadata.com/ |
FUMAは、一般に公開されている企業情報を独自技術によりデータベース化しているので、完全無料で利用できます。
ログイン不要で、最短5秒でオリジナルリストを作成。操作方法も簡単で、条件を設定したら即リスト表示されるのも嬉しいポイントです。
リストは何度でもやり直しできるため、条件を変えて営業リストを作成したいときにも役立つでしょう。
BIZMAPS
運営会社 | 株式会社アイドマ・ホールディングス |
---|---|
主な機能 | サービス リスト販売 決裁者へのセールスレター送付 新規リストのみの提供 問い合わせフォームへのアプローチ |
料金(税込) | 個別購入:100件5,000円~ 定額プラン1000 3ヶ月:9,980円 6ヶ月:6,980円 12ヶ月:4,980円 定額プラン5000 3ヶ月49,900円 6ヶ月34,900円 12ヶ月24,900円 |
無料トライアル | ◯(月100件まで) |
公式サイト | https://biz-maps.com/ |
BIZMAPSは、登録企業200万以上の国内最大級を謳う企業検索サービスです。
新規法人データベースにも対応しており、毎日最新のデータが更新され、月100件までなら無料で利用できます。
約3,200人ものリサーチャーが情報を随時更新しているので、常に最新情報を利用できるのも嬉しいポイントです。
非上場企業にも対応yしており、営業リストはスマートフォンからでも閲覧できます。
APOLLO SALES
運営会社 | 株式会社Onion |
---|---|
主な機能 | サービス 営業リスト作成 フォーム営業 メール営業 |
料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | – |
公式サイト | https://apollosales.co/ |
APOLLO SALESは、営業リストの作成から、フォーム営業とメール営業まで全てに対応しています。
条件を指定するだけで、自動でインターネット上の企業情報を収集してリストを作成するため、情報収集の手間がかかりません。
さらに、作成した営業リストには、自動でメール送付やフォーム投稿でアプローチするのもポイントです。
ツールが自動で対応してくれるので、ノウハウやリソースが足りない中小企業やベンチャー企業に向いています。
Hirameki 7
運営会社 | トライベック株式会社 |
---|---|
主な機能 | サービス マーケティング機能 オペレーション機能 ファイナンス機能 コミュニケーション機能 ビジネス機能 コーポレート機能 |
料金(税込) | フリープラン:0円 プライムプラン:月額6,600円 |
無料トライアル | – |
公式サイト | https://www.hirameki7.io/function/marketing/salesList/ |
Hirameki 7は、DXで重要とされる領域をワンツールでサポートします。
初期費用0円で即日利用可能、無料プランならずっと無料で利用できるのも嬉しいポイントです。
作成した営業リストからメールを配信したり、フォームを作成したりもできます。
多くの企業が抱える課題を解決する機能を集約しているので、営業リスト作成以外にも幅広い用途に活用できるでしょう。
まとめ:営業リストの作り方をおさえて営業活動の効率化を図ろう
営業リストは、事前準備と情報収集を徹底してから作成すれば、精度を高められます。
社内で情報を共有する体制を整備すれば、業務効率化にも役立つでしょう。情報をデータベース化して社内に蓄積できるのもメリットです。
本記事で紹介した情報やおすすめツールを参考に、営業リストの作り方をおさえて営業活動の効率化を図ってください。