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インテントセールスとは?意味や仕組み・3つのおすすめツールも紹介

インテントセールスアイキャッチ

インターネットの普及に伴い、消費者行動や顧客ニーズが変化しています。

これまでの営業手法では、成果につながりにくいと感じている営業担当者もいるでしょう。

こうした変化に対して柔軟に対応できるのが、インテントセールスです。

しかし、これまでの営業手法を変えるには、手間と時間がかかります。また、インテントセールスに活用するデータには種類があるため、仕組みを理解しなければなりません。

そこで本記事では、インテントセールスの意味や仕組みについて解説します。実施するステップや役立つツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

インテントセールスとは ?

インテントセールスとは ?

インテントセールスとは、Web上における検索行動のデータを活用してユーザーニーズの発生タイミングと内容を明確にし、受注につながる良質な商談の獲得を促す新しい営業手法です。

これまでの営業手法は、より多くの顧客に自社商品やサービスを認知してもらうことを重要視する傾向がありました。

しかし、インターネットの普及により、顧客は欲しい情報を手軽に入手できるため、これまでの営業手法では成果につながりにくくなっています。

意図を意味するインテントセールスは、顧客の意図や行動に基づくデータを活用するため、適切なアプローチが期待できます。

インテントセールスが重要視される3つの理由

インテントセールスが重要視される3つの理由

なぜインテントセールスが重要視されるのか、その理由を3つ紹介します。

  1. バイヤージャーニーが変化している
  2. 競争が激しくなっている
  3. 顧客ニーズや関心に的確なアプローチができる

バイヤージャーニーが変化している

まず挙げられるのが、バイヤージャーニーの変化です。

バイヤージャーニーとは、顧客が商品やサービスを知ってから購入するまでのプロセスを意味します。

インターネットが普及する以前は、顧客が商品やサービスに関する情報を入手する手段が限られていました。そのため、自社商品やサービスを知って知ってもらうためには、企業からのアプローチが欠かせません。

しかし、インターネットの普及により、顧客は都合の良いタイミングで欲しい情報を入手できるようになっています。

競争が激しくなっている

次に、競争が激しくなっているのも要因です。

見込み顧客と接点を持てても、必ずしも成約につながるとは限りません。

一度は自社商品やサービスに関心を持ってもらえても、ニーズにマッチしていなければ他社での購入を検討するでしょう。

見込み顧客を獲得できなければ、利益にはつながりません。

顧客ニーズや関心に的確なアプローチができる

インターネットの普及により、顧客ニーズも多様化しています。

顧客ニーズにマッチしていても、顧客が求める提案ができなければ機会損失のリスクを高めかねません。

インテントセールスは、データを活用し顧客ニーズや関心を把握できるので、より的確なアプローチを実現します。

インテントセールスの仕組みとインテントデータの種類

インテントセールスの仕組みとインテントデータの種類

インテントセールスは、以下に紹介する3つのデータを活用する営業手法です。

  • 1stパーティデータ
  • 2ndパーティデータ
  • 3rdパーティデータ

データにはそれぞれ、メリット・デメリットが存在するため、目的に合わせて活用すべきデータを見極める必要があります。

1stパーティデータ

1stパーティデータは、自社で入手した独自データのことです。

自社のWebサイトからは、4種類のデータを収集できます。

カテゴリ収集できる情報
行動サイト内での行動
入力フォームやアンケートなどに入力した内容
イベント資料請求やフォームの送信など
コンテンツ閲覧やダウンロードの情報

行動は、訪れたページ・閲覧したページや商品など、自社サイトを訪れた顧客がサイト内で取る行動です。

入力は、問い合わせフォームやチャットボットに入力した内容を指します。イベントは、ダウンロードやフォームの送信などのことです。コンテンツは、閲覧やダウンロードなどが該当します。

主な収集方法

  1. 自社Webサイト(顧客行動・閲覧履歴・購買履歴など)
  2. アンケート
  3. 顧客情報
  4. 営業支援ツールに蓄積したデータ

自社で収集し管理しているため、信頼性が高い・収集コストを削減できるのがメリットです。さらに、データ収集時のプライバシーリスクも軽減されます。

1stパーティデータは、顧客が関心を持つ内容や購買意欲などを把握できる反面、データ領域が限られることに留意しましょう。また、データを情報として活用するためには、顧客からの同意を得なければなりません。

2ndパーティデータ

2ndパーティデータは、パートナー企業が収集したデータのことです。

外部データを提供してもらえるため、情報収取の手間を省けます。企業が独自に入手しているため、質の高いデータを活用できるのもメリットです。

主な収集方法

  • 同業他社にアプローチし購入する
  • メディアからパブリッシャーを購入する
  • データを販売する企業から購入する

ただし、コストがかかることや、データを活用する技術力が求められることに留意しましょう。

3rdパーティデータ

3rdパーティデータは、検索エンジンのキーワードや、Webの閲覧履歴など第三者から収集したデータのことです。

自社やパートナー企業の1stパーティデータでは得られない、幅広い領域のデータを入手できます。検索キーワードのトレンドを把握できる他、多くのデータを入手できるのもメリットです。

ただし、これらのデータはベンダー企業が提供しているため、コストがかかります。なお、3rdパーティデータは、消費者行動の初期段階に限られることに留意しましょう。

インテントセールスを実施する5つのステップ

インテントセールスを実施する5つのステップ

それでは、インテントセールスを実施する手順を紹介します。

  1. インテントデータからニーズを理解する
  2. 企業をターゲティングする
  3. 部署や人物のターゲット選定する
  4. ニーズにマッチした訴求を作成する
  5. 多角的にアプローチする

インテントデータからニーズを理解する

まず、インテントデータから、顧客ニーズを把握します。

営業活動で成果を出すには、顧客ニーズにマッチした提案が欠かせません。インテントデータを活用すれば、顧客ニーズを的確に把握できます。

自社サイトで資料請求や問い合わせをしているなら、自社商品やサービスに高い関心を持っていると考えられます。

タイミング良くアプローチすれば、成約につながる可能性があるので、リアルタイムで顧客ニーズを把握することも大切です。

企業をターゲティングする

次は、企業をターゲティングします。

企業のターゲティングには、3rdパーティデータが欠かせません。

3rdパーティデータを元に、顧客の意図を起点にしたアプローチを実施するのがポイントです。その際は、バイヤージャーニーのどの地点にいるのかも、的確に把握する必要があります。

部署や人物のターゲット選定する

さらに、部署や人物のターゲットを選定します。

インテントセールスで成約率を高めるには、購買意思決定へのアプローチが必要です。

企業をターゲティングしても、アプローチする相手に決定権がなければ、意思決定までに時間がかかります。

営業効率が低下するだけでなく、検討までに時間がかかると機会損失につながる恐れがあります。

ターゲットを選定する際は、意思決定権を持つ人物の把握も重要です。

ニーズにマッチした訴求を作成する

訴求を作成する際は、ニーズにマッチしていることが大前提です。

見込み顧客でも、それぞれが抱える課題や求めるニーズは異なる場合があります。

  • A:課題はあるが今すぐ購入は考えていない
  • B:今すぐ課題を解決したい

Aに対して、いきなり売り込むと警戒される恐れがあります。まずは、自社商品のメリットやベネフィットを訴求しましょう。

Bに対しては、過去の成功事例を交えてアプローチすれば、説得力が高まります。

このように、ニーズとバイヤージャーニーに合わせて、最適な訴求を作成することが大切です。

多角的にアプローチする

そして、多角的なアプローチも重要です。

インテントセールスにおけるアプローチ方法には、以下があります。

  • 広告
  • メール
  • フォーム
  • 架電
  • インテントマッチング
  • SNS

すべてインテントに基づきアプローチできるため、成約率の向上につながります。

ただし、企業や担当者に合わせて、アプローチ方法を見極める必要があります。

インテントセールスを行う際の注意点

インテントセールスを行う際の注意点

インテントセールスは、比較的新しい営業手法であり、活用するにはコツがあります。

データを活用するには専門的な知識が必要です。導入しても活用できなければ意味がありません。

これまでの営業手法では成果が出にくいからと、いきなり変えてしまうと逆効果になる恐れがあります。

インテントセールスが自社にマッチしているか、必要な人材を確保できるかなど慎重な見極めが必要です。

インテントセールスに役立つツールおすすめ3選|費用など比較

インテントセールスに役立つツールおすすめ3選|費用など比較

では最後に、インテントセールスに役立つおすすめツールを3つ紹介します。

  1. Sales marker
  2. SalesNow
  3. DealPods

Sales marker

Sales marker
運営会社株式会社Sales Marker
料金初期費用(要問い合わせ)
インテント広告:30万円~
インテントフォーム:35円/件~
インテントメール:5円/件
インテントコール:600円/リスト
インテントレター:700円/通
インテントSNS:5,000円/アポ
主な機能セールスシグナル
インテントデータ
組織・部署データ
人物データ
文面の自動作成
マルチチャネルアプローチなど
無料トライアル◯(要問い合わせ)
公式サイトhttps://sales-marker.jp/

Sales markerは、日本最大級を謳う豊富なデータベースを活用できます。

インテントセールスに必要な機能を集約しているので、導入への不安を軽減できるでしょう。

SalesforceやAPIなどの外部システムとの連携や、自動でSlackに投稿する機能も搭載されています。

SalesNow

SalesNow
運営会社株式会社SalesNow
料金要問い合わせ
主な機能新規開拓
ハウスリスト活用
企業情報リサーチ
データ付与・分析など
無料トライアルオンラインデモ(要問い合わせ)
公式サイトhttps://top.salesnow.jp/

SalesNowは、あらゆる営業活動の課題解決に役立つ、全国540万社を網羅したデータベースです。

3,000万件の独自データのデータ量は、80.3億件以上に及びます。1日に230万件のデータが更新されるため、常に最新データを使用できるのも魅力です。

直感的な操作が可能であり、サポート体制も整備されています。

DealPods

DealPods
運営会社株式会社マツリカ
料金要問い合わせ
主な機能資料共有
顧客社内相関図
エンゲージメントレポート
プロジェクト管理
無料トライアル◯(要問い合わせ)
公式サイトhttps://product-senses.mazrica.com/lp-enterprise-sales-dealpods-io

DealPodsは、複雑な商談をシンプルにするポータルサイトです。

必要な情報を一元集約し提供するので、顧客の購買体験を差別化できます。

プロジェクト管理機能を活用すれば、認識のすり合わせや、顧客と共同でタスク管理できるのも嬉しいポイントです。

まとめ:インテントセールスを導入して営業活動の最適化を図ろう

まとめ:インテントセールスを導入して営業活動の最適化を図ろう

インターネットの普及により様変わりした消費者行動に対応するには、インテントセールスが有効です。

3種類のデータを活用しながら、顧客ニーズにマッチしたアプローチができるので、成果につながりやすいでしょう。

本記事で紹介した情報を参考にしながら、インテントセールスを導入して、営業活動を最適化してください。

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