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インサイドセールスの立ち上げガイド!導入手順を7ステップで解説

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近年、人手不足や営業コストの高騰や、サブスクリプションサービスの登場などで、営業活動の手法が様変わりしています。

さらに、新型コロナウイルス感染症対策として、非対面のインサイドセールスにシフトする企業も増えているでしょう。

しかし、インサイドセールスの導入には、専門的な知識を持った人材の確保や、社内体制の整備が欠かせません。

そこで本記事では、インサイドセールスの導入手順について解説します。成功のポイントや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

導入前に知っておきたいインサイドセールスの種類

導入前に知っておきたいインサイドセールスの種類

インサイドセールスの種類は、BDR型とSDR型に大別され、業務形態や目的によって選択肢が異なります。

それぞれの特徴と、導入前におさえておきたいポイントを紹介します。

種類目的ターゲット
BDR型新規開拓型(アウトバウンド)潜在層
SDR型反響型(インバウンド)顕在層

BDR型

BDR(Business Development Representative)型は、新規開拓型とも呼ばれています。

自社商品やサービスを認知していない「潜在層」に対して、アウトバウンドコールやメールなどでアプローチする手法です。

インサイドセールスにおいては、リードを獲得してフィールドセールスに引き継ぐことを目的としています。

SDR型

SDR(Sales Development Representative)型は、反響型とも呼ばれています。

ターゲットは、自社商品やサービスを認知しており、資料請求や問い合わせなどのアクションを取る「顕在層」です。

役割は、BDR型と同じくフィールドセールスに引き継ぐことですが、顧客自らアクションを起こすため、購買意欲が高いと判断できます。

インサイドセールスの立ち上げ手順7ステップ

インサイドセールスの立ち上げ手順7ステップ

それでは、インサイドセールスの立ち上げ手順は、7つのステップで実施します。それぞれの手順を詳しく見ていきましょう。

  1. 役割と目的を明確にする
  2. 導入範囲を設定する
  3. シナリオを設計する
  4. KPIを設定する
  5. 人材確保で担当者を決定する
  6. 教育体制を整備する
  7. ツールを導入する

ステップ1.役割と目的を明確にする

はじめに、役割と目的を明確にします。

役割と目的が曖昧なままでは、営業活動にブレが生じて目標を達成できない恐れがあります。

まずは、自社の課題を把握し、改善すべきポイントを整理してから目的を設定してください。

目的が決まれば、自ずと各部署の役割も明確化されるでしょう。

ステップ2.導入範囲を設定する

次に、導入範囲を設定します。

インサイドセールスにおける導入範囲のタイプは、以下の6通りです。それぞれのメリット・デメリットを表にまとめました。

導入範囲概要メリットデメリット
アポ取りアウトバウンドコール
チャット
ビデオ通話
アポ獲得数を増やせる
すぐに実施できる
他部署との連携を取りづらい
高額商材には不向きとなる
ナーチャリング顧客育成
アポ獲得後にフィールドセールスに引き継ぐ
受注率アップにつながる
顧客単価向上が見込める
成果まで時間がかかる
ノウハウの蓄積が必要になる
単独型アポ獲得から成約まで一貫体制で行う営業コストを削減できる
関連部署と連携しやすい
体制の整備が必要になる
協業型インサイドセールス:ナーチャリング
フィールドセールス:商談・ヒアリング
得意分野に注力できる
高額商材にも対応できる
役割を明確にする必要がある
担当者に依存しやすい傾向がある
平行型インサイドセールスとフィールドセールスが個別に営業活動を行う担当者を固定できる
役割分担が明確になる
ノウハウを共有しづらい
得意分野を活かせない場合がある
チーム型チーム制で取り組むノウハウを共有できる
柔軟に対応できる
業務が煩雑化しやすい
チーム管理が必須となる

導入範囲は、目的によって異なります。また、導入範囲は自社リソースとのバランスも考えながら見極めることが大切です。

ステップ3.シナリオを設計する

そして、シナリオを設計します。

シナリオ設計は以下の手順で行います。

  1. ターゲットの属性を決定する
  2. 各フェーズで顧客の状態に合わせて条件を設定する
  3. アプローチするタイミングを決定する
  4. 顧客に提供する情報内容を決定する

自社商材を認知していない非認知層にアプローチしても、アポ獲得にはつながりにくいでしょう。

資料請求や問い合わせなどのアクションがあった顧客は、自社商材への関心や興味が高いと判断できます。まず、アプローチするターゲットの属性を設定してください。

次に、各フェーズで顧客の状態に合わせて、アプローチする条件を設定します。

さらに、顧客がどのタイミングで購入を検討するのかを見極めなければなりません。また、顧客にとって有益な情報を提供することも大切です。

ステップ4.KPIを設定する

次は、ゴールまでの中間目標となるKPIを設定します。

アプローチ数
資料送付数
リード数
商談数
有効リード数
アポ獲得率
有効商談率
受注数

量を重視すると営業品質が低下する恐れがあります。一方で、営業品質を重視すると、受注数を稼げなくなるので、「量」と「質」のバランスが重要です。

ステップ5.人材確保で担当者を決定する

インサイドセールスには、人材の確保も重要です。

すぐに人材の確保が難しいなら、立ち上げ時は少人数でスタートするといいでしょう。

ただし、少人数制であっても、それぞれ責任の所在を明確化しなければなりません。

責任が曖昧だと、部門間の連携が取れなかったり、思わぬトラブルにつながったりする恐れがあります。

もし、人材の確保が困難な場合は、インサイドセールスをアウトソーシングするのも選択肢の一つです。

ステップ6.教育体制を整備する

教育体制の整備は、最も重要な要素です。

インサイドセールスを成功させるには、専門的な知識が必要です。仮に人材を確保できたとしても、専門的な知識がなければ成約にはつながらないでしょう。

営業コストを無駄に消費するだけでなく、機会損失のリスクを高める恐れがあります。

そもそもインサイドセールスは、非対面で行うためいかにして顧客を理解するのかが重要です。

顔が見えない状態でも顧客を理解する力や、顧客に寄り添い課題を引き出せる傾聴力が身につく教育体制を整備してください。

ステップ7.ツールを導入する

インサイドセールスの成功には、ツールの導入も有効です。

  • MA(マーケティングオートメーション)
  • SFA(営業支援システム)
  • CRM(顧客関係管理)
  • 名刺管理システム
  • CTI(コンピューターと電話の統合)
  • Web会議ツール

上記は一例ですが、ツールの導入により、社内での情報共有がスムーズになる他、業務効率化にもつながります。

インサイドセールスの導入を成功させる5つのポイント

インサイドセールスの導入を成功させる5つのポイント

インサイドセールスを導入する際は、以下に紹介する5つのポイントを理解しておくことが大切です。

  1. 各部署との連携を強化する
  2. 決裁者の参加で認識を統一する
  3. トークスクリプトを活用する
  4. 十分なリソースを確保する
  5. 情報共有を積極的にする

それぞれ詳しく見ていきましょう。

各部署との連携を強化する

まず、各部署との連携を強化してください。

インサイドセールスの営業プロセスは、戦略の立案から成約まで幅広い領域があります。さらに、利益を安定させ企業を成長させるには、中長期的な取り組みが必要です。

各部署間での連携が取れていなければ、認識のズレが生じプロジェクトの遂行を妨げる恐れがあります。

こうしたリスクを回避するには、認識の擦り合わせや情報共有が欠かせません。

決裁者の参加で認識を統一する

決裁者も参加して認識を統一できる体制を整備することも大切です。

決裁者が現場に関わらないと、プロジェクトの進捗状況を把握できない恐れがあります。

決裁者とスタッフで認識を統一できていれば、トラブルが生じたとき迅速に対応できます。

インサイドセールスの成功には、全社が一丸となって取り組むことが大切です。

トークスクリプトを活用する

トークスクリプトは大いに活用しましょう。

トークスクリプトとは、顧客にアプローチする際の会話内容をまとめた台本です。トークスクリプトがあれば、経験が浅いスタッフでも顧客へのアプローチ方法を理解できます。

トップセールスのトーク内容を参考にすれば、営業品質の底上げや標準化も可能です。

十分なリソースを確保する

十分なリソースを確保するのは、非常に重要なポイントです。

リソース不足の状態では、リードの取りこぼしが生じる恐れがあります。本来獲得できるはずのリードを取りこぼせば、機会損失のリスクを高めかねません。

もし、十分なリソースを確保できないなら、インサイドセールスの外注を検討するといいでしょう。

情報共有を積極的にする

情報共有は、積極的にすることも大切です。

情報を共有する体制が整備されていなければ、属人化により業務に支障が出たり、顧客からの問い合わせに即対応できなかったりします。

すぐに回答できなければ顧客満足度の低下につながる他、企業のイメージや信頼を損ないかねません。

社内で情報を共有する体制も整備してください。情報を共有できる体制が整備されていれば、属人化を防げるのもメリットです。

インサイドセールスの導入で成功した事例3選

インサイドセールスの導入で成功した事例3選

ここでは、インサイドセールスの導入で成功した事例を3つ紹介します。

  1. 株式会社マネーフォワード
  2. 株式会社ロジカム
  3. 株式会社ヤプリ

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、リソース不足の課題にツールを活用してインサイドセールスを成功させています。

ツールを活用したことで、商談の獲得や顧客属性の振り分け自動化が実現しました。さらに、外部連携により業務効率化やカスタマージャーニーの改善にも成功しています。

株式会社ロジカム

株式会社ロジカム

株式会社ロジカムは、人材不足により新規顧客を獲得できない課題に、インサイドセールスの外注で対応しています。

外注前は2人体制で電話営業を行っていましたが、外注により業務効率化を図り、その結果アポイントの獲得率が上昇しました。

株式会社ヤプリ

株式会社ヤプリ

株式会社ヤプリは、オンボーディングの見直しで、チームの体制強化に成功しています。

元々あったオンボーディングは、インターンやスキルに乏しいスタッフにはハードルが高く、うまく対応できない課題を抱えていました。

そこで初心者でも構築しやすいプログラムを再構築したところ、ハードルが下がりスタッフの不安が軽減されます。

その結果チーム内に活気が生まれ、業務効率化にもつながっています。

インサイドセールスの立ち上げにおける3つの注意点

インサイドセールスの立ち上げにおける3つの注意点

では最後に、インサイドセールスの立ち上げに関する注意点を3つ紹介します。

  1. インサイドセールスに不向きな人がいる
  2. 自社にマッチしたツールを選ぶ必要がある
  3. まずは小規模で始めて小まめに改善する

インサイドセールスに不向きな人がいる

インサイドセールスは、非対面の営業でありかつ専門的な知識が求められるため、不向きな人がいることに留意しましょう。

  • ヒアリングが苦手
  • コミュニケーションが苦手
  • 失敗すると落ち込む
  • フィードバックを素直に聞けない

フィールドセールスとは違い、お互いの顔が見えない状態でアプローチしなければなりません。ヒアリングやコミュニケーションが苦手だと、顧客の課題を引き出せないでしょう。

見込み顧客でも、必ずアポを獲得できるとは限りません。特に非対面では、断られる方が多いので、失敗のたびに落ち込んでしまうとモチベーションを保てなくなります

インサイドセールスは、関連部署との連携が必須であるため、フィードバックを受けることも少なくありません。フィードバックを素直に聞けない人は、課題を解決できず業務に支障を与える恐れがあります。

自社にマッチしたツールを選ぶ必要がある

インサイドセールスにはツールの活用が欠かせませんが、目的によってツールの選択肢は変わります。

自社の状況に応じて、最適なツールを見極めてください。

なお、既存システムがある場合は、連携が可能であるかも確認しておくといいでしょう。

まずは小規模で始めて小まめに改善する

そして、小規模から始めるのも成功の秘訣です。

インサイドセールスにおける体制つくりは、人材確保の他、ノウハウの蓄積や社員教育も必要です。

さらに、情報共有の体制や部署間の連携なども意識しなければなりません。最初から大規模で始めると、体制を整備するまでに時間がかかります。

まずは小規模からスタートして、徐々に改善しながら規模を広げてください

まとめ:インサイドセールスの導入で営業の成果を高めよう

まとめ:インサイドセールスの導入で営業の成果を高めよう

インターネットの普及や働き方改革などの影響から、これまでの営業手法では成果が出なくなっている企業は少なくありません。

非対面営業のインサイドセールスは、オフィスやリモートワークでも対応できます。

見込み顧客が対象のため、成約につながりやすいのもメリットです。

本記事で紹介した情報を参考にしながら、インサイドセールスを導入して営業の成果を高めてください。

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