インサイドセールスはBtoB企業こそ必要!その理由や成功のポイントも紹介
BtoB企業におけるフィールドセールスは、移動時間や交通コストがかかる他、意思決定者が複数に及ぶため成約までに時間がかかります。
さらに、1日にアプローチできる件数が限られるのが懸念点です。
こうした課題を解決できる営業手法として、インサイドセールスが注目されています。
本記事では、BtoB企業にインサイドセールスが必要とされる理由について解説します。成功のポイントや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールスがBtoB企業に必要な3つの理由
では早速、インサイドセールスがBtoB企業に必要とされる理由を紹介します。
- 受注までのリードタイムを短縮するため
- 見込み顧客を育成できる
- フィードセールスとの分業で効率化を図れる
受注までのリードタイムを短縮するため
BtoB企業においては、アプローチから受注まで、リードタイムが長くなる傾向があります。工数と時間を要する他、複数の意思決定者による検討が必要です。
リードタイムが長くなれば、検討の結果導入を見送ったり、競合他社に取られたりしてリードを取りこぼす恐れがあります。
インサイドセールスなら、場所を問わずアプローチできるため、顧客の購買意欲が高まったタイミングでアプローチできます。
定期的にフォローして顧客との信頼関係を構築できれば、リードタイムの短縮にもつながるでしょう。
見込み顧客を育成できる
見込み顧客の育成には、継続的なコミュニケーションが必要です。
フィールドセールスでコミュニケーションを図るには、顧客先を訪問しなければなりません。また、訪問に加えて、顧客ニーズを把握するための情報収集にも時間が必要です。
インサイドセールスなら、顧客先への移動にかかる時間を情報収集に充てられます。
さらに、自社サイトやSNSなどのオンラインチャネルを活用して、顧客に有益な情報を発信すれば見込み顧客を育成しやすいでしょう。
フィードセールスとの分業で効率化を図れる
BtoB営業では、顧客が対面でのコンタクトを希望するケースもあります。
インサイドセールスは基本的に非対面営業となるため、フィールドセールスとの分業が必須です。
- インサイドセールス:リード獲得
- フィールドセールス:対面営業
このように、分業すれば業務効率化を図れる他、各部門での強みを活かせます。
インサイドセールスと従来のBtoB営業の違い
インサイドセールスとこれまでのBtoB営業には、以下の違いがあります。
- 役割
- 営業プロセス
- 営業スタイル
それぞれ詳しく見ていきましょう。
役割
まず、役割が違います。
従来のBtoB営業は、営業担当者が事前準備からクロージングまでを担当していました。
インサイドセールスの役割は、リードの獲得と育成までを担います。顧客の購買意欲が高まった段階で、フィールドセールスでのクロージングに引き継ぎます。
営業プロセス
営業プロセスにも違いがあります。
従来のBtoB営業は、全ての営業プロセスを1人の営業担当者が行っていました。
インサイドセールスは、リード獲得と育成までを担当しますが、それ以降のプロセスをフィールドセールスに引き継ぐ分業型です。
営業スタイル
そして、営業スタイルも大きく異なります。
まず、フィールドセールスは営業担当者が足を使う「対面型」ですが、インサイドセールスはオンラインチャネルを活用する「非対面型」です。
さらに、BtoB営業におけるインサイドセールスには、4つのタイプがあります。
タイプ | 役割 |
---|---|
リード発掘型 | テレアポ部隊によるリード獲得 |
リード育成型 | 獲得したリードの育成 |
営業クローズ特化型 | 購買意欲の高いリードへのアプローチ |
フィールドセールス協業型 | フィールドセールスと連携を取りクロージングまで進める |
インサイドセールスがどこまでを担当するのかは、目的によって異なります。自社にマッチした営業スタイルを見極めてください。
インサイドセールスがBtoB企業にもたらす5つのメリット
では次に、インサイドセールスがBtoB営業にもたらすメリットを5つ紹介します。
- 機会損失リスクを軽減できる
- 見込み顧客との関係性を構築できる
- 営業活動の効率化を図れる
- フィールドセールスの成約率が高まる
- 営業の属人化を防げる
機会損失リスクを軽減できる
機会損失リスクを軽減できるのは、企業にとって大きなメリットです。
インサイドセールスは、場所を問わず最適なタイミングでアプローチできるため、営業効率が格段にアップします。
これまでのBtoB営業よりも効率が上がるため、より多くの見込み顧客へアプローチできれば、機会損失リスクの課題も解消されるでしょう。
見込み顧客との関係性を構築できる
見込み顧客との関係性を構築できるのもメリットです。
インサイドセールスは非対面営業となるため、顧客から信頼されにくい傾向があります。
しかし、電話やメール、チャットツールなどの活用により、顧客からの問い合わせにも柔軟な対応が可能です。
積極的にコミュニケーションを図れば、顧客に安心感を与えられるでしょう。顧客からの信頼を勝ち取れば、良好な関係性も構築できます。
営業活動の効率化を図れる
インサイドセールスは、電話・メール・Web会議ツールなどのオンラインチャネルを活用します。
フィールドセールスにかかる移動時間を削減できるため、1日にアプローチできる件数を増やせます。
また、インサイドセールスの体制を整備すれば、営業活動の標準化も可能です。営業品質が標準化されることで、組織としてもパフォーマンス向上にもつながるでしょう。
フィールドセールスの成約率が高まる
そして、フィールドセールスの成約率が高まるといったメリットもあります。
インサイドセールスがフィールドセールスに引き継ぐのは、良好な関係性を構築できている顧客です。
企業への信頼も獲得できているため、成約までスムーズに進む可能性があります。
フィールドセールスの成約率が高まれば、売上も伸び企業の成長へとつながるでしょう。
営業の属人化を防げる
これまでのBtoB営業では、1人の営業担当者が全ての営業プロセスを担うため、属人化が起きやすい傾向がありました。
インサイドセールスの成功には、部門間の連携と情報共有が欠かせません。
インサイドセールスの体制が整備されていれば、営業の属人化を防げます。
インサイドセールスの導入をBtoB企業が成功させる6つのポイント
BtoB営業がインサイドセールスを導入し成功させるには、以下に紹介する6つのポイントをおさえておく必要があります。
- 目的や目標を設定する
- リード獲得と育成のプロセスを構築する
- 担当ごとの業務範囲を明確にする
- 社内の情報共有体制を整備する
- 必要な人材を確保する
- チームのスキルアップを継続的に行う
目的や目標を設定する
まず、目的や目標を設定してください。
目的や目標が曖昧なままでは、部署間での認識にズレが生じ、業務の遂行に支障をきたす恐れがあります。
問題が生じてもすぐに気付けなかったり、対応に追われたりすれば営業活動を最適化できません。
目的や目標を設定してから、社内で認識を統一化させてください。
リード獲得と育成のプロセスを構築する
次に、リード獲得と育成のプロセスを構築します。
インサイドセールスにおけるリード獲得方法には、以下があります。
- オウンドメディア
- SNS
- メールマガジン
- Web広告
- SNS
- ウェビナー
ここで重要なのが、顧客の興味を引きやすいコンテンツの提供と有益な情報の発信です。
質の高いコンテンツを提供できれば、リードを獲得しやすくなるでしょう。
担当ごとの業務範囲を明確にする
そして、担当ごとの業務範囲を明確にしてください。
担当ごとの業務範囲が不明確だと、重複や対応漏れのミスを招く恐れがあります。
- インサイドセールス部門を立ち上げる
- マーケティング部門に組み込む
- 営業部門と兼任する
インサイドセールスの所属によっても、業務範囲が異なるので状況に合わせた見極めも必要です。
社内の情報共有体制を整備する
インサイドセールスを成功させるには、社内の情報共有体制の整備が必須です。
スムーズに情報を共有するには、ツールの導入をおすすめします。
- MAツール
- CRMツール
- SFAツール
- オンライン会議ツール
- 名刺管理ツール
インサイドセールスに役立つツールにも種類があります。自社の状況にマッチするツールを見極め活用してください。
インサイドセールスツールについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせて参考にしてください。
インサイドセールスツールのおすすめ20選を徹底比較!選び方やメリットも紹介
必要な人材を確保する
インサイドセールスには、専門的な知識を持つ人材の確保も欠かせません。
- インサイドセールスに特化した知識
- 優れた営業スキルやマーケティングスキル
- ツールを使いこなせる
インサイドセールスが対応する業務範囲に合わせて、必要な人材を確保してください。
なお、必要な人材の確保が困難な場合は、外注する選択肢もあります。
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チームのスキルアップを継続的に行う
インサイドセールスチームのスキルアップは、継続的に行うのも重要です。
必要な人材を確保して体制を整備しても、チームのスキルが向上しなければ、安定した成果にはつながらないでしょう。
顧客ニーズや企業を取り巻く環境は、常に変化しています。こうした変化にも柔軟に対応し成果につなげるには、チームのスキルアップが欠かせません。
BtoB企業におけるインサイドセールスの注意点
では最後に、BtoB企業におけるインサイドセールスの注意点を2つ紹介します。
導入に当たり業務体制の見直しが必要になる
インサイドセールスは、これまでのBtoB営業と手法が異なります。さらに、分業化も必要になるため、組織全体での見直しも必要です。
既存システムがある場合は、新たに導入するインサイドセールスツールとの連携が可能であるかも確認してください。
顧客との信頼構築が難しい
非対面での営業活動では、顧客との信頼構築が難しいことに留意しましょう。
お互いの顔が見えないため、コミュニケーション力やトーク力などが必要になります。
また、Web会議ツールを使用する場合は、顔が見えても対面での対応とは異なる部分もあります。オンラインでのコミュニケーション力も欠かせません。
まとめ:インサイドセールスの導入でBtoBの営業効率化を実現させよう
BtoB企業におけるインサイドセールスは、これまでのフィールドセールスよりも効率よく活動できる他、成約率の向上が見込めるのもメリットです。
新たに導入する場合は、社内体制の整備が必要ですが営業効率がアップすれば、売上も増え企業の成長にもつながるでしょう。
本記事で紹介した情報を参考に、インサイドセールスを導入してBtoBの営業効率化を実現させてください。