Column

BPOコールセンターとは?5つの業務とアウトソーシングとの違いも解説

コールセンターは企業の窓口として、顧客のさまざまな要望に対し、迅速かつ丁寧に対応しなければなりません。オペレーターの対応次第では、顧客満足度が低下する恐れもあるでしょう。

またコールセンターには、人材不足や対応品質のばらつきなど、多くの課題があります。

コールセンターをBPO化すれば、このような課題を解決できるでしょう。

「コールセンターのBPO化を検討したいが導入コストが気になる……」
「BPOコールセンターとアウトソーシングの違いがよくわからない」

このように思う担当者はいるでしょう。

そこで本記事では、BPOコールセンターとは何かアウトソーシングとの違いについて解説します。BPOコールセンターの業務内容やメリットも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

BPOコールセンターとは業務効率化などを目的に電話応対の業務を外部委託すること

BPO(Business Process Outsourcing)とは、業務に関わるプロセスを外部に委託すること。BPOコールセンターは、電話応対のプロセスを丸ごと外部委託することを意味します。

コールセンターをBPO化する主な目的は、業務効率化を図ることです。

コールセンターでは、電話応対以外にも事務作業やデータ収集の他にも、アフターフォローなどさまざまな業務をこなさなければなりません。

コールセンターをBPO化すれば、一連の業務を全て外部に委託できます。オペレーターの業務負担が軽減されるので、応対品質の向上や生産性の向上といった効果が期待できます。

BPOコールセンターとアウトソーシングの違い

委託範囲目的
BPO企業の業務プロセスを一括して委託業務効率化
売上向上
アウトソーシング単純業務を切り出して委託コア業務への注力

「BPOコールセンター」と「アウトソーシング」の違いは、外部委託する業務の範囲と目的です。

BPOコールセンターは、電話応対以外の業務も丸ごと外部委託します。主な目的は、業務効率化や売上向上などが挙げられます。

一方、アウトソーシングは、業務の一部のみを外部委託すること。慢性的なオペレーター不足による応対品質の低下を防ぎたいときは、アウトソーシングが適しているといえるでしょう。

また、BPOは分野が限定され、アウトソーシングは幅広い分野に活用できるのも違う点です。

BPOコールセンターでお任せできる5つの業務

BPOコールセンターには、以下5つの業務をお任せできます。それぞれに詳しく見ていきましょう。

  1. 問い合わせやメール対応などのインバウンド業務
  2. 受注から発注までの一連の業務
  3. 受電後の対応や手配
  4. テレアポ業務
  5. マーケティング調査・分析

問い合わせやメール対応などのインバウンド業務

まず、「問い合わせ」「メール対応」などのインバウンド業務です。

コールセンターにかかってくる電話には、商品やサービスに関する問い合わせ以外にも、クレームや苦情といった内容も少なくありません。

ただでさえ煩雑化しやすいことに加えて、クレーム対応で精神的に消耗すれば離職率を高める恐れがあります。

コールセンターのBPO化でインバウンド業務を外部委託すれば、社員の精神的負担を軽減できるでしょう。

受注から発注までの一連の業務

受注から発注までにかかる業務も可能です。

  • 注文受付
  • 顧客情報の確認
  • 支払い方法の確認
  • 担当部署への発注

電話で注文を受ける場合は、オペレーターが受注から発注までの業務をこなさなければなりません。

全てを手作業でこなすため、1件の注文を処理するのにも時間がかかります。

BPOコールセンターなら、社員は他の業務に集中できるので、生産性の向上につながるでしょう。

受電後の対応や手配

そして、受電後の対応やサービスの手配です。

顧客の中には、注文後にキャンセルや商品交換などを希望することもあるでしょう。

商品の破損や不備があった場合は、早急な対応が求められるため、社員が営業時間外や休日に対応しなければなりません。

BPOコールセンターを活用すれば、社員が時間外対応や休日出勤をせずに済みます

テレアポ業務

テレアポ業務も含まれます。

売上向上という目的を達成するには、新規顧客の獲得が必要です。テレアポは、見込み客に対して電話で営業をかけますが、人手不足では取引機会を逃しかねません。

コールセンターのBPO化により、人手を気にせずテレアポ業務を遂行できます。

マーケティング調査・分析

マーケティング調査・分析業務も該当します。

集客や新規顧客の獲得には、マーケティングが欠かせません。

しかし、効果的な調査や分析にはスキルや知識が必要です。スキルや知識を持たない社員が実践しても、正確な調査や分析はできないでしょう。

そこでコールセンターをBPO化すれば、ノウハウを持つスタッフが対応するので、効果的なマーケティング調査・分析が可能です。

BPOコールセンターの活用でおさえておきたい5つのポイント

では次に、BPOコールセンターを有効活用するポイントを5つ紹介します。

  1. 委託したい業務とマッチしているか
  2. 応対品質が高いか
  3. 信頼できる実績が豊富であるか
  4. セキュリティ体制が万全であるか
  5. 導入コストが自社予算にマッチしているか

委託したい業務とマッチしているか

委託したい業務とマッチしているかを確認することが大切です。

業者によって、対応可能な分野が異なる場合があります。委託したい業務とマッチしていなければ、期待するような効果を得られないでしょう。

コールセンターをBPO化する際は、自社業務にマッチしているかを確認してください。

応対品質が高いか

応対品質の高さも確認したいポイントです。

BPOコールセンターを導入しても、応対品質が低ければ顧客満足度が低下しかねません。コールセンターの対応が悪ければ、企業の信頼にも影響します。

委託先の教育体制やオペレーターの技術は、依頼する前にしっかりと確認しましょう。

信頼できる実績が豊富であるか

信頼できる実績が豊富であるかどうかも確認してください。

実績に乏しければ、企業の評価を下げる恐れがあるので安心してお任せできません。もし、対応が悪ければ企業の評価を下げる恐れがあります。

過去の実績がどのくらいあるのか、公式サイトで実績を公開しているかを確認するといいでしょう。

自社業界での実績が豊富なら、安心してお任せできます。

セキュリティ体制が万全であるか

セキュリティ対策が万全であるかも確認すべきポイントです。

コールセンターでは、顧客の個人情報を取り扱います。

委託先のセキュリティが脆弱だと、顧客の個人情報が漏洩する恐れがあります。

万一情報漏洩が起これば、企業の信頼を損ないかねません。そうなれば信頼の回復は困難になるでしょう。

また、オペレーターのリスクマネジメントに対する意識も重要です。リスクマネジメントの強化体制も確認しましょう。

導入コストが自社予算にマッチしているか

BPOコールセンターの導入には、コストがかかります。

提示された費用が安くても、委託したい業務とマッチしていなければBPO化は成功しないでしょう。

費用面だけでなく、委託したい業務内容と自社予算がマッチしているかを確認してください。

見積もりの際に詳細を確認することも大切です。

BPOコールセンターのメリット

BPOコールセンターを活用すると、応対・コスト・業務の面でメリットが生まれます。それぞれに詳しく見ていきましょう。

  1. 高品質な応対が期待できる
  2. コスト削減につながる
  3. コア業務にリソースを集中できる

高品質な応対が期待できる

高品質な対応が期待できるのは、企業にとって大きなメリットです。

コールセンターの慢性的な人材不足に悩む企業では、オペレーター1人にかかる業務負担が大きくなり応対品質が低下しかねません。

BPOを受託する業者は、豊富なノウハウを持っています。経験豊富で高いスキルを持つオペレーターが対応するので、応対品質の向上により顧客満足度も高まるでしょう。

コスト削減につながる

コスト削減につながるのもメリットです。

  • システムの構築
  • 採用コスト
  • 人材育成コスト

新たにコールセンターを設置するには、高い費用がかかります。コールセンターとして稼働するまでにも時間がかかるでしょう。

BPOコールセンターを活用すれば、これらの費用もかかりません。すでに体制が整った状態からのスタートになるので、コールセンターの設置までの時間も短縮されます。

コア業務にリソースを集中できる

コア業務に集中できるのもメリットです。

外部に委託する一連のコールセンター業務は、後方支援的なノンコア業務です。

BPOコールセンターの導入により、ノンコア業務に割いていたリソースをコア業務に集中できます。

リソース不足によりコア業務の遂行に支障がでていた企業でも、コア業務に集中できれば生産性の向上につながるでしょう。

BPOコールセンターの注意点

では最後に、BPOコールセンターの注意点を紹介します。

  1. 自社の人材育成につながらない
  2. 情報漏洩のリスクがある

自社の人材育成につながらない

BPOコールセンターは、自社の人材育成にはつながらないのが留意点です。

慢性的な人材不足に悩む企業でも、BPOコールセンターなら外部に一任できるので安心でしょう。

しかし、自社の社員はコールセンター業務に関わらないため、オペレータースキルや知識は身につきません

自社の人材育成をしたい場合は、内製化に向けた準備をする必要があります

組織の構築や研修・フィードバックの体制を整備して、経験のあるスタッフを指導にも回せるような仕組みづくりをしましょう。

情報漏洩のリスクがある

外部に委託する以上、情報漏洩のリスクがあります。

BPOを受託する業者には、顧客の個人情報以外にも、商品やサービスに関する情報が含まれる場合もあるでしょう。

万一情報が漏洩すれば、企業の信頼を失う恐れがあります。

委託する前に、受託業者のセキュリティ対策が万全であるか精査してください。

まとめ:コールセンターのBPOで業務効率化を図ろう

自社でコールセンターを設置するのが難しい場合や、人材不足に悩んでいるなら、コールセンターのBPO化を検討してみてください。

電話応対に関する一連の業務を外部に丸ごと委託できるので、業務効率化も期待できます。

コールセンターの応対品質が向上すれば、顧客満足度も上がり企業のイメージアップにもつながるでしょう。

本記事で紹介した情報を参考に、BPOコールセンターを活用して業務効率化を図ってください。

【関連記事】

【2021年版】BPOサービス32選!サービスの特徴を徹底比較しました!

Return to the column list.