新規顧客開拓の成功事例8選!アプローチ方法と戦略のコツも紹介
新規顧客開拓は、企業が売上を伸ばし成長し続けるために欠かせない活動です。
しかし、新規顧客との接点を持つのは容易ではなく、成果を挙げるにはコストもかかります。
「新規顧客開拓で思うような成果を挙げられない……」
「新規顧客開拓の効果的なアプローチ方法を知りたい」
このように考え得る営業担当者もいるでしょう。
そこで本記事では、新規顧客開拓の成功事例を8つ紹介します。アプローチ方法と戦略のコツについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
新規顧客開拓のアプローチ方法は大きく2つ
新規顧客開拓におけるアプローチ方法は、「プッシュ型」と「プル型」に大別されます。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、目標や課題に合わせて最適な方法を見極めることが大切です。
プッシュ型
アプローチ方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
訪問 テレアポ ダイレクトメール ポスティングなど | ・顧客に直接アプローチできる ・顧客ニーズを把握しやすい ・スピード感のある営業活動ができる ・自社商材の認知拡大につながりやすい | ・押し売りというネガティブな印象を与えやすい ・敬遠され話を聞いてもらえないことがある ・営業担当者の負担が大きくなる ・効率的な営業活動ができない |
プッシュ型は、営業担当者が直接顧客と接点を持つ方法です。
顧客に直接アプローチできるので、顧客から生の声を聞けます。ニーズも把握しやすく、顧客が興味を持ってくれれば成約につながりやすいのもメリットです。
一方、アポイントなしの飛び込み営業は、顧客に敬遠されやすいのが留意点です。タイミングが悪ければ門前払いされることも少なくありません。
必ず成約につながるとは限らないため、営業担当者の負担が大きくなれば離職率を高める恐れがあります。
プル型
アプローチ方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
SNS Web広告 SEO メール プレスリリースなど | ・見込み顧客を獲得できる ・成約につなげやすい ・効率的に営業活動ができる ・顧客と長期的な関係性を構築できる可能性がある | ・興味を持った顧客にしかアプローチできない ・顧客を選べない ・すぐに問い合わせがあるとは限らない ・新商品やサービスには不向きとなる場合がある |
プル型は、企業が情報を発信し、顧客からのアプローチを待つ方法です。
問い合わせするのは、自社商材に興味や関心を持つ顧客なので、成約につなげやすいのはメリットです。
プッシュ型に生じやすい、営業担当者の負担も軽減されます。
なお、プッシュ型とプル型を併用することで、効果が高まる可能性があります。思うような結果が出ないときは、併用を検討するといいでしょう。
新規顧客開拓の成功事例|プッシュ型4選
では次に、プッシュ型における新規顧客開拓の成功事例を4つ紹介します。
- Googe社
- 株式会社IDEA
- マーケティング支援企業
- 情報システム業務支援企業
Googe社
Google社は、教育現場向けの「Googe for Education」を売り込むために、ダイレクトメールにてアプローチしました。
開封しないと中身を確認できない、ノートパソコン型のダイレクトメールを選び顧客の興味を引き出す工夫も盛り込んでいます。
その結果、584件のリードを獲得しました。
株式会社IDEA
株式会社IDEAは、クリニック開業支援や医療機関運営支援の他、広告・マーケティング支援など、幅広く事業展開する企業です。
クリニックの予約数を増やす目的で、2015年にLINE公式アカウントを開設しています。
まず、友だち数を増やしてから友だち追加広告の出稿と、ステップ配信でもアプローチした結果、予約率120%アップに成功しています。
マーケティング支援企業
ここからは、株式会社ディグロスの成功事例を2件紹介します。
マーケティング支援企業では、全国に向けて月間テレアポ件数を、30件+αを目標に、テレアポ代行サービスを実施しました。
内容は、広告予算の確認を条件とし、インフルエンサーを起用したSNSプロモーションによる提案アポイントです。
その結果、テレアポ率が2.3%上昇し、案件受注33件を達成しています。アポイント数は、250件(現在稼働中)です。
情報システム業務支援企業
情報システム業務支援企業の事例を見ていきましょう。
内容は、情報システム部のアウトソーシングサービスです。条件として、従業員数は100~300名、情報システム部または、総務部へのアポイントに設定します。
パッケージではない「アラカルト型」サービスによるコストメリットの訴求と、テレアポ代行による商談アポイントを獲得しました。
その結果テレアポ率が2.8%、案件受注7件を達成しています。アポイント数は、60件(現在稼働中)です。
新規顧客開拓の成功事例|プル型4選
続いて、プル型の新規顧客開拓成功事例を4つ紹介します。
- 株式会社ニトリ
- 株式会社KIRIN
- KENZO
- ベルリッツ・ジャパン株式会社
株式会社ニトリ
株式会社ニトリは、オンラインとオフラインを融合した「O2O推進室」により、来店者数アップに成功しています。
リスティング広告の他、アプリのプッシュ通知なども活用して、実店舗とECサイトの両方で成果を挙げているのも特徴です。
なお、広告運用をツールにより自動化したことで、運用にかかる手間や広告費用の削減にも成功しています。
株式会社KIRIN
株式会社KIRINは、自社Webサイト内のコンテンツ自社Webサイト内のコンテンツで新規顧客開拓に成功した事例です。
「キリンレシピノート」には、ビールに合うおつまみやデザートまで、さまざまなレシピが紹介されています。
ここでポイントとなるのが、自社商品には関係のないレシピを紹介していることです。
あくまでも顧客を優先した姿勢が、多くのユーザーに評価された結果多くのファンを獲得しています。
KENZO
KENZOは、Instagramに公式アカウントを開設する際、ECサイトへのリンクを設置しました。
元々知名度の高いブランドということもあり、200万人以上のフォロワーを獲得しているのも特徴です。
Instagramで紹介された商品に興味を持ったユーザーは、ECサイトで気に入った商品をチェックしたり購入したりできます。
プル型として、SNSマーケティングにて成功した事例です。
ベルリッツ・ジャパン株式会社
ベルリッツ・ジャパン株式会社は、英会話教室や語学スクールを運営する企業です。
公式サイトとは別に、Berlitz Blog(ベルリッツ ブログ)というサイトを立ち上げ、新規顧客開拓に成功しています。
Berlitz Blogでは、オンラインで英会話を学べる他、ユーザーに有益な情報を発信するコンテンツが充実しているのも特徴です。
会話テクニックや音声付き文例集など、魅力的なコンテンツにより多くの読者を獲得しています。
新規顧客開拓の成功事例からわかる大切な5つのポイント
新規顧客開拓の成功事例には、多くのヒントがあります。ここでは、成功事例から見えてくる、新規顧客開拓において大切なポイントを5つ紹介します。
- ターゲットの人物像を明確にする
- 付加価値の訴求で差別化を図る
- 購入・登録のハードルを下げる
- 定期的に再アプローチをする
- 既存顧客データの情報を分析する
ターゲットの人物像を明確にする
まずは、ターゲットの人物像を明確化してください。
ターゲットが曖昧なままアプローチしても、顧客ニーズにマッチしていなければ成約にはつながらないでしょう。営業コストだけを無駄に消費する恐れもあります。
ターゲットの人物像を明確にするには、ペルソナ設定が有効です。
なお、ペルソナ設定は、企業と人物の2種類を設定するのもポイントです。
企業ペルソナ | 企業名・業種 規模・従業員数 扱う商材 業界動向や抱えている課題 |
---|---|
人物ペルソナ | 所属部署・役職 組織での役割 決裁権の有無 チームのメンバー数 目標や課題 |
より詳細にペルソナを設定することで精度が上がり、人物像を明確化できます。人物像が明確化されれば、ニーズも把握しやすくなるでしょう。
付加価値の訴求で差別化を図る
企業が売上を伸ばし成長し続けるには、競合他社との差別化を図ることが大切です。
他社にはない自社のみの付加価値を効果的に訴求できれば、競合他社と差別化を図れるでしょう。
自社の強みを把握するには、SWOT分析や3C分析などのフレームワークを活用してください。
SWOT分析とは、Strength(強み)・Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4視点から、内部環境と外部環境を洗い出す手法です。
SWOT分析では、自社の現状を分析できます。
3C分析とは、Customer(顧客)Competitor(競合)Company(自社)の3視点から、市場環境を分析し、自社の立ち位置を把握する手法です。
なお、強みだけでなく、弱みを把握することも大切です。強みは武器になり、弱みは改善点として活かせば、付加価値の向上につながります。
購入・登録のハードルを下げる
購入や登録のハードルを下げることも重要です。
どんなに優れた商品やサービスであっても、金額が高いと購入を躊躇するケースは少なくありません。ただし、大幅な値下げは利益の減少につながります。
新規登録で期間限定割引にしたり、支払い方法に分割払いを設定したり、金額を下げずにハードルを下げる方法を検討してください。
定期的に再アプローチをする
顧客への初回アプローチで断られても、定期的に再アプローチしましょう。
初回アプローチで成約につながらなくても、自社商品やサービスを認知してもらうことはできます。
顧客ニーズは常に変化し続けるため、時間が経過したタイミングで再アプローチすれば、成約につながる可能性があります。
既存顧客データの情報を分析する
既存顧客データを分析するのも有効です。
既存顧客はすでに、自社商品やサービスを利用しています。管理している顧客データの情報を分析すれば、どのような経緯で購入に至ったかを把握できます。
顧客ニーズも明確化できるので、新規顧客開拓のヒントを見出せるでしょう。
新規顧客開拓には営業リスト作成ツールが有効
新規顧客開拓には、営業リストが欠かせません。
営業リストには、企業名や住所をはじめ、部署名や担当者名などさまざまな情報が記載されています。
新規顧客開拓で成約率を高めるのは、件数を増やすのも有効です。
しかし、手作業で大量の営業リストを作成するのは手間がかかります。リスト作成にリソースを消費すれば、本来の業務に影響しかねません。
そこで、営業リスト作成ツールを使えば、大量のリストも効率よく作成できます。
条件に合わせたターゲットの絞り込みもできるので、成約率の向上にもつながるでしょう。
営業リストについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
営業リストの作り方ガイド!手順やポイント・おすすめツール5選も紹介
まとめ:新規顧客開拓は成功事例を参考に進めよう
企業が成長し続けるには、新規顧客開拓が欠かせません。
新規顧客開拓におけるアプローチ方法は、プッシュ型とプル型に大別され、それぞれにメリット・デメリットがあります。
新規顧客開拓の成功事例を参考にすれば、自社にマッチしたアプローチ方法のヒントを見出せるかもしれません。
本記事で紹介した、新規顧客開拓の成功事例も参考にしながら、効果的なアプローチ方法を見つけてください。