テレアポは挨拶が肝心!成功するトークスクリプトの作り方や例文を紹介
テレアポ業務は、企業の売上を拡大させるために新規顧客を獲得する手法の一つです。
相手の顔が見えない電話越しの対応となるため、不信感や不快感をもたれやすい傾向があります。
セールス目的とわかった途端、話も聞かずに電話を切られたり、厳しい言葉を投げかけられたりすることも少なくありません。
しかし、最初の挨拶で相手に安心感を与えられれば、話を聞いてもらえる可能性が高まります。
そこで本記事では、テレアポの挨拶が肝心と言われる理由や、成功するトークスクリプトについて解説します。
挨拶からクロージングまでのポイントや具体例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
テレアポは最初の挨拶から30秒が鍵を握る
テレアポを成功させる鍵は、最初の挨拶から30秒にあると言われています。
まず、相手が電話に出たら挨拶と自己紹介、次に顧客の課題を引き出しアポイントにつなげなければなりません。
アポイントを獲得するためには、30秒間という限られた時間の中で、まず相手に安心感を与えるのがポイントです。
冒頭で相手に安心感を与えられれば、その後の会話をスムーズに展開できます。
テレアポの挨拶からヒアリングまでの流れ・トークスクリプト
それでは、テレアポの挨拶からヒアリングまでの流れと、トークスクリプトを紹介します。主な流れは以下の通りです。
- 挨拶
- 自己紹介
- ヒアリング
それぞれ詳しく見ていきましょう。
挨拶
テレアポにおける挨拶の基本は「お忙しいところ恐れ入ります」です。
ビジネスシーンでは「お世話になっております」が一般的ですが、初めて会話をする相手にはふさわしくありません。
「こんにちは」は普段の会話では問題ありませんが、ビジネストークではややカジュアルな印象を与えるので注意してください。
自己紹介
次は、自己紹介をします。
会社名と自分の名前、手短に自社商品やサービスを伝えるのが流れです。
- 株式会社〇〇の〇〇(名前)と申します
- 〇〇(商品・サービス名)を提供しています
自己紹介では、商品やサービス名を先に伝えてから、会社名と名前を伝えるパターンもあります。
ヒアリング
そして、顧客の課題をヒアリングで引き出します。
「〇〇や〇〇などでお悩みではありませんか?」
「〇〇を手軽に使用できたらとお考えではありませんか?」
いきなり商品やサービスを売り込むと、相手に不快感を与える恐れがあります。ヒアリングで重要なのは、疑問形式で問いかけることです。
顧客が抱える課題を解決できる可能性があると理解してもらえれば、アポイントの獲得につながる可能性があります。
テレアポの挨拶パターン5選
では次に、テレアポでよく使われる挨拶のパターンを5つ紹介します。
- お忙しいところ恐れ入ります
- 突然のお電話失礼いたします
- お世話になっております
- はじめまして
- おはようございます
お忙しいところ恐れ入ります
テレアポでは「お忙しいところ恐れ入ります」が一般的です。
このフレーズの前後に、会社名やサービス名が入るため、顧客はすぐに営業目的だと理解するでしょう。
ただし、いきなり会社名・氏名・商品やサービス名を名乗るよりも、ワンクッションあった方が丁寧な印象を与えます。
突然のお電話失礼いたします
そして、「突然のお電話失礼いたします」も多く使われています。
ただし、相手によっては「失礼」とわかっているなら電話をかけてこないでほしいと返される可能性があることに留意しましょう。
お世話になっております
「お世話になっております」は、ビジネストークなら違和感はありません。
ただし、すでに取引のあることが前提にあるため、初めて電話をかける顧客には違和感を持たれる可能性があります。
はじめまして
テレアポでアプローチするのは、新規顧客です。
初めて電話をかける相手なので「はじめまして」は、一見違和感がありません。
ただし、人によっては営業感が出すぎていると受け取られる恐れがあります。
おはようございます
午前10時30分までの電話であれば「おはようございます」も使用できます。
電話に限らず対面でも、自然に受け入れやすい挨拶です。
電話に出た相手も自然に「おはようございます」と返せるので、会話を展開しやすいでしょう。
テレアポの挨拶からクロージングまで意識したい10個のポイント
テレアポは、挨拶からクロージングまでがワンセットです。テレアポを実施するうえで意識したいポイントを10個紹介します。
- 相手によってトーンを使い分ける
- 営業感を出しすぎない
- 相手を主体に会話を進める
- 相手の話を傾聴する
- 沈黙が続いても焦らない
- 相手に合わせて対応を切り替える
- 相手が話しやすいタイミングを狙う
- 導入事例を紹介する
- 最終判断は相手に委ねる
- 最後にお礼の気持ちを伝える
相手によってトーンを使い分ける
相手によって声のトーンを使い分けましょう。
- 企業:オペレーター口調(ベテラン)
- 個人:カジュアル(新人オペレーター)
BtoB営業の場合は、オペレーター口調が適しています。
BtoC営業では、オペレーター口調だと機会的な印象を与えるケースがあるため、カジュアル口調でも問題ありません。
ただし、カジュアル過ぎると相手に不快感を与える恐れがあります。声のトーンを上げ、あくまでもビジネストークであると意識することが大切です。
新人オペレーターをイメージするといいでしょう。
営業感を出しすぎない
なんとかアポイントを獲得したい一心で売り込みすぎると、押し売りというネガティブな印象を与えかねません。
営業感を出しすぎれば、そこで電話を切られる恐れがあります。
ニーズにマッチしていないと感じたら、無理に売り込まず、そこで引くことも大切です。
相手を主体に会話を進める
営業担当者が一方的に話を進めれば、相手に不快感を与えます。
通話中は、相手を主体に会話を進めてください。顧客が自分のペースで話ができれば、課題を引き出しやすくなるでしょう。
ただし、主導権を持つことも忘れてはいけません。会話を進めながら、ベストなタイミングを見極め提案するのがポイントです。
相手の話を傾聴する
相手の話を傾聴するのは、営業活動において非常に重要な意味を持ちます。
傾聴とは、相手の話を聞くだけでなく、受け入れ共感することです。
営業目的の電話を警戒しても、担当者が傾聴すれば、顧客は自分の話を聞き理解してくれていると思えます。
顧客に安心感を与えれば、警戒心を和らげ話を進めやすくなるでしょう。
沈黙が続いても焦らない
会話の途中で沈黙が続くと、焦ってしまうこともあるでしょう。
しかし、相手が考えている場合があるため、焦りは禁物です。
もし相手が考えているのにまくし立ててしまえば、圧迫感を与えかねません。考えてから話をする人の場合は、考えるのを邪魔することになります。
沈黙が続いても、相手が話し始めるのを待ちましょう。
相手に合わせて対応を切り替える
テレアポでは、トークスクリプトを元に会話を展開しますが、相手に合わせて対応を切り替えるのも大切です。
トークスクリプトは台本のようなものなので、トークスキルに乏しくても会話を展開しやすくなります。
しかし、顧客の課題やニーズはそれぞれ異なります。
トークスクリプトに沿って進めるのは間違いではありませんが、相手に合わせて臨機応変に対応を切り替えると、アポイントの獲得につなげやすくなるでしょう。
相手が話しやすいタイミングを狙う
相手が話しやすいタイミングを狙うのも、テレアポでは非常に重要なことです。
相手 | 避けたい時間帯 | ベストな時間帯 |
---|---|---|
企業 | 始業時間直後 お昼休憩直前 終業時間の間際 | 10:00~11:30 14:00~16:00 |
個人・商店 | 早朝・夜間 食事時 勤務中・営業時間中 | 14:00~16:00 17:00~19:00 |
BtoB営業では、業務の妨げになる時間や、休憩時間を避けてください。
BtoC営業でも、生活の邪魔になる時間を避けるのは大前提です。仕事をしている人や個人商店などを営む相手なら、勤務や営業時間の後がベストです。
日中家にいる人では、午後の早い時間や夕方前までなら電話に出やすいでしょう。
導入事例を紹介する
これまでの、自社商品やサービスの導入事例は、信頼できる会社であると印象付けられます。
導入事例が顧客の抱える課題と似たケースなら、自社商品やサービスを導入するメリットやベネフィットも訴求しやすくなるでしょう。
最終判断は相手に委ねる
そして、最終判断は相手に委ねるのもポイントです。
スムーズに会話を進められても、最後に強引な売り込みやアポ取りをすれば、相手を不快にする恐れがあります。
あと一歩のところでチャンスを逃がしかねません。あくまでも最終判断は、相手に主導権を持たせてください。
なお、訪問日程を決める段階で一方的に日時を決めてしまうと、機会損失のリスクが高まります。
いくつか選択肢を提示して、相手が都合の良い日時を選べるようにするのもポイントです。
最後にお礼の気持ちを伝える
テレアポは、電話を切るまで気を抜かないことも大切です。
アポイントを獲得できてもできなくても、最後にお礼の気持ちを伝えてください。
ただし、機械的な挨拶をすると、企業のイメージを損ないかねません。心を込め丁寧に気持ちを伝えましょう。
テレアポの挨拶からクロージングまでの具体例
では最後に、テレアポにおける挨拶からクロージングまでの具体例を紹介します。
「お忙しいところ恐れ入ります、〇〇を提供している株式会社〇〇の〇〇と申します」
「昨今、AIが急速に発展していますが、〇〇のようなお悩みはありませんか?」
ここで相手に反応があり、ニーズを引き出せたらアプローチしていきます。
「弊社の〇〇でしたら、お客様の課題解決にお役立ていただけます」
「よろしければ直接お話させていただけますでしょうか」
相手が承諾したら、選択肢を提示します。
「それでは、◯月◯日、◯日、◯日でご都合の良い日はございますか」
「かしこまりました、◯月◯日ですね。お時間は何時ごろがよろしいでしょうか」
「それでは、◯月◯日の◯時に伺います」
「本日は貴重なお時間を割いていただきありがとうございました、失礼いたします」
まとめ:テレアポは挨拶から意識してアポイント獲得を目指そう
テレアポは、最初の挨拶で印象が決まるといっても過言ではありません。
初めて電話をかける相手に警戒されないように、声のトーンや話すスピードを意識しましょう。
アポイントを獲得したい気持ちを出しすぎると、相手に不快感を与えたり警戒されたりする恐れがあります。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、テレアポは挨拶から意識して、アポイント獲得につなげてください。