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電話対応の言葉遣いを一覧表でおさらい!よく使う言葉の例文も紹介

コールセンターは、電話を通して顧客に対応するため言葉遣いに注意しなければなりません。

オペレーターの対応に不備があれば、顧客満足にも影響します。

しかし、敬語にも種類があるうえにシーン別での正しい言葉遣いがあり、わからない方も少なくないでしょう。

そこで本記事では、電話対応の言葉遣いを一覧表で紹介します。よく使う言葉遣いの例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

電話対応の正しい言葉遣いとして敬語の種類を理解しよう

電話対応で使用する敬語は主に、以下の3種類です。それぞれに詳しく見ていきましょう。

  1. 丁寧語
  2. 尊敬語
  3. 謙譲語

丁寧語

丁寧語は、相手に敬意を表すときに使います。

ビジネスシーンでもよく使われており、コールセンターでは基本といっていいでしょう。

名詞に「お・ご」をつけるのも丁寧語に該当します。

【丁寧語の例】

〇〇でございます
〇〇です
お名前
ご案内

コールセンターだけでなく、日常的に使用するケースもあるため、それほど難しさは感じないでしょう。

尊敬語

尊敬語は、目上の方に敬意を表すときに使います。

顧客は目上の立場になるので、コールセンターでもよく使われる敬語です。

取引先に対しての「御社」や、「ご担当者様」なども、尊敬語に該当します。

謙譲語

謙譲語は、相手に対してへりくだった敬語です。

へりくだりつつ相手に敬意を表す意味も込められています。

必要以上に相手を持ち上げるのではなく、自分を下げるのがポイントです。

電話対応でよく使う敬語の言葉遣い一覧表

電話対応でよく使われる言葉遣いを、敬語の種類ごとに一覧表で紹介します。

言葉丁寧語尊敬語謙譲語
言う言いますおっしゃる申し上げる
見る見ますご覧になる拝見する
聞く聞きますお聞きになる拝聴する
読む読みますお読みになる拝読する
伝える伝えますお伝えになる申し伝える
受け取る受け取りますお受け取りになるたまわる
思う思いますお思いになる存じる

同じ意味でも、敬語によって言い回しが変わります。それぞれシーンに合わせて、最適な言葉遣いを理解してください

電話対応の言葉遣い一覧表|シーン別

それでは、電話対応の言葉遣いをシーン別に紹介します。

  1. 受けた時・受電時
  2. かけた時・架電時
  3. 通話中
  4. 終話時
  5. 担当者不在の時
  6. 折り返し電話の時

受けた時・受電時

インバウンドコールでは受電業務がメインとなるので、受けたときの敬語はマスターしておきましょう。

受電時
「お電話ありがとうございます。株式会社〇〇でございます。」

朝は「おはようございます」をつけると好印象です。電話に出るのが遅れたときは、「大変お待たせいたしました」と付け加えましょう。

また、電話の相手を確認したいときは、「お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」と尋ねてください。

かけた時・架電時

アウトバウンドコールや取引先に電話をかける場合は、「お世話になっております。〇〇と申します」というように、挨拶をしてから名乗ります

担当者に引き継ぎを頼む際は、「〇〇様はいらっしゃいますでしょうか」と言いいましょう。

通話中

通話中は、依頼や確認、同意や謝罪などさまざまな言葉遣いがあります。

目的言葉遣い
確認〇〇でよろしいでしょうか?
〇〇でお間違いないでしょうか?
依頼お手数をおかけしますがよろしくお願いします
〇〇していただけると幸いです
同意かしこまりました
左様でございます
おっしゃるとおりです
謝罪ご迷惑をおかけして大変申し訳ございません
心よりお詫び申し上げます
失礼いたしました

通話中は相手の反応も確認しながら、状況に合わせて正しい言葉遣いを心がけてください

終話時

電話を切るときも、言葉遣いに注意が必要です。

電話を受けたとき  
お電話いただきありがとうございました
お問い合わせありがとうございました
電話をかけたとき
本日はお時間を頂きありがとうございました
お忙しい中お時間を割いていただきありがとうございました

いずれも、電話を切る直前に「失礼します」を付け加えましょう

担当者不在の時

担当者の不在にもさまざまな理由があります。理由別に言葉遣いを紹介します。

状況言葉遣い
一瞬離席しているただいま席をはずしております
他の電話に対応中ただいま別の電話に出ております
外出中ただいま外出しております
出張中◯日まで出張しております
休暇中お休みをいただいております
テレワークでオフィスにいない在宅勤務のためオフィスにおりません

いずれの場合も、戻る時間がわかっているなら、予定を伝えましょう。折り返し電話をするか、戻る予定時間に再度かけ直してもらうなどで対応します。

なお、離席や不在の理由までは、聞かれなければ伝える必要はありません

折り返し電話の時

電話をかけた相手が、離席や不在で電話にでられない場合は、折り返してもらうこともあります。

このケースでは、「恐れ入りますが折り返しお電話をいただけますでしょうか」と伝えてください。

折り返し電話をかける際には、電話に出られなかったことを詫びることも大切です。

「先程はお電話に出られず申し訳ございませんでした」
「お電話を受けられず失礼いたしました」

なお、「折り返し」は電話をかけた方が使います。電話を受けた側は、「こちらからお電話します」と伝えましょう。

電話対応で便利な言葉遣い作法一覧表・例文

続いて、覚えておくと便利な電話対応の言葉遣いを紹介します。

  1. 言い回し
  2. イエス・バット話法
  3. イエス・アンド話法

言い回し

言い回しは電話以外の日常生活にも活用できます。

言葉言い回し

私たち
わたくし
わたくしども
会社弊社/自分の会社
御社・貴社/相手の会社
知ってますかご存知でしょうか
お願い〇〇していただけますでしょうか
後で後ほど
さっき先ほど
電話の声が小さいお電話が遠いようです
用件を聞くどのようなご用件でしょうか
ご要件をうかがってもよろしいでしょうか
わかった承知いたしました

もちろんビジネスシーンにも通用するので、ぜひ活用してください

クッション言葉

クッション言葉とは、言いづらい内容を伝えるとき、本題に入る前に表現を和らげるために使用します。

目的言葉遣い
断るあいにくですが
申し訳ございませんが
申し上げにくいのですが
せっかくですが
お願いする恐れ入りますが
お手数をおかけしますが
差し支えなければ
反論差し出がましいようですが
お言葉を返すようですが
出過ぎたことを申し上げますが
理解を示すおっしゃるとおりですが
重々承知しておりますが

相手の提案を断る場合や、反論しなければならないときは、クッション言葉を使いましょう。

イエス・バット話法

イエス・バット話法は、Yesで相手の気持ちを尊重し肯定しつつ、Butでこちらの意見を伝える際に使用する、クッション言葉の一種です。

「おっしゃるとおりですが、〇〇の方が適していると思われますがいかがでしょうか?」
「左様でございますか。しかし、こういった方法もございます」

イエス・バット話法は、顧客に提案する際に活用できます。

イエス・アンド話法

イエス・アンド話法は、始めに同調し後から別の提案を促す手法です。

「確かに値は張りますが、当社独自の機能を搭載しております」
「おっしゃるとおりです。だからこそこの商品はお客様にマッチしているのです」

イエス・アンド話法を使用する際は、共感を得るために相手の話を傾聴する、ワントーン高めの声でわかりやすく話すといった工夫も必要です。

電話対応で注意したいNGな言葉遣い5つ

電話対応ではNGな言葉遣いがあります。スマートな対応をするために覚えておくといいでしょう。

  1. 二重敬語
  2. 社内用語
  3. 専門用語
  4. コンビニ・ファミレス用語
  5. 丁寧さに欠ける言葉・表現

二重敬語

二重敬語は、敬語を重ねることを指します

NG正しい言葉遣い
ご覧になられるご覧になる
お読みになられるお読みになる
おっしゃられるおっしゃる
おられるいらっしゃる
お会いになられるお会いする

一見丁寧な言葉のように感じるかもしれませんが、くどい印象を与えます。ビジネスシーンに適したスマートな表現ではないので注意してください。

社内用語

社内用語は、会社内の人のみに通用する言葉です。

ミーティングやコミュニケーションのときに使用していると、業務内でもうっかり使用する恐れがあります。

当然、会社内だけで意味が通じる表現は、社外の人たちにはわかりません。顧客にも伝わるような言葉で伝えましょう

専門用語

専門用語は、業界内で使う言葉です。

電話の相手が業界内の方であれば、専門用語を使うこともあるでしょう。

しかし、業界と関係のない顧客には意味を理解できません。

例えば、商品やサービスの説明を求められたときに、専門用語を使ってしまう可能性があります。

顧客に対応する場合は、専門用語を避けてわかりやすい言葉を使ってください。または、専門用語を使うにしても、わかりやすく噛み砕きながら伝えるようにしましょう。

コンビニ・ファミレス用語

コンビニ・ファミレス用語も、コールセンターではNGです。

コンビニ・ファミレス用語正しい言葉遣い
こちらになりますこちらです
こちらでございます
〇〇の方でしょうか?〇〇でしょうか?
〇〇でよろしかったでしょうか?〇〇でしょうか?

コンビニ・ファミレス用語も、一見丁寧な印象ですが、正しい言葉遣いではありません。コールセンターでは、正しく分かりやすい言葉遣いを意識しましょう。

丁寧さに欠ける言葉・表現

丁寧さに欠ける言葉遣いや表現も、コールセンターではNGです。

NGな言葉遣い正しい言葉遣い
いつでもいいですいつでも差し支えありません
これですよね?こちらでよろしいでしょうか?
これで大丈夫ですか?こちらで問題ございませんか?
いいえ、必要ありません。結構ですせっかくですが、お断りします

普段何気なく使っていると、通話中にも使ってしまう可能性があります。顧客を不快にする恐れがあるので、丁寧な言葉遣いで対応してください

電話対応マニュアルに取り入れたいマナー・ポイント

では最後に、電話対応マニュアルに取り入れたいマナーやポイントについて解説します。

  1. 会社の窓口に立つつもりで対応する
  2. ビジネス電話で「もしもし」は使わない
  3. 受話器は3コール以内に取る
  4. 相手の社名や名前は聞いてから復唱して確認する
  5. 紙やペン・パソコンなどメモできるものを準備する
  6. 電話をかけるときは事前に内容を整理しておく
  7. 電話をかけるタイミングに注意する

会社の窓口に立つつもりで対応する

電話で相手の顔が見えなくても、会社の窓口に立っているつもりで対応してください。

クレーム対応で厳しい言葉を投げかけられたとき、電話では顔が見えないので険しい表情になることもあるでしょう。

しかし、感情は声にも現れます。無意識でも顧客に不満が伝わるのは避けたいところです。

顧客が目の前にいるつもりで、笑顔を意識して対応してください。笑顔を作ると口角が上がるので、声もワントーン上がり好印象を与られます

ビジネス電話で「もしもし」は使わない

ビジネスシーンでの「もしもし」はNGです。

通常の電話であれば問題ありませんが、ビジネスでは失礼に当たると覚えておきましょう。

受電時は「お電話ありがとうございます」、架電時は「お世話になっております」など、ビジネスシーンにふさわしい言葉遣いを使用してください。

受話器は3コール以内に取る

受話器は3コール以内に取るようにしましょう。

コールセンター業務は煩雑化しやすいため、手が塞がっていると3コール以内に電話に出られないこともあるでしょう。

3コール以上待たせてしまった場合は、「大変お待たせいたしました」と添えてください。

相手の社名や名前は聞いてから復唱して確認する

相手の社名や名前を聞いたらメモを取り、復唱しながら確認してください。

オペレーターが復唱することで、電話の相手にしっかりと話を聞いているとアピールできます

担当者に伝言する場合も、メモを取り復唱することで正確に情報を伝えられるでしょう。

紙やペン・パソコンなどメモできるものを準備する

顧客に対応する際は、メモできるものを準備しましょう。

簡単な内容であれば暗記できますが、他のことをしていると忘れてしまう可能性があります。

重要な伝言の場合は、裏覚では正確に情報を伝えられません

正確に情報を伝えられるように、紙やペン、パソコンのメモ機能など使いやすいものを準備しておくといいでしょう。

電話をかけるときは事前に内容を整理しておく

電話をかける際は、事前に内容を整理するのがマナーです。

事前準備なしで電話をかけると、話がそれて時間がかかったり、伝えるべき内容を伝え忘れたりする恐れがあります。

何度も電話をかけ直せば、相手にも迷惑をかけるでしょう。

内容を一旦整理してから、電話をかけるようにしてください。

電話をかけるタイミングに注意する

アウトバウンドコールの場合は、電話をかけるタイミングに注意してください。

始業直後は、仕事の準備があり手が離せないこともあるでしょう。午前中に電話をかける場合は、始業後30分以降が目安です。

昼休憩の直前に電話をかけると、話が長引いたとき相手の休憩時間を奪うことになります。

緊急性がないなら、昼休憩が終わり午後の始業時刻から30分後くらいがベストです。

また、始業時間前や終業間際、それ以降の時間帯は、相手の迷惑になるため、電話をかけてはいけません。いくら言葉遣いが丁寧でも、根本的に自分たちのことを考えてくれていないと印象は悪くなります。

まとめ:電話対応は正しい言葉遣いで丁寧に対応しよう

コールセンターでは、電話越しに対応するため正しい言葉遣いと丁寧な対応が欠かせません

オペレーターに不備があり顧客を不快にすると、顧客満足度が低下する恐れがあります。顧客満足度が低下すれば、企業イメージにも影響します。

本記事で紹介した情報を参考に、丁寧な正しい言葉遣いでの対応を心がけてください。

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