顧客管理ツール(CRM)のおすすめ10選を比較!無料ツールも紹介
「顧客情報を紙媒体で保管していて、社内で共有できない」
「顧客の購買動向を見ながら営業戦略を練りたい」
このようなお悩みを抱えているなら、顧客管理ツールの導入がおすすめです。
顧客管理ツールとは、顧客の情報を一元管理できるツールのこと。CRMとも呼ばれ、顧客との信頼関係構築に役立ちます。
本記事では、顧客管理ツールの特徴やメリット、おすすめのツール10線を紹介します。
管理を簡素化し業務効率を向上させたい方は、参考にしてみてください。
顧客管理ツール(CRM)とは?
顧客管理ツールとは、顧客の基本情報や購入した商品・サービスの種類、回数、時期などの顧客情報を一括管理するツールのこと。
顧客情報を集約することで、顧客が求めている製品やサービスの傾向が可視化され、自社の営業活動やマーケティングを効率的かつ効果的に行えるようになります。
また、顧客管理を徹底することで、顧客への適切なフォローが可能になり、リピーター獲得や顧客満足度の向上に役立ちます。
このように、顧客管理ツールは、顧客との良好な関係性をマネジメントすることから、CRM(Customer Relationship Management)とも呼ばれます。
顧客管理ツールの主な機能
顧客管理ツールには、主に次のような機能が搭載されています。
1. 顧客情報の一元化
2. メールの自動配信
3. 行動履歴の記録・管理
4. ワークフローの設定を自動化
5. 場所を問わず編集が可能
6. 名刺のデジタル化
顧客情報の一元化
まず、顧客情報を一箇所に集約できる機能です。新規顧客やリピーターの所在地、電話番号、担当者名や購入履歴や回数といった情報の一括管理ができます。
顧客管理ツールでは、顧客情報以外に製品やサービス、購入時期ごとに検索をかけられるため、知りたい情報を効率的に得られます。
メールの自動配信
顧客管理ツールでは、コンタクトを取りたい顧客に対してメールの自動配信を行えます。
特定の顧客へ連絡したい場合、条件に応じて自動でピックアップをし、目的に応じた一括送信が可能です。
さらに、新商品の案内やメールを、メールを開きやすい時間帯に設定して配信も可能。ユーザーごとに異なるメールを配信できるので、効率の良い営業活動につながります。
行動履歴の記録・管理
顧客の行動履歴の記録・管理ができることも、顧客管理ツールの特徴です。
顧客の行動は常に一定とは限りません。顧客一人ひとりの行動や思考の変化を把握し、動きにあった営業活動を行う必要があります。
顧客管理ツールなら、ユーザーを熟知して、期待に応じた製品やサービスの提案ができます。
ワークフローの設定を自動化
顧客管理ツールには、ワークフローの設定を自動化する機能も搭載されています。
ワークフロー機能は、業務プロセスに応じたタスク作成や進捗管理、レポート作成を自動で行う機能。従来では手動で行っていた作業が効率化されるため、コア業務の時間を増やし生産性を高められます。
また、組織内の進捗管理やタスクの優先順位の調整もでき、自社内のコミュニケーションツールとしても活用できます。
場所を問わず編集が可能
クラウド型の顧客管理ツールであれば、複数のユーザーが外出先やリモートワークなど場所を限定せず顧客情報の閲覧や編集が可能です。
顧客管理ツールは、パソコンの他に、タブレットやスマートフォンに対応したものも。よって、最新の顧客情報を手軽に把握できます。
情報をいち早く社内で共有できるので、顧客管理がよりスムーズになるでしょう。
名刺のデジタル化
名刺のデジタル化ができることも、顧客管理ツールの機能です。
顧客管理ツールでは、交換した名刺を撮影したり、スキャンして情報を取り込んだりと、名刺をデータとして管理できます。
名刺のデジタル化により、常に新しい顧客情報を維持できるほか、顧客情報の管理における属人化防止に役立ちます。
顧客管理ツールの選び方
顧客管理ツールを選ぶうえでのポイントは、5つあります。
1. クラウド型かオンプレミス型か
2. 必要な機能が搭載されているか
3. 手軽に操作できるか
4. 既存ツールとの連携が可能か
5. 導入・運用コストが適切か
クラウド型かオンプレミス型か
顧客管理ツールのサービス形態には、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。
クラウド型は、初期費用が低く、定期的なメンテナンスやアップデートは提供元が行います。
一方、オンプレミス型は、必要なソフトウェア・ハードウェアを自社で管理するため、導入費用がかかり、管理もしなければいけません。その分、提供元でのトラブルに関する影響を受けず、自社に合わせたカスタマイズは高いです。
クラウド型かオンプレミス型か、自社の営業活動に合ったツールを選びましょう。
必要な機能が搭載されているか
必要な機能が搭載されているかも、選定ポイントとして意識しましょう。
顧客管理機能には、メールの自動配信やタスク管理など、幅広い機能が備わっていますが、必ずしも「多機能=自社に合っているシステム」とは限りません。
自社の営業活動において、必要な機能だけが備わっているかをしっかりと見極め、比較検討したうえで選ぶようにしてください。
手軽に操作できるか
手軽に操作できるシンプルなツールであることも、選ぶ基準のひとつです。
せっかくシステムを導入しても、操作が複雑だと使いこなすまでに時間がかかります。
できるだけ早く浸透させるために、直感的な操作が可能であるかを確認するようにしましょう。
既存ツールとの連携が可能か
既存ツールとの連携が可能かどうかも確認しましょう。
社内に既存ツールを導入している場合、それらと連携することで顧客マネジメントをより最適化し、業務の生産性を高められます。
顧客管理ツールと既存システムの相性が良いか、チェックしておきましょう。
導入・運用コストが適切か
導入・運用コストが適切かどうかも確認したいポイントです。
顧客管理ツールには、無料版と有料の2種類があります。
有料ツールを検討するなら、初期費用や月額料金がかかるため、活用することでどのような業務が効率化できるのか、費用対効果を把握しましょう。
顧客管理ツールのおすすめ10選
それでは、顧客管理ツールのおすすめ10選を紹介していきます。
1. Salesforce Sales Cloud
2. Zoho CRM
3. Senses
4. MicoCloud
5. kintone
6. Synergy!
7. Knowledge Suite
8. SMARTアドレス帳
9. desknet’s CAMS
10. GENIEE SFA/CRM
Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、クラウドベースで顧客管理が行える顧客管理ツールです。
本ツールでは、顧客情報をリアルタイムに共有でき、AI(人工知能)によるワークフローの自動化が可能です。そして、セキュリティ対策は世界最高レベル。
SFA(営業支援)との連携が可能でカスタマイズ性にも優れ、業種・企業規模に合わせて活用できます。
30日間の無料トライアルもあり、サインアップ後はすぐに利用できるでしょう。
特徴 | SFAとの連携が可能 AIによるワークフローの自動化 安全なセキュリティ対策 業種・企業規模に応じたカスタマイズが可能 30日間の無料トライアルあり |
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費用(税込) | Essentials:3,300円/ユーザー Professional:9,900円/ユーザー Enterprise:19,800円/ユーザー Unlimited:396000円/ユーザー |
Salesforce Sales Cloudの公式サイトはこちら
Zoho CRM
Zoho CRMは、顧客情報の一元管理だけでなく、営業活動のフェーズに応じたサービスが豊富なクラウド型のツールです。
本ツールでは、顧客獲得から商談成立、営業活動全般のフォローアップまで、日々のルーティン業務を自動化します。
運用時のコスパも高いと定評で、プランに応じて利用できる機能を選択可能。そのため、無駄なコストをかけることなく、顧客管理を実現できます。
4つの有料プランでは、15日間無料でお試しが可能です。
特徴 | 選べる4つの有料プラン 初期費用なし 他の支援ツールからのデータ移行が簡単 強固なセキュリティ対策 有料版は、15日間の無料トライアルあり |
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費用(税込) | スタンダード:1,848円/ユーザー プロフェッショナル:3,036円/ユーザー エンタープライズ:5,280円/ユーザー アルティメット:6,864円/ユーザー |
Senses
Sensesは、営業活動に必要な顧客情報の分析や行動記録、案件管理、名刺のデータ化の情報を一元管理できるクラウド型の顧客管理ツールです。
シンプルな操作性で誰でも使いやすく、サポート体制も充実しているため、利用開始からスムーズに運用できます。
また、売上実績や受注管理、進捗のレポート機能が標準で搭載されており、蓄積されたデータをもとに営業活動を行えます。
また、機密情報は暗号化して保管するなど、セキュリティ対策も万全です。
特徴 | 営業活動に必要な情報を一元管理 シンプルな操作性で運用しやすい 売上実績や進捗状況のレポート管理が可能 安全なセキュリティ対策 |
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費用(税込) | Starter:30,250円/5ユーザー Growth:121,000円/10ユーザー Enterpise:363,000円/20ユーザー |
MicoCloud
MicoCloudは、LINEを効果的に活用して顧客満足度を高めるクラウド型の顧客管理ツールです。
本ツールが持つ最大の特徴は、営業戦略の立案にLINEを最大限に活用できること。LINEを通じて、顧客の行動履歴やアンケートの結果から、開封率や反応率を可視化し、最適なアプローチ方法を絞り込みます。
また、充実したサポート体制があることも、MicoCloudの魅力でしょう。設計から効果検証までを専任のサポートチームが一貫して行うため、安心感があります。
特徴 | LINEを最大限に活用した顧客管理 安心できるサポート体制 集客からファン化までをフルサポート |
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費用 | 要問い合わせ |
kintone
kindoneは、顧客情報の収集から案件管理などの業務効率化ができるクラウド型の顧客管理ツールです。
誰でも扱いやすいシンプルな操作性で、ニーズに合わせて機能のカスタマイズも可能です。
運用コストは、非常にリーズナブル。初期費用はかからず、月額780円から運用できます。
スタンダードコースでは30日間の無料トライアルがあり、まずは試してみたいという方にもおすすめです。
特徴 | 顧客情報の収集から案件内容を一元管理 スマホやタブレットなど、マルチデバイス対応 選べる2つのコース 30日間の無料トライアルあり |
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費用 | ライトコース:月額780円/ユーザー スタンダードコース:月額1,500円/ユーザー |
Synergy!
Synergy!は、一元管理された顧客情報を基に、集客と売上アップのサポートを一貫して行なうクラウド型の顧客管理ツールです。
本ツールは、細かな権限設定や操作ログ、強制ログオフや二重ログイン検知など強固なセキュリティ対策が可能です。無料のサポートセンターも完備するため、安心して利用できます。
使いやすさにもこだわり、管理画面の操作性も良いので、システムが苦手な方や初めて使用する方にもおすすめです。
特徴 | 集客、顧客情報の統合から営業戦略まで幅広い機能が充実 強固なセキュリティ対策 シンプルで使いやすい管理画面 |
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費用 | 要問い合わせ |
Knowledge Suite
Knowledge Suiteは、顧客管理の一元化から、顧客への効果的なアプローチ方法まで行えるクラウド型の顧客管理ツールです。
本ツールの強みは、名刺のデジタル化機能があること。顧客とオンラインで名刺交換でき、受け取った名刺は顧客データとして自動保存できます。
また、顧客管理のほかにも、スケジュール管理やレポート作成といった営業全般の支援ツールが用意されています。使い分けることで、さらなる売上アップを図れます。
特徴 | 営業活動に必要な機能全般がそろっている PC・タブレット・スマホのマルチデバイス対応 安心のセキュリティ対策 利用ユーザーは無制限 |
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費用 | グループウエア:月額10,000円 SFAスタンダード:月額50,000円 SFAプロフェッショナル:月額80,000円 |
SMARTアドレス帳
SMARTアドレス帳は、クラウド上でビジネスアドレス管理ができる顧客管理ツールです。
個人からビジネス用、社外用といった膨大な量のアドレスを一元管理できます。保存したデータはスマートフォンへ自動で同期するため、場所に関係なく情報の閲覧も可能。
セキュリティ対策も万全です。ユーザー単位でのアクセス権限を設定できるため、不正アクセスや情報漏洩のリスクを回避できます。
特徴 | 連絡先の一括管理 保存データの自動同期が可能 アクセス権限を細かく設定できる 1カ月間の無料トライアルあり |
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費用 | 初期費用なし 月額100円〜/ID |
desknet’s CAMS
desknet’s CAMSは、メールや電話での問い合わせ対応から、顧客データの収集で顧客満足度を高めるクラウド型の顧客管理ツールです。
本ツールの強みは、顧客に合わせた問い合わせ対応の充実さです。メール機能では自動振り分けや自動返信、レポート集計機能などがあり、電話機能では対応記録の自動振り分けまで行います。
顧客対応で生じやすい対応漏れや重複対応などの人的ミスを防ぎ、顧客満足度の向上に貢献します。
特徴 | メールや電話の問い合わせ対応に特化している 5ユーザーから利用可能 シンプルな操作画面 |
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費用(税込) | 基本ライセンス:165,000円〜/5ユーザー |
GENIEE SFA/CRM
GENIEE SFA/CRMは、営業活動の可視化・効率化に特化した機能が豊富な顧客管理ツールです。
本ツールの強みは、会社に紐づける形で顧客情報や案件・タスク管理、公道履歴などを自動登録できること。収集情報から、どの会社とどのようなやり取りがあったか明確に分かり、適切なアプローチ方法を導き出すのに役立ちます。
また、外部ツールとの連携も可能。その他で提供するマーケティングツールと連携すると、集客段階から受注まで一貫して行い、業務の生産性向上が見込めます。
特徴 | 顧客情報の一元化・商談管理まで営業活動の全般をサポート 名刺のデジタル化 外部ツールとの連携が可能 無料トライアル期間あり |
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費用 | スタンダード:月額32,780円/10ユーザー プロ:月額54,780円/10ユーザー エンタープライズ:月額107,800円/10ユーザー |
顧客管理ツールを運用する際の注意点
顧客管理ツールを運用する際は、以下に挙げる3つのポイントに注意しましょう。
1. 万全なセキュリティ対策に取り組む
2. 社員全員が使いこなせる体制を作る
3. 操作権限は明確に設定しておく
万全なセキュリティ対策に取り組む
顧客管理ツールを運用する際に最も注意すべきは、万全なセキュリティ対策です。
顧客情報は営業活動を行ううえで大切な資産です。だからこそ、セキュリティ対策を徹底していないと、情報漏洩のリスクが高まり、顧客からの信頼を失いかねません。
顧客管理ツールを運用する際は、IPアドレス制限や不正アクセス防止、重要データの暗号化などの対策を行ってください。
社員全員が使いこなせる体制を作る
社員全員が使いこなせる体制作りも、運用時に注意したい点です。
社員の中には、システムの操作に不慣れな方もいるでしょう。導入した顧客管理ツールが組織に馴染まないと、ツールの効果が発揮できません。
社員全員がツールを安心してツールを活用できるように、運用前の社内教育を実施するようにしましょう。
操作権限は明確に設定しておく
操作権限を明確に設定しておくことも必要です。
操作権限を設定することで、重要な情報の削除や上書きなどの人的ミスや、不要な閲覧や操作の防止につながります。
ユーザーごとの閲覧制限や、編集または削除の操作制限などを設定しておき、メンバー内で権限付与の責任範囲も決めておきましょう。
顧客管理ツールのメリット
顧客管理ツールを導入することで、主に3つメリットが得られます。
1. 顧客情報を最新状態で一元管理できる
2. システム管理にかかる工数削減が期待できる
3. 顧客ロイヤリティが高まる
顧客情報を最新状態で一元管理できる
顧客管理ツールの活用で、最新の顧客情報を維持できます。
例えば、顧客が新商品やサービスを発表した場合、即時にツールに反映することでリアルタイムで社内共有が可能に。
顧客情報を常に最新状態に保つことは、営業やマーケティングの施策立案につながるでしょう。
システム管理にかかる工数削減が期待できる
クラウド型のツールを活用する際は、ツール提供会社がサーバー管理を行うため、自社内でメンテナンスを含む作業工数を大幅に削減できます。
また、万が一災害が発生して自社内のサーバーが故障しても、クラウド管理であれば、データは運営会社によって管理されており、情報を失うリスクを避けられます。
顧客ロイヤリティが高まる
顧客ロイヤリティが高まることも、顧客管理ツールを使うメリットです。
顧客ロイヤリティとは、ブランドへの愛着や忠誠心のこと。
顧客管理ツールの活用により、利用者はニーズに寄り添った提案ができるようになります。ユーザーに適切な提案ができれば、顧客ロイヤリティの向上が期待できます。
顧客ロイヤリティの追求により、他企業の安価で良質な商品に対しても劣らず、自社商品やサービスを選んでもらえる可能性を高められます。
顧客管理ツールに関するよくある質問
では最後に、顧客管理ツールに関するよくある質問を紹介します。
1. 営業支援ツール(SFA)との違いは何ですか?
2. 顧客管理ツールは無料で導入できますか?
Q.営業支援ツール(SFA)との違いは何ですか?
A.営業支援ツール(SFA)との違いは、営業活動において効果を発揮できる段階が異なることです。
顧客管理ツールは、既存顧客と良好な関係の維持に強みを持つツールであり、主に商談成立後に役立ちます。
一方で、営業支援ツールは、商談獲得や商談成立までの営業活動に強みを発揮します。
商談の獲得につながるアクションや、顧客の反応をデータ化するといった機能に特化するため、顧客管理ツールと使い分けて活用してみましょう。
Q.顧客管理ツールは無料で導入できますか?
A.顧客管理ツールは、無料でも導入できます。ただし、無料で使えるツールは、使える機能やセキュリティ対策、サポート体制が不十分なものも少なくありません。
有料ツールの中には、無料トライアルが利用できるツールもあります。お試ししながら、自社に見合ったツールを比較検討してもいいでしょう。
まとめ:顧客管理ツールを活用して営業戦略に役立てよう!
顧客管理ツールを活用することで、顧客情報の一元管理だけでなく、収集されたデータを基に適切なブランディングやマーケティング戦略に役立てられます。
顧客管理ツールには無料と有料の2種類があるため、まずは試してみて、費用対効果が見込めると判断できたら有料版に切り替えてもいいでしょう。
顧客管理ツールをうまく活用して、自社の生産性を向上してください。