営業研修で行うべきプログラムとは?効果的に実施するポイントも解説!
営業研修を実施したいものの、どのような内容にしたらいいのか分からずになかなか実行できない方もいるのではないでしょうか。
昨今、営業研修を積極的に行う企業が増えています。営業研修とは、営業担当者が業務を遂行させるために必要な基礎知識、スキルやマインドを身につけるために行う活動のこと。
本記事では、営業研修で行うべきプログラムと成果を上げるための方法を解説します。
営業研修の目的
営業研修は、営業担当者それぞれのスキルやモチベーションのアップにより、自社全体の売上向上をするための人材育成を目的とします。
研修の対象者は、新人に限らず経験を積んだ中堅・ベテラン担当者までさまざまです。そのため、受講者のレベルに沿った研修内容を選び、実施する必要があります。
定期的な実施が大切な営業研修ですが、一番注意しなければいけない点は営業研修の実施自体が目的となってしまうこと。営業研修の開催自体が目的となれば、業績アップにうまく結びつけられません。
また、目的を達成するために、自社が抱えている問題点や課題を改善するために適切な研修内容を選ぶことが鍵となってきます。
「営業研修を重ねてもなかなか成果に結びつかない」「社員のモチベーションがなかなか高まらない」となる前に、本来の目的を見失わず組織に必要な目標を立てて行うようにしましょう。
営業研修を行うメリット
営業研修を実施することで、大きく以下3つのメリットが得られます。
1. 営業スキルの標準化で営業力アップ
2. モチベーション維持・向上につながる
3. ニーズの変化に沿って企業活動を行える
営業スキルの標準化で営業力アップ
まず、チーム内で営業スキルが標準化されること。スキルが標準化されれば営業力のボトムアップにつながります。
そもそも、個々が持ち合わせるスキルレベルは全員同じではありません。
提案力やヒアリング力、スケジュールの組み方など、営業に必要なスキルは多々ありますが、それぞれに得意・不得意があるでしょう。営業研修で効率的な方法やポイントを展開し行動パターンを改めることで、組織全体の営業力がアップします。
モチベーション維持・向上につながる
続いて、モチベーションの維持・向上につながることです。
営業研修は、自社内のベテラン社員の成功体験やエピソードを知る機会になるほか、外部講師を招いて新しいスキルを学ぶきっかけにもなります。
このような研修は日々の業務への刺激となり、「自分も成功体験をつかんでみよう!」と仕事への意欲が高まります。
個々のモチベーションを高めることは離職率を防ぎ、自社全体のパフォーマンス向上につながるでしょう。
ニーズの変化に沿って企業活動を行える
そして営業研修を行うことで、顧客のニーズの変化にも対応できます。
インターネットやSNSの発達で、顧客との情報格差は縮まってきました。そのため、調べて得られる情報から、一歩先を見据えた顧客の状況を把握しよりよくするためのサービス、すなわち「ソリューション営業」が求められるようになっています。
こうした変化や、自社を取り巻く市場環境、ターゲットの属性などに応じた営業研修を行うことで、時代の流れに適した営業活動が行えるでしょう。
営業研修の主なプログラム
営業研修の種類は多岐にわたりますが、主に以下の7つが挙げられます。
1. 営業の基礎
2. ビジネスマナー
3. ロールプレイング
4. グループワーク
5. プレゼンテーション力
6. 交渉力
7. マネジメント研修
営業研修の内容を決定する際の参考にしてください。
営業の基礎
営業をするうえで最も大切な流れやプロセスの内容など、土台となる基礎演習を研修で実施します。一般的には、新入社員研修で実施されることが多く、座学から応用するための実践的な訓練までさまざまです。
営業の基礎研修の目的は、集中的に学ぶことで若手社員の即戦力化に育てること。インプットだけでなくアウトプットする場を増やすことで営業に対する心構えが身につき、早期から自信を持って営業活動に取り組めるようになるでしょう。
ビジネスマナー
ビジネスマナーでは、社会人としてのキホンからビジネス教養を学びます。営業パーソンの第一印象は、ビジネスシーンにおいて顧客との関係構築に大きな影響を与えかねません。
具体的な内容としては、身だしなみや言葉遣い、名刺交換や電話の応対方法など若手社員向けのマナーから、コンプライアンスやハラスメント等の社員全体に向けたものまでさまざまです。
新入社員研修だけでなく中堅、ベテランと幅広い人材に対して実施すべきでしょう。
ロールプレイング
ロールプレイングも大切な研修内容です。
営業研修のロールプレイングとは、職場内で仮の役割を決めて顧客とのさまざまなシチュエーションを想定した実践のこと。
ロールプレイングを行うことで、個人の改善すべき点や自社の課題把握につなげることができるため、顧客先での失敗を防ぐのに役立つでしょう。
なお、ロールプレイングを効果的に行うためには、どのような課題を克服するのかという目的を明確にし、より詳細な場面設定を行うことが重要となります。場面ごとに参加人数を決めてもいいでしょう。自社の目標に応じて実施してみましょう。
グループワーク
グループワークはコミュニケーション能力の促進やチームワークの向上のための研修です。グループワークは複数人数で協力しながら進められるため、研修を重ねることで自社の共通目標を達成する意識が高まります。
具体的な方法は、グループリーダーなど役割を決め、活動を遂行するためのルールや時間を設けて進行します。ワーク後のフィードバックを行う時間もつくることで、個々の反省点や自社の課題改善につながるでしょう。
プレゼンテーション力
プレゼンテーション力も営業スキルとして欠かせません。
プレゼンテーション力の研修は、自社のサービスを魅力的に顧客に伝えられるようになるために実施します。
営業活動において、契約件数の獲得数は個人の成績に大きく関わります。いくら商品やサービスが良くても、伝える力がないと顧客に選んでもらうことができません。個人のプレゼンテーション力を高めることで、自社の売上向上に貢献できるでしょう。
具体的な研修方法は、相手にわかりやすく説明するための論理的思考力の身につけ方、伝わりやすいプレゼン資料の作り方などがあります。
交渉力
営業の成功率を高めるために重要となるのが交渉力。
交渉力を高めるためのポイントや知識を習得できる研修です。営業パーソンは顧客と交渉する機会が多く、「駆け引きが苦手」「交渉時の振る舞いに自信がない」という方は少なくありません。
そのため、交渉力研修では実践的なノウハウに加え、心構えやコミュニケーション力など、相手と良好な関係を築くスキルを身に付ける内容が多く、幅広い視点から成功法則を学ぶことができます。
マネジメント研修
マネージャーや管理職向けに実施するのがマネジメント研修です。営業活動を管理する力を身に付け、売れるチーム体制の構築を目的に行います。
具体的には、マネージャーとしての役割を理解し、チームメンバー同士が高め合える環境をつくるためのノウハウを学びます。
各担当者が持つ力量次第のイメージがある営業職ですが、うまくマネジメントとしてチームの統率力を向上させられれば、会社の売上アップにつなげられるでしょう。
営業研修を効果的に行うポイント
最後に、営業研修を効果的に行うポイントを解説します。
1. 目的を明確にする
2. 自社に合った営業研修を選ぶ
3. 研修後のフォローアップを行う
上記3点はしっかりとおさえておきましょう。
目的を明確にする
まず、参加者が実施の意図を汲み取れるように、営業研修を実施する目的を明確化しましょう。研修を受けることで、どんな問題が解決され何が得られるのかを逆算して決定することが大切です。
目的の明確化により効果的に育成ができるので、時間や労力も無駄にする心配がなくなるでしょう。
自社に合った営業研修を選ぶ
自社にあった研修内容であるかどうかの見極めも重要です。
営業研修には新人向けや中堅・ベテラン向け、管理職向けなどさまざまな方法がありますが、業界や顧客層によってどの内容がベストなのかは異なります。
例えば、新人にはビジネスマナー研修、中堅にはモチベーションアップ研修、管理職の方にはリーダーシップ研修など、各スタッフに適した内容を用意するといいでしょう。
自社が抱える悩みや弱点をしっかりと認識した上で、最適な研修を選ぶようにしてください。
研修後のフォローアップを行う
研修参加者のスキル習得をより効果的なものにするために、研修後のフォローアップも行いましょう。
そもそも研修を実施しただけで完璧に実務がこなせるわけではありません。
そこで過去に実施した内容を振り返り、理解不足に陥っていないか、学んだことを実践の場で活かせているかなど、現状を把握する必要があるでしょう。
フォローアップを行うことで、モチベーションの維持や新たな課題発見につながります。
なお、外部研修を受講した場合は、フォローアップ体制が用意されているかどうか、あらかじめ確認をとっておくといいでしょう。
営業研修を積極的に実施して売上アップを図ろう!
営業研修を効果的に行なうには、自社の状況をしっかりと把握し、適切な研修を実施することが鍵となってきます。
属人化しがちな営業職だからこそ個々の特性を活かし、圧倒的に成長できるチーム体制を整えていきましょう。