自己紹介シートを営業に活かす5つのコツ!作成のポイントも詳しく解説

営業活動において、第一印象は非常に重要です。
初対面で自己紹介が上手くいかず、ネガティブな印象を与えてしまうと、挽回するのは困難です。
そこで、自己紹介シートを活用すれば、営業担当者のプロフィールをわかりやすく伝えられ、顧客の警戒心を和らげる効果も期待できます。
とはいえ、自己紹介シートの書き方にはコツがあるため、どのように書けばよいかわからないこともあるでしょう。
本記事では、自己紹介シートを営業に活用する5つのコツを紹介します。必要な理由やメリット、業界・顧客属性別の訴求ポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
営業の自己紹介シートとは?

営業の自己紹介シートとは、担当者がどのような人かを顧客に知ってもらう資料のことです。
初対面の相手には名刺を渡しますが、一般的に会社名や氏名・連絡先など、多くの情報は伝えられません。
そこで自己紹介シートを活用すれば、趣味や特技、スキル、理念、強みといった、人となりを知れる情報をカバーできます。
営業活動での自己紹介シートは、初対面で名刺と一緒に渡す他にも、初回アプローチでパンフレットと自己紹介シートを組み合わせる方法もあります。
営業で自己紹介シートが必要な理由

それでは、営業で自己紹介シートが必要な5つの理由を紹介します。
- 第一印象でその後に差をつけられる
- 企業や営業担当者のイメージにもつながる
- 警戒心を緩める役割がある
- 信用の判断材料になる
- プレゼン能力を高められる
第一印象でその後に差をつけられる
初対面の顧客に悪い印象を与えると、その後の関係性構築にも影響を与えるため、第一印象でその後に差をつけるのは非常に重要です。
そこで、自己紹介シートを活用して、担当者がどういう人かを理解してもらう必要があります。第一印象で親近感を持ってもらえれば、その後の関係性も構築しやすいでしょう。
また、口頭で伝えるより、わかりやすく効果的にアピールできるのもメリットです。
企業や営業担当者のイメージにもつながる
初対面での印象は記憶に残りやすいので、営業担当者の第一印象が悪ければ警戒され、さらには企業や商材のイメージダウンにもつながる恐れがあります。
たとえば、顧客が競合他社の商材も検討している場合は、ビジネスチャンスを失いかねません。
初対面の営業担当者が好印象なら、企業や商材のイメージアップにもつながります。
警戒心を緩める役割がある
自己紹介シートには、警戒心を緩める役割があります。
営業担当者の第一印象が良くても、関係性を構築できていない段階では、顧客に警戒心を持たれる可能性を否定できません。
名刺交換と簡単な挨拶のみでいきなり本題に入るよりも、自己紹介シートで営業担当者のことを理解してもらえば警戒心も和らぐでしょう。
警戒心が和らげば相手との距離も縮まり、商談を有利に進められます。
信用の判断材料になる
自己紹介シートは、営業担当者が信頼できる人物かを見極める判断材料になります。
名刺交換と挨拶だけでは、限られた情報しか伝えられません。営業担当者がどのような人物かわからないまま商談を進めても、信用されなければ本音は引き出せないでしょう。
顧客の本音がわからない状態では、課題やニーズを正確に把握できず、最適な提案を提示できません。
自己紹介シートは、営業担当者のプロフィールを詳しく伝えて、顧客から信用してもらうためにも重要な意味を持ちます。
プレゼン能力を高められる
そして、プレゼン能力を高める効果も期待できます。
自己紹介シートの作成方法については「営業に活かす自己紹介シートの作り方」の章で詳しく解説しますが、ただ情報を羅列すればよいわけではありません。
実際に顧客と対面する際には、自己紹介シートに加えて口頭での自己紹介も必要です。
事前に自己紹介シートを作成しておけば、口頭で伝えるべき内容を整理できます。
自分を理解してもらうために、何をどう伝えればよいかを把握できていれば、プレゼン能力も高まるでしょう。
営業に自己紹介シートを活用する3つのメリット

では次に、営業に自己紹介シートを活用する3つのメリットを紹介します。
- 相手に伝えたい内容を前もって整理できる
- 相手に都合の良いタイミングで見てもらえる
- アイスブレイクに活用できる
相手に伝えたい内容を前もって整理できる
まず、相手に伝えたい内容を事前に整理できます。
口頭で上手く自己紹介できない場合は、言葉足らずになったり、情報を詰め込みすぎて冗長になったりすることもあるでしょう。
商談の出だしでつまずくと、相手に不信感を抱かれる恐れがあります。
そこで、自己紹介シートに伝えたい内容をまとめておけば、台本としても活用できます。
相手が都合の良いタイミングで見てもらえる
自己紹介シートは、相手に都合の良いタイミングで見てもらえるのもメリットです。
たとえば、飛び込み営業では、相手が忙しく話を聞いてもらえないこともあります。訪問の際に名刺と自己紹介シートを渡しておけば、相手は都合の良いタイミングで確認できます。
商談日時が決まっている場合は口頭でも補足しますが、後から見直して営業担当者への理解が深まれば、関係性を構築しやすいでしょう。
アイスブレイクに活用できる
自己紹介シートは、アイスブレイクに活用できるのもメリットです。
初対面の相手と話をする際には、お互いが緊張しやすい傾向があります。
自己紹介シートに趣味や特技を記載しておけば、会話のきっかけになり、緊張を和らげる効果も期待できます。
さらに共通点があれば、意外性からお互いの距離も縮まり、和やかな雰囲気で商談を進められるでしょう。
営業で自己紹介シートを活用するシーン

営業で自己紹介シートを活用できるシーンを以下にまとめます。
シーン | 活用方法 | 効果 |
---|---|---|
初回訪問 | 名刺と自己紹介シートを渡す | 効果的に自己紹介ができる |
メール営業 | 自己紹介シートを添付する | 興味を持ってもらえれば返信率が高まる |
オンライン商談 | 画面共有機能で表示する | 視覚的にアピールできる |
展示会 | ブースに設置する | 興味を引きやすい |
このように、自己紹介シートは営業活動のさまざまなシーンに活用できます。
自己紹介シートを営業に活用する5つのポイント

自己紹介シートを営業に活用するポイントを5つ紹介します。
- デザインをシンプルにする
- 読みやすさを意識する
- 顧客が共感しやすい内容を意識する
- ポジティブなインパクトを与える
- テンプレートを活用する
デザインをシンプルにする
まず、シンプルで見やすいデザインを意識してください。
- 見やすいフォントと文字のサイズ
- 情報が複数ある場合は箇条書きを使う
- 視線が集まる場所に写真を配置する
- レイアウトにも配慮する
シートの色は白が一般的ですが、淡い色ならコーポレートカラーを使うのも効果的です。
読みやすさを意識する
読みやすさは非常に重要な要素です。
長文が続くと読みづらく感じるので、短文でまとめてください。
短文でまとめても、量が多いと途中までしか見てもらえない可能性があります。長くとも5分以内で読めるようにまとめるのが理想です。
加えて、用紙サイズが大きいと扱いづらく、小さすぎると記載できる方法が限られるので、A4サイズを目安にするとよいでしょう。
顧客が共感しやすい内容を意識する
警戒心を和らげるには、顧客が共感しやすい内容を意識しましょう。
初対面の相手でも、共感できる要素があるだけで距離が縮まり、親近感を持ってもらいやすくなります。
失敗談や苦労話は共感を得やすいものの、重すぎる内容は避けてください。ポジティブで笑い話にできるような内容が適しています。
ポジティブなインパクトを与える
自己紹介シートはシンプルにまとめるのも重要ですが、ポジティブなインパクトも必要です。
当たり障りのない内容だと、相手の記憶に残らない可能性があります。インパクトは冒頭に与えると記憶に残りやすくなります。
ただし、過去の経歴や実績を伝える際は、自慢話や押しつけにならないように配慮してください。
テンプレートを活用する
自己紹介シートは、案件ごとに作成するのでテンプレートを活用するとよいでしょう。
その都度作成すると時間と手間がかかりますが、テンプレートがあれば時短になります。
ただし、顧客に合わせてパーソナライズすることも重要です。
営業自己紹介シートの作り方

では次に、営業に活かす自己紹介シートの作り方を紹介します。
- 印象アップにつながる写真を選ぶ
- 基本情報を記載する
- パーソナルな情報を記載する
- 趣味や特技は具体的に記載する
- 営業に有利な資格・経験を記載する
- 企業や商材のアピールポイントを記載する
- 視覚的なデザインも意識する
- 最後に一言メッセージを記載する
印象アップにつながる写真を選ぶ
自己紹介シートに使用する写真は、印象に関わる重要な要素です。
ビジネスに使用するため、プライベートで撮影した写真は適しません。証明写真、またはプロに撮影してもらった写真を使用してください。
スーツは清潔感があり、誠実な印象を与えます。髪型も整えて、表情は歯を出さない程度に、自然な笑顔を意識するとよいでしょう。
基本情報を記載する
企業名、氏名・年齢、部署、肩書、などの基本情報は、名刺でも確認できますが、信頼性を高めるために必ず記載してください。
例文
株式会社〇〇の〇木ともうします。
私は、〇〇の分野で、お客様の課題解決をサポートしてまいりました。これまでの経験から培った課題解決力を活かして、お客様の課題とニーズに合わせた最適なソリューションの提案を得意としています。
基本情報の後には、ポジティブなインパクトを与える内容を盛り込みましょう。
パーソナルな情報を記載する
次に、生年月日、出身地、血液型などのパーソナルな情報を記載します。
必須ではありませんが、星座や干支なども記載しておくと、共通点があった場合に親近感を覚えやすいでしょう。
名刺では伝えられないパーソナルな情報は、相手との距離感を縮める効果が期待できます。
趣味や特技は具体的に記載する
趣味や特技は、具体的に記載するのも重要な要素です。
座右の銘や好きな食べ物など、意外性のある内容は、アイスブレイクにも活用できます。
例文
趣味は釣りで、釣った魚を自分で捌くこともあります。目当ての魚を釣るには、何時間も粘る忍耐強さが必要です。この経験から得た粘り強さを、お客様との関係性構築や交渉などにも活かせるのが強みです。
ただ趣味を伝えるだけでなく、趣味を通じて得た経験を仕事に関連付けてアピールすると説得力が増します。
営業に有利な資格・経験を記載する
営業に有利な資格や経験は、信頼性をアピールできます。
資格が複数ある場合は、取得した順に箇条書きでまとめるとよいでしょう。
例文
・セールススキル検定1級
自身の営業スキルを正確に把握したいと思い取得しました。資格取得に向けて学んだ知識は、お客様の潜在的な課題を引き出す際に役立っています。
営業に役立つ資格を保有していることに加えて、どのように仕事に活かせているかを記載するのもポイントです。
企業や商材のアピールポイントを記載する
企業や商材のアピールポイントは、営業担当者の自己紹介とは異なりますが、信頼性を高めるためにも記載しましょう。
ただし、詳しく記載する必要はありません。簡潔にまとめるのがポイントです。
例文
弊社は、1,600社以上の支援実績を持つテレアポ代行サービスを提供しています。初期費用や固定費用がかからない、成果報酬型なので安心してご依頼いただけるのが強みです。
上記はテレアポ代行サービスを例にしていますが、業種や特徴を簡潔に記載しておくと、商談までスムーズに進められます。
視覚的なデザインも意識する
ポジティブなインパクトを与えるためには、カラー・フォント・レイアウトなど、視覚的なデザインも意識してください。
デザインにこだわりすぎると、見づらくなる恐れがあります。あくまでもシンプルで、落ち着いた雰囲気にまとめましょう。
強調したい部分を太字にしたり、色分けしたりするだけでも、視覚的な効果が高まります。
最後に一言メッセージを添える
そして、最後に一言メッセージを記載します。
例文
最後までご覧いただきありがとうございます。お客様一人ひとりに寄り添い、最適なご提案ができるように精一杯務めさせていただきます。ご質問等ございましたら、お気軽にご相談ください。
テンプレートがあると便利な反面、事務的な印象を与えかねません。短くてもよいので、必ず自分の言葉で一言メッセージを盛り込みましょう。
まとめ:自己紹介シートを営業に活用して顧客と良好な関係性を構築しよう

営業という目的があっても、初対面の相手に対して警戒心を持つのは仕方ないことです。
そこで、自己紹介シートで担当者がどのような人かを伝えれば、警戒心が和らぎます。
また、名刺では伝えきれないパーソナルな情報も伝えられるので、親近感を持ってもらいやすいのもメリットです。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、営業に自己紹介シートを活用して顧客との関係性構築に役立ててください。