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コールセンターのAIエージェント活用事例5選!メリットや注意点を解説

コールセンター業界は、慢性的な人手不足やオペレーターの応対品質のばらつきといった課題を抱えています。

そんな中、解決策として注目されているのが「AIエージェント」です。

AIエージェントは、質問への回答だけでなく、あらかじめ設定された目的や条件に基づいて情報を参照し、手続きや業務を実行できる仕組みです。活用方法によっては、業務効率化や顧客満足度の向上が期待できます。

この記事では、AIエージェントがコールセンターで注目される理由から、具体的な活用事例、導入のメリットや注意点まで、初心者の方にも分かりやすく解説します。

目次

コールセンターでAIエージェントが注目されている理由

なぜ今、多くのコールセンターでAIエージェントの導入が進んでいるのでしょうか。

その背景には、業界が抱える構造的な課題と、それを解決する技術の進化があります。

以降では、AIエージェントが注目を集める4つの大きな理由を解説します。

  • 人手不足や採用難への対応が求められているため
  • 24時間365日の顧客対応を実現できるため
  • AIの技術が進化して導入しやすくなったから
  • 業務効率化と顧客満足度を同時に向上できるため

人手不足や採用難への対応が求められているため

コールセンター業界では、労働人口の減少や業務負荷の高さなどを背景に、人材の確保が課題となっています。

特に、オペレーターの離職率の高さは、多くの企業にとって深刻な課題です。

AIエージェントを活用すれば、定型的な問い合わせや手続きの一部を自動化できます。

簡単な問い合わせや定型的な手続きをAIが代行することで、オペレーターはより専門的で複雑な対応に集中できるようになります。

オペレーターが複雑な問い合わせに集中しやすくなるため、限られた人員を有効に配置できる可能性があります。

24時間365日の顧客対応を実現できるため

顧客のライフスタイルは多様化し、企業の営業時間外である深夜や早朝、休日でもサポートを求める声が増えています。

しかし、人間だけで24時間365日体制を維持するには、多大な人件費とシフト管理の負担がかかります。

AIエージェントを導入すれば、このような時間外の問い合わせにも自動で対応することが可能です。

定型的な問い合わせであれば、顧客は営業時間外でも回答を得られるため、利便性の向上が期待できます。企業側にとっても、営業時間外の問い合わせを受け付ける手段になります。

AIエージェントは、有人対応が難しい時間帯を補完する手段として活用できます。

AIの技術が進化して導入しやすくなったから

AIエージェントが注目される大きな理由の一つに、技術の大幅な進化が挙げられます。

生成AIや大規模言語モデル(LLM)の発展により、従来よりも文脈に沿った自然な応答を生成しやすくなっています。

これにより、従来のシナリオに沿ってしか回答できなかったチャットボットとは異なり、文脈を理解した柔軟な対応が可能です。

また、クラウド型サービスの選択肢が増え、オンプレミス環境を一から構築する場合と比べて、初期負担を抑えられるサービスも登場しています。

技術の進化と導入ハードルの低下が、AIエージェントの活用を現実的な選択肢にしているのです。

業務効率化と顧客満足度を同時に向上できるため

AIエージェントは、業務効率化と顧客体験の改善を支援する手段として活用できます。

AIが一次対応を自動化することで、オペレーターの負担は減り、コールセンター全体の生産性が向上します。

一方、顧客にとっては、電話の待ち時間が短縮されたり、簡単な用件ならすぐに自己解決できたりと、利便性が高まります。

適切に運用すれば、業務負担の軽減と対応品質の改善を両立できる可能性があります。

コールセンターでAIエージェントの活用でできること

AIエージェントを導入すると、コールセンターの業務は具体的にどう変わるのでしょうか。

単なる自動応答システムとは異なり、AIエージェントはより高度で能動的な業務をこなせます。

以降では、AIエージェントの活用によって可能になる5つの機能を紹介します。

  • 問い合わせ対応の自動化
  • 予約・注文・各種手続き
  • オペレーターへの取り次ぎ
  • 通話内容の要約・記録
  • FAQやナレッジ活用

問い合わせ対応の自動化

AIエージェントの最も基本的な活用法が、よくある質問(FAQ)や定型的な問い合わせへの自動対応です。

「営業時間を教えてほしい」「製品の基本的な使い方を知りたい」といった簡単な質問に対して、AIが24時間体制で即座に回答します。

これにより、オペレーターは同じような質問に繰り返し答える必要がなくなり、より複雑な相談に時間を割けるようになります。

顧客は電話を待たずに回答を確認でき、コールセンター側は有人窓口への問い合わせ件数を抑えやすくなります。

この一次対応の自動化は、業務効率化の第一歩として多くの企業で導入されています。

予約・注文・各種手続き

AIエージェントは、単に質問に答えるだけではありません。

顧客管理システム(CRM)や予約システムといった外部の業務システムと連携することで、手続きそのものを完結させられます

例えば、顧客からの「レストランの予約を変更したい」「登録住所を変更したい」といった依頼に対し、外部システムとの連携範囲に応じて、AIが必要事項を確認し、予約変更や登録情報の更新などを実行できます。

従来であればオペレーターが聞き取って手動で入力していた作業を、AIが代行するのです。

適切な入力チェックや確認フローを設けることで、手入力の削減やオペレーターの作業負担軽減につながります。

オペレーターへの取り次ぎ

AIエージェントのみでは、複雑な判断を伴う相談や、顧客の感情に配慮した対応が難しい場合があります。

そのような場合、AIエージェントは状況を判断し、適切なタイミングで人間のオペレーターに対応を引き継ぐ「エスカレーション」機能を備えています。

重要なのは、その際に顧客とのそれまでの対話履歴をオペレーターに共有することです。

これにより、顧客は同じ説明を繰り返す必要がなくなり、オペレーターもスムーズに状況を把握して対応を始められます。

AIと人間が連携するハイブリッドな体制が、顧客満足度を損なわない鍵となります。

通話内容の要約・記録

オペレーター業務には、通話内容の記録や顧客情報の更新などの後処理(ACW)が含まれます。

AIエージェントは、音声認識技術を用いて顧客との通話内容をリアルタイムでテキスト化し、その内容を要約して顧客管理システム(CRM)などに自動で入力します。

オペレーターがAIの作成した要約を確認・修正する運用にすることで、記録作成にかかる時間を短縮できる可能性があります。

後処理業務の効率化により、オペレーターはすぐに次の電話応対に移れるため、コールセンター全体の応答率向上にもつながります。

FAQやナレッジ活用

AIエージェントは、顧客対応だけでなく、オペレーターの業務支援ツールとしても活躍します。

オペレーターと顧客の会話内容をAIがリアルタイムで分析し、関連する情報を画面上に提示します。

そして、関連するFAQや社内マニュアル、過去の類似事例といった情報をオペレーターの画面に自動で表示します。

これにより、オペレーターは自分で情報を探す手間が省け、迅速かつ正確な回答が可能になります。

経験の浅いオペレーターの回答を支援し、応対品質の標準化や研修負担の軽減につながる可能性があります。

コールセンターのAIエージェント活用事例5選

多くの企業が、実際にAIエージェントを導入し、業務効率化や顧客満足度の向上といった成果を上げています。

以降では、国内の先進的な取り組みを行っている企業の中から、5つの活用事例を紹介します。

  • KDDI:お客さまセンターの知見を学習した自律型AIエージェント
  • ソフトバンク:自律思考型AIによる音声問い合わせ対応の自動化
  • 明治安田:デジタルヒューマンとAI自動音声応答によるサポート高度化
  • アフラック生命保険:AIサポートとボイスボットによる問い合わせ対応
  • 大阪ガス:AI自動音声応対によるコンタクトセンター受付の自動化

KDDI:お客さまセンターの知見を学習した自律型AIエージェント

KDDIは、お客さまセンターに蓄積された膨大な対応ノウハウを学習させた、自律型AIエージェント「auサポート AIアドバイザー」を導入しています。

このAIは、単に質問に答えるだけでなく、顧客の状況を深く理解し、能動的に最適な提案を行うことを目指しています。

顧客との対話を通じて追加質問や内容確認を行い、問い合わせの内容を整理したうえで、解決方法を案内します。

お客さまセンターの応対実績をAIの設計に活用し、利用者が会話に近い表現で問い合わせできるサポート体制を整えています。

参考:お客さまセンターの応対実績を基に独自開発した自律型AIエージェントによるお問い合わせ対応を開始

ソフトバンク:自律思考型AIによる音声問い合わせ対応の自動化

ソフトバンクは、自律思考型のAI技術を活用した音声応対の自動化に力を入れています。

同社が開発を進めるAIは、顧客との会話の流れに応じて、必要な情報を自ら判断して参照し、最適な回答を生成する仕組みです。

従来のシナリオ型のシステムとは異なり、AIが人間のように思考し、柔軟な対話を実現することを目指しています。

これにより、より複雑な問い合わせにも自動で対応できるようになり、オペレーターの負担軽減と24時間対応の実現を図っています。

将来的には、問い合わせ業務の大部分をAIが担う構想も掲げられています。

参考:X-Ghost(クロスゴースト)-生成AIオペレーティングプラットフォーム

明治安田:デジタルヒューマンとAI自動音声応答によるサポート高度化

明治安田生命保険では、AI技術を活用した顧客サポートの高度化を進めています。

その一つが、CGで作成されたキャラクターが人間のように対話する「デジタルヒューマン」の活用です。

デジタルヒューマンは、文字入力に加えて利用者の発話を認識し、24時間365日問い合わせに対応します。

また、従来のAIチャットボットに加えて音声による問い合わせにも対応し、文字入力が難しい利用者の利便性向上を図っています。

音声と文字の両方に対応することで、問い合わせ手段の拡充と利用者の利便性向上を図る取り組みです。

参考:明治安田 | チャットサービス等のご案内

アフラック生命保険:AIサポートとボイスボットによる問い合わせ対応

アフラック生命保険は、米OpenAIと提携し、生成AIを活用した大規模なコールセンター変革に取り組んでいます。

具体的には、OpenAIの生成AI技術を活用し、オペレーターのアバター(分身)が顧客に音声で応対するシステムを開発しており、住所変更や名義変更といった手続きから自動応対を開始しています。

同社はこの取り組みを通じて、コールセンターの人員数を段階的に削減する計画を掲げており、大きな投資判断のもとで自動化を推進しています。

また、これとは別に、電話の一次受付には従来から「自動音声応答サービス(ボイスボット)」を活用しています。

フリーダイヤルに電話をかけた際、自動音声が用件を確認し、簡潔な要件であればその場で案内を完結させ、複数の要件がある場合や複雑な相談は人間のオペレーターに引き継ぐ仕組みです。

AIと人間が協働することで、応対品質と生産性の両方を高めることを目指しています。

参考:自動音声応答サービス(ボイスボット)でのご案内について

大阪ガス:生成AIボイスボットによるコンタクトセンター受付の自動化

大阪ガスのコンタクトセンター業務を受託運営する大阪ガスマーケティングでは、NTTコミュニケーションズと共同で、生成AIによる自動音声応対サービスを導入しています。

現在提供されているサービスでは、生成AIボイスボットが、大阪ガスグループが提供する暮らしまわりのデジタルプラットフォーム「スマイLINK」に関する問い合わせ(サービス内容の案内、契約申込、解約など)に、電話で自動音声応答します。

これにより、顧客はオペレーターに繋がるのを待つことなく、24時間いつでも手続きを完了できるようになりました。

定型的な問い合わせをAIに任せることで、電話受付業務の一部を自動化した事例です。

参考:大阪ガスマーケティングとNTT Comが生成AIを活用した音声でのコンタクトセンター受付サービスを開始

コールセンターでAIエージェントを導入するメリット

AIエージェントの導入は、コールセンターが抱える多くの課題を解決に導きます。

業務の効率化やコスト削減はもちろん、従業員や顧客にとっても大きな価値をもたらします。

以降では、AIエージェントを導入することで得られる4つのメリットを詳しく見ていきましょう。

  • オペレーターの業務負担を軽減できる
  • 応答率や対応スピードを向上できる
  • 応対品質を均一化できる
  • 運用コストを削減しやすい

オペレーターの業務負担を軽減できる

AIエージェントを活用すると、定型的な問い合わせや記録作業を自動化し、オペレーターの業務負担を軽減できます。

簡単な問い合わせや定型的な手続き、通話後の記録作成といった作業をAIが代行することで、オペレーターは本来注力すべき、より複雑で専門的な対応に集中できます。

単純作業の繰り返しから解放されることは、精神的なストレスの軽減にもつながります。

定型業務や後処理の負担が軽減されれば、業務環境の改善につながる可能性があります。

AIは、オペレーターがより価値の高い仕事に取り組むためのサポーターとなるのです。

応答率や対応スピードを向上できる

AIエージェントは、24時間365日、休むことなく稼働できます。

これにより、顧客は深夜や休日でも問い合わせが可能になり、利便性が大きく向上します。

また、AIが一次対応を行うことで、電話が混み合っている時間帯でも「あふれ呼(応答できず切れてしまう電話)」や「放棄呼(待ちきれずに切られてしまう電話)」を減らせます。

待ち時間の短縮や応答率の改善は、顧客の利便性を高める要因になります。

スピーディーな対応は、企業の信頼性を高めるうえでも重要な要素です。

応対品質を均一化できる

人間のオペレーターによる対応では、個人のスキルや経験、その日の体調などによって、どうしても応対品質にばらつきが生じてしまいます。

AIエージェントは、設定したルールや参照データに基づいて応答するため、回答基準を統一しやすい点が特徴です。

適切なナレッジ管理と精度検証を行うことで、一定の基準に沿った対応を提供しやすくなります。

また、経験の浅いオペレーターでも、AIが提示するFAQやマニュアルを参照しながら案内できます。

コールセンター全体のサービスレベルを底上げし、安定させられるのは大きなメリットです。

運用コストを削減しやすい

コールセンターの運営コストの大部分を占めるのが人件費です。

AIエージェントが業務の一部を自動化することで、問い合わせ件数や業務範囲によっては、人員配置の見直しや運用コストの抑制につながる可能性があります。

また、オペレーターの採用や育成にかかるコストも抑制できます。

AIのサポートによって新人でも早期に戦力化できるため、研修期間を短縮することが可能です。

長期的な視点で見ると、採用・教育・人件費といった多岐にわたるコストを削減できるため、AIエージェントへの投資は高い効果が期待できます。

コールセンターでAIエージェントを導入する際の注意点

AIエージェントは多くのメリットをもたらしますが、導入を成功させるためには、事前に考慮すべき点がいくつかあります。

技術的な側面だけでなく、運用体制や目的設定も重要です。

以降では、AIエージェントを導入する際に押さえておきたい5つの注意点について解説します。

  • 複雑な問い合わせは有人対応と連携する
  • 回答精度を維持するために継続的な学習・改善を行う
  • 個人情報やセキュリティ対策を徹底する
  • 導入目的とKPIを明確に設定する
  • 既存システムとの連携を確認する

複雑な問い合わせは有人対応と連携する

AIエージェントには、対応できる問い合わせの範囲に限界があります。

特に、顧客の複雑な感情が絡むクレーム対応や、前例のないイレギュラーな相談については、依然として人間の共感力や柔軟な判断力が求められます。そのため、すべてをAIに任せるのではなく、AIと人間が協力するハイブリッドな体制を築くことが重要です。

AIでは対応が難しいと判断した場合に、スムーズに人間のオペレーターへ引き継ぐ仕組みを設計しておきましょう。

回答精度を維持するために継続的な学習・改善を行う

AIエージェントの回答精度を維持するには、導入後も継続的な更新と検証が必要です。

新しい商品やサービスが登場すれば、その情報を学習させる必要がありますし、顧客からの問い合わせの傾向も変化していきます。

導入後も、AIの対話ログを定期的に分析し、「どの質問に答えられなかったか」「どの回答が分かりにくかったか」を検証し、継続的に改善していく運用体制が重要です。

ナレッジの更新や対話ログの検証を行わない場合、古い情報や不適切な回答が提示される可能性があります。

個人情報やセキュリティ対策を徹底する

コールセンターでは、氏名や住所、クレジットカード情報といった機密性の高い個人情報を取り扱います。

AIエージェントを導入する際には、これらの情報が外部に漏洩しないよう、取り扱う情報の内容に応じて、アクセス制御や暗号化、ログ管理などの対策を講じる必要があります。

利用するAIサービスが、堅牢なセキュリティ基準を満たしているか、データの管理体制はどうなっているかなどを厳しくチェックする必要があります。

信頼できるベンダーを選定し、個人情報保護に関する社内ルールを徹底することが、顧客情報を適切に管理するための重要な条件となります。

導入目的とKPIを明確に設定する

導入目的が曖昧なままでは、必要な機能の選定や導入後の効果測定が難しくなります。

導入前に、AIエージェントで解決したい課題と対象業務を明確にします。

例えば、「応答率を現在の80%から95%に向上させたい」「オペレーターの後処理時間を平均3分から1分に短縮したい」のように、具体的な数値目標(KPI)を設定しましょう。

目的とKPIが明確であれば、導入すべきAIの機能や、導入後の効果測定も的確に行えます。

既存システムとの連携を確認する

多くのコールセンターでは、すでに顧客管理システム(CRM)や電話システム(CTI/PBX)などの基幹システムが稼働しています。

AIエージェントを導入する際は、これらの既存システムとスムーズに連携できるかが重要なポイントになります。

例えば、AIが顧客情報をCRMから自動で参照したり、対応記録を自動で入力したりできなければ、導入効果は半減してしまいます。

導入を検討しているAIエージェントが、自社で利用しているシステムと連携可能か、事前に技術的な仕様を確認しておくことが大切です。

コールセンターでAIエージェントを導入する流れ

AIエージェントの導入は、やみくもに進めるのではなく、計画的なステップを踏むことが成功の鍵です。

自社の課題を整理し、目的を明確にするところから始め、段階的に導入を進めていくのが一般的です。

以降では、コールセンターにAIエージェントを導入する際の6ステップを紹介します。

  1. 導入目的と課題を整理する
  2. AIエージェントの要件を決める
  3. サービスを比較・選定する
  4. PoC(実証実験)を実施する
  5. 本番導入と運用を開始する
  6. 効果測定と改善を継続する

導入目的と課題を整理する

まずは、現状の課題を洗い出し、AI導入の目的を明確にしましょう。

「電話がつながりにくい」「オペレーターの負担が大きい」「教育に時間がかかる」など、自社のコールセンターが抱える問題を具体的にリストアップします。

そして、それらの課題に対して、AIエージェントを導入することで「何を実現したいのか」を定義します。

例えば、「応答率の向上」や「コスト削減」といった最終的な目的を明確にすることで、要件定義やサービス選定の基準を整理できます。

この段階で関係者間の認識を合わせておくことが重要です。

AIエージェントの要件を決める

次に、設定した目的を達成するために、AIエージェントにどのような機能が必要かを具体的に決めていきます。

例えば、「一次対応を自動化したい」のであれば、音声で自動応答するボイスボット機能が必要です。

「オペレーターの業務を支援したい」のであれば、リアルタイムでFAQを提示する機能が求められます。

AIに任せたい業務範囲や、連携させたい既存システムの仕様などを詳細にまとめることで、自社に最適なサービスを選びやすくなります。

サービスを比較・選定する

自社の要件や予算、運用体制に合うベンダーを選定します。

各社のサービスについて、機能、料金、導入実績、サポート体制などを詳しく調査しましょう。

特に、自社と同じ業界での導入事例があるかどうかは、重要な判断材料になります

資料請求やデモンストレーションを依頼して、実際の操作感や性能を確認することも大切です。

いくつかの候補に絞り込み、最適なパートナーとなるベンダーを選定します。

PoC(実証実験)を実施する

いきなり全社的に本格導入するのではなく、まずは限定的な範囲でテスト導入を行い、効果を検証する「PoC(Proof of Concept:概念実証)」を実施することをおすすめします。

例えば、特定の問い合わせ窓口や一部のチームだけでAIエージェントを試してみます。

PoCを行うことで、実際の業務でAIがどの程度の効果を発揮するのか、想定外の問題は発生しないかなどを、低リスクで確認できます

この実証実験の結果をもとに、本格導入に向けた課題の洗い出しや計画の修正を行います。

本番導入と運用を開始する

PoCで効果が確認でき、課題もクリアになったら、いよいよ本格的な導入に移ります。

PoCの結果を踏まえ、対象部署や業務範囲を段階的に拡大します。

この際に、現場のオペレーターがスムーズに新しいツールを使えるよう、事前に十分なトレーニングや説明会を実施することが重要です。

また、AIの導入によって業務フローがどのように変わるのかを明確にし、マニュアルなどを整備しておく必要もあります。

操作研修やマニュアル整備を行い、現場で運用できる体制を構築します。

効果測定と改善を継続する

AIエージェントの導入は、運用を開始したら終わりではありません。

最初に設定したKPI(応答率、後処理時間など)が、導入後にどの程度改善されたかを定期的に測定し、効果を可視化します。

そして、その結果を分析し、さらなる改善点を洗い出します。

例えば、AIがうまく答えられなかった質問を特定し、ナレッジを追加で学習させるといったチューニングを継続的に行います。

この「効果測定→分析→改善」のサイクルを回し続けることで、AIエージェントの性能を最大限に引き出し、導入効果を高めていけます。

コールセンターのAIエージェントに関するよくある質問

以降では、AIエージェントに関して寄せられることの多い4つの質問にお答えします。

  • AIエージェントとAIチャットボットの違いは?
  • AIエージェントは電話対応にも利用できる?
  • 有人対応と併用できる?
  • どのような企業に導入がおすすめ?

AIエージェントとAIチャットボットの違いは?

AIエージェントとAIチャットボットは機能が重なる場合もありますが、一般的には業務を実行できる範囲に違いがあります。

従来型のチャットボットには、あらかじめ設定されたシナリオや選択肢に沿って応答する仕組みがあります。

一方、AIエージェントは、生成AIなどを活用して会話の文脈を理解し、自律的に判断して行動できるのが特徴です。

最大の違いは、外部システムと連携して「業務を遂行する能力」にあります。

チャットボットは主に質問への回答を目的とする一方、AIエージェントは外部システムと連携し、予約変更や情報更新などの処理を実行できる場合があります。

AIエージェントは電話対応にも利用できる?

結論、利用できます。

AIエージェントが音声認識技術と音声合成技術を組み合わせることで、電話での問い合わせに自動で応答する「ボイスボット」として機能します。

顧客が話した言葉をAIが理解し、合成音声で自然に応答します。

対象業務やシステム連携の範囲によっては、注文受付や予約、定型的な手続きの一部を自動化できます。

Webサイト上のチャットだけでなく、コールセンターの主業務である電話応対においても、AIエージェントは大きな力を発揮します。

有人対応と併用できる?

結論、併用できます。AIと有人対応を組み合わせて運用する方法が多く採用されています。

AIエージェントと人間のオペレーターが連携する「ハイブリッド型」の運用が、現在の主流です。

簡単な問い合わせや定型業務はAIエージェントが担当し、AIでは対応が難しい複雑な相談やクレーム対応は人間のオペレーターに引き継ぐ、といった役割分担が考えられます。

AIの効率性と人間の共感力を組み合わせることで、生産性を高めながら、質の高い顧客体験を提供できます。

どのような企業に導入がおすすめ?

AIエージェントは、以下のような課題を抱える企業で活用を検討できます。

  • 慢性的な人手不足や採用難に悩んでいる企業
  • 定型的な問い合わせが多く、業務を効率化したい企業
  • 深夜や休日など、営業時間外の問い合わせ対応をしたい企業
  • オペレーターによる応対品質のばらつきをなくしたい企業

対象業務を適切に選定することで、これらの課題の改善につながる可能性があります。

企業の規模に関わらず、コールセンターの運営効率や顧客満足度を高めたいと考えているすべての企業にとって、AIエージェントは有力な選択肢となるでしょう。

コールセンターでのAI活用ならディグロス

コールセンター業務の効率化や人手不足の解消を目指すなら、AIエージェントの導入実績と営業ノウハウを兼ね備えた株式会社ディグロスにお任せください。

当社は、営業支援で培った豊富な実績をもとに、AIテレアポサービス「CollaPath」を提供しています。AIが初回架電や受付対応、担当者への取次ぎまでを自動化し、オペレーターは商談につながる見込みの高い通話だけに集中できるため、業務効率と生産性の向上が期待できます。

また、リアルタイム文字起こしや担当者名・在席時間の取得機能なども備え、対応品質の標準化や情報共有もスムーズです。

AIエージェントを活用したコールセンター運営をご検討中の企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ:コールセンターでAIエージェントを活用して業務効率と顧客満足度を向上させよう

AIエージェントは、定型的な問い合わせへの対応や記録作業を自動化し、コールセンター業務を支援する手段です。

一方で、導入を成功させるためには、目的や対象業務を明確にし、有人対応への切り替え方法や運用体制を設計する必要があります。

自社の課題と照らし合わせながら、AIエージェントの導入を検討し、業務の効率化と顧客満足度の向上を実現させましょう。

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