インサイドセールスのメリットは12個!デメリットや向き・不向きも紹介
インターネットの普及により、これまでの対面で行うフィールドセールスから、非対面営業のインサイドセールスを導入する企業が増えています。
しかし、インサイドセールスにはメリットがある反面、デメリットも存在します。
「インサイドセールスのメリットがよくわからない」
「インサイドセールスのデメリットが心配……」
このように考える管理者や営業担当者は少なくないでしょう。
そこで、本記事ではインサイドセールスのメリットを12個紹介します。デメリットや向き不向きについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インサイドセールスのメリット12選
では早速、インサイドセールスのメリットを紹介します。
- 営業コストを削減できる
- 1日にアプローチできる商談数を増やせる
- 見込み客に継続的なアプローチができる
- 良いタイミングでアプローチできる
- 場所に左右されずに対応できる
- 営業活動を見える化できる
- 営業活動の属人化を防止できる
- 人手不足の解消につながる
- 社内人材の教育コストを下げられる
- 将来の売上予測をしやすくなる
- 今すぐ客に集中してフィールドセールスができる
- 営業活動のデータ化で業務改善に活用できる
営業コストを削減できる
インサイドセールスは、電話やメールなどを活用する非対面の営業手法です。
オフィスからの電話やメールの送信、Web会議ツールを利用すればリモートワークでも営業活動を行えます。
フィールドセールスでは、顧客先までの移動時間や交通費などの営業コストがかかっていました。
インサイドセールスは、移動時間も交通費もかかりません。
また、オフィスやリモートワークで営業活動を行うため、販売エリアの拡大も可能です。
1日にアプローチできる商談数を増やせる
1日にアプローチできる、商談数を増やせるのもメリットです。
フィールドセールスでは、顧客先までの移動時間がかかるため、1日にアプローチできる件数が限定されていました。
しかし、インサイドセールスなら、移動する必要がありません。
1日当たりの商談数を増やせる他、移動にかかっていた時間を商談に充てられるので、商談品質が向上する効果も期待できます。
見込み客に継続的なアプローチができる
一般的にインサイドセールスでは、マーケティング部門が獲得したリード(見込み顧客)を、営業部門に引き継ぎます。
見込み顧客は、自社商品やサービスに関心を持っているので、継続的にアプローチすれば成約につながりやすいのがメリットです。
また、購買意欲が低くても継続的にアプローチすれば、購買意欲を高められる可能性があります。
良いタイミングでアプローチできる
良いタイミングで、アプローチできるのもメリットです。
顧客からの問い合わせや資料請求があっても、アプローチまでに時間がかかると購買意欲が低下したり、競合他社に取られたりする可能性があります。
インサイドセールスなら、顧客の購買意欲が高いと思われるタイミングでのアプローチが可能です。
場所に左右されずに対応できる
場所に左右されず、顧客に対応できるのは大きなメリットです。
インターネットの普及や働き方改革の推進に伴い、リモートワークを導入する企業が増えています。
インサイドセールスは、電話やメール、コミュニケーションツールなどを活用するので、ネット環境さえあれば場所を問わず対応可能です。
営業活動を見える化できる
インサイドセールスでは、部門間の連携を強化するので、営業活動全体を見える化できます。
これまでの営業手法では、部門間の連携が上手くいかずブラックボックス化しやすい傾向がありました。
しかし、インサイドセールスでは営業活動を分業化するため、ブラックボックス化を防げます。
営業活動の属人化を防止できる
営業職は、属人化しやすいのも懸念点でした。
どうしても営業担当者のみに依存しやすいため、担当者不在のときは顧客に対応できないことも多くありました。
インサイドセールスでは、部門間の連携やノウハウの共有を徹底します。
これにより、社内の情報共有もスムーズになり、営業力の底上げや営業品質の標準化なども図れます。
また、社内ノウハウを蓄積できるのもメリットです。
人手不足の解消につながる
さらに、人手不足の解消につながるのもメリットです。
人手不足を解消するために人材を募集しても、採用活動には時間とコストがかかります。
インサイドセールスなら、現状のスタッフで1人当たりの対応数を増やせます。
人手不足を解消できる他、採用コストの削減にもつながるのもメリットです。
社内人材の教育コストを下げられる
インサイドセールスの成功には、社内ノウハウの共有が必要不可欠です。
新人やスキルに乏しいスタッフの教育には、時間とコストがかかります。
トップセールスのノウハウを、新人やスキルに乏しいスタッフと共有すれば、営業品質の標準化が可能です。
インサイドセールスの導入により、社内人材の教育コストを削減できるのは企業にとってのメリットになるでしょう。
将来の売上予測をしやすくなる
インサイドセールスを効率よく進めるには、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(営業支援システム)といったツールの導入が欠かせません。
ツールを活用すれば、営業活動をデータ化して一元管理できます。
データを活用すれば、将来の売上予測がしやすくなる他、営業活動を可視化して社内で共有できるのもメリットです。
今すぐ客に集中してフィールドセールスができる
フィールドセールスが、今すぐ客に集中できるのもメリットです。
インサイドセールスでは、一度フォローはしたものの、案件として成立しなかった顧客へ電話やメールでのコミュニケーションは続けられます。
フィールドセールスにおいて、そうした顧客をフォローし続ける必要はありません。
見込み顧客にも種類があり、それぞれ状態が異なります。
- 今すぐ客:購買意欲もニーズも高い
- そのうち客:購買意欲は高いがニーズが低い
- お悩み客:ニーズが高いが購買意欲が低い
- まだまだ客:ニーズも購買意欲も低い
フィールドセールスでは、今すぐ客にのみ集中できるため、より成果につながりやすくなります。
営業活動のデータ化で業務改善に活用できる
MAツールやSFAツールでデータ化した営業活動ログは、業務改善にも活用できます。
営業活動ログを振り返ることで、客観的な分析も可能です。
リアルタイムでは気づかなかった課題を見出だせれば、今後の業務改善にも役立つでしょう。
インサイドセールスのデメリット
インサイドセールスには多くのメリットがある反面、デメリットも存在します。導入に当たっては、デメリットへの理解も必要です。
- 顧客の信頼獲得が難しい
- 情報共有の体制づくりが必要になる
- 社内ノウハウの構築が必要になる
- 複雑な交渉には不向きになる
- ツールの導入にコストがかかる
顧客の信頼獲得が難しい
インサイドセールスは、非対面での営業活動となるため顧客から信頼を獲得するのが難しいのが留意点です。
フィールドセールスでは、顧客と対面するので的確なアプローチにより、顧客の信頼を勝ち取りやすい傾向がありました。
インサイドセールスで顧客からの信頼を勝ち取るには、専門的な知識やスキルが必要です。
情報共有の体制づくりが必要になる
インサイドセールスは、分業化により成立しているため、社内での情報共有体制づくりが欠かせません。
もし、情報共有がスムーズにいかなければ、伝達ミスや認識のズレにより業務に支障を与える恐れがあります。
インサイドセールスを導入するなら、まず意識的な情報共有を心がけてください。
社内ノウハウの構築が必要になる
インサイドセールスのプロセスは、大きく3つに大別されます。
- リードジェネレーション:見込み顧客の獲得
- リードクオリフィケーション:見込み顧客の選別
- リードナーチャリング:見込み顧客の育成
リードジェネレーションと、リードクオリフィケーションにおいては、従来の営業手法に共通しているところも多くあります。
しかし、リードナーチャリングでは、社内ノウハウの構築が必要です。
複雑な交渉には不向きになる
基本的に非対面でのインサイドセールスは、複雑な交渉には向いていません。
複雑な交渉には、フィールドセールスによる対面での対応が必要になります。
インサイドセールスを立ち上げるにあたって、交渉の向き不向きを理解しておきましょう。
ツールの導入にコストがかかる
ツールの導入にコストがかかる場合があります。
インサイドセールスでは、以下のようなツールを使用します。
- オンライン商談システム
- MAツール(マーケティングオートメーションツール)
- SFAツール(セールス・フォース・オートメーションツール)
- CRMツール(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)
無料で利用できるツールもありますが、機能が限定されると使い勝手が悪いと感じる場合があります。
機能が充実しているほど便利ですが、導入コストが自社予算にマッチしているかも確認してください。
インサイドセールスが向いているシーン
インサイドセールスに向いているのは、以下のようなシーンです。
- コールドリードの育成
- ホットリードをフィールドセールスに引き継ぐ
- 既存顧客への営業や対応
コールドリードは、自社商品やサービスへの関心度が低く、購買に至る可能性が低い顧客のことです。
インサイドセールスで継続的にアプローチすれば、ホットリードになる可能性があります。
育成したホットリードをフィールドセールスに引き継げば、成約につながる可能性が期待できます。
インサイドセールスでは、既存顧客からの問い合わせやサポートにも対応できます。
元々自社商品やサービスを利用しているので、アップセルやクロスセルにつなげられれば、売上拡大にもつながるでしょう。
インサイドセールスに向いている人・向いていない人
では最後に、インサイドセールスに向いている人と、向いていない人の特徴を紹介します。
インサイドセールスに向いている人
インサイドセールスに向いている人の特徴は以下の通りです。
- 根気強く対応できる
- 話を聞くのが好きな人
- コミュニケーション力が高い人
インサイドセールスは、中長期的に取り組む必要があります。新規顧客の獲得から、既存顧客になってからも、良好な関係性を構築しなければなりません。
顧客と長期的に付き合うには、根気が必要です。
見込み顧客を獲得するには、ヒアリングで顧客の課題を引き出し、最適な提案までが求められます。
ただ話を聞くのではなく、顧客に寄り添い共感する傾聴力も必要です。
非対面でのアプローチは、コミュニケーション力も求められます。
インサイドセールスに向いていない人
インサイドセールスに向いていない人の特徴も見ていきましょう。
- コミュニケーションが苦手な人
- 失敗が怖い人
- フィードバックが苦手な人
インサイドセールスは、いかにコミュニケーションを図り、顧客の信頼を勝ち取れるかが重要です。
コミュニケーションが苦手だと、リードの獲得が困難になるでしょう。
非対面での営業活動は、顧客に信頼されにくいので失敗するのが当たり前です。
失敗のたびに心が折れてしまうような人には向いていません。
インサイドセールスは分業化するため、定期的に他部署からのフィードバックを受けます。
フィードバックに苦手意識があると、貴重な意見やアドバイスを受け入れられません。改善すべきところを改善できなければ、成果にはつながらないでしょう。
まとめ:インサイドセールスのメリットを最大化させよう
インサイドセールスは、非対面で行う営業活動です。
インターネットの普及に伴い、様変わりする消費者行動に柔軟に対応できることから、近年注目が高まっています。
デメリットがある一方で、多くのメリットもあります。本記事で紹介した、インサイドセールスのメリットを最大化させ、成果につなげてください。