商談・打ち合わせの場所はどこがいい?8つの選定ポイントを詳しく解説

これまで商談や打ち合わせは、自社会議室や取引先会社の会議室で行うのが一般的でした。
しかし、会議室には限りがあるため、急遽商談や打ち合わせが必要になったとき対応できない恐れがあります。
また、リモートワークの普及により、働く場所の自由度も高まっています。
こうした中で、商談や打ち合わせの場所はどこがよいか、悩まれるでしょう。
そこで本記事では、商談や打ち合わせにおすすめの場所を紹介します。8つの選定ポイントについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
商談・打ち合わせ場所を選ぶ8つのポイント

では早速、商談や打ち合わせ場所を選ぶ際のポイントを8つ紹介します。
- 予約できるか確認する
- 商談内容や目的にマッチした場所を選ぶ
- 交通アクセスが良好な場所を選ぶ
- 話に集中できる環境か確認する
- 商談に必要な備品の有無を確認する
- セキュリティ対策が整備されているか確認する
- レイアウトの変更が可能か確認する
- 希望する支払い方法に対応しているか確認する
予約できるか確認する
まず、予約ができるかを確認してください。
特に予約をしなくても利用できる場所はありますが、満席だと長時間待たされて、時間に間に合わない恐れがあります。
また、予約なしで利用できても、人の出入りが多い出入り口付近しか空いていないと、商談や打ち合わせに集中できません。
打ち合わせの日程が決まったら、すぐに予約をして最適な席を確保することも大切です。
商談内容や目的にマッチした場所を選ぶ
「商談内容や目的にマッチした場所」であることも重要です。
たとえば、長期的に取引をしていて良好な関係性を構築できている相手となら、カフェやホテルのラウンジなど気軽に利用できる場所でも問題はないでしょう。
関係性を構築できていない新規顧客や、周囲に聞かれたくない機密事項を取り扱う場合は、プライバシーを重視できる場所が適しています。
相手が喫煙者なら、喫煙席の有無も確認しておくとよいでしょう。
交通アクセスが良好な場所を選ぶ
交通アクセスが良い場所であるかも確認してください。
双方が電車を利用するなら、駅ビルや駅から徒歩2~3分程度の場所だと便利です。
車を利用するなら多少駅から離れていても問題ありませんが、「わかりやすい道順であるか」「駐車場を確保できるか」も確認しましょう。
話に集中できる環境か確認する
話に集中できる環境かも確認したいポイントです。
交通アクセスが良く広いスペースを確保できても「隣の話し声が筒抜けになる」「店内BGMが大きい」と話に集中できません。
静かな環境だと話に集中できますが、内容が周囲に聞こえてしまうと情報漏洩のリスクが高まります。
商談や打ち合わせの場所を決める際は、一度足を運び話に集中できる環境であるかを確認するとよいでしょう。
商談に必要な備品の有無を確認する
商談内容によっては、プロジェクターやホワイトボードが必要になる場合もあります。
パソコンが必須の場合は、インターネット環境や電源なども確認しましょう。
商談に必要な備品をレンタルする場合は、無料か有料かも確認したいポイントです。
セキュリティ対策が整備されているか確認する
商談や打ち合わせをする場所は、セキュリティ対策が整備されていることも重要です。
レンタルオフィスを利用する場合を例に、確認したい点を紹介します。
- 受付やスタッフが常駐しているか
- 各部屋に鍵は付いているか
- 完全個室であるか
- 防犯カメラが設置されているか
- コピー機や複合機はICカード認証するタイプであるか
- シュレッダーが設置されているか
利用する場所や商談・打ち合わせの目的や内容でも、講じるべきセキュリティ対策は異なります。安心して利用できるかは、しっかりと確認してください。
レイアウトの変更が可能か確認する
複数人での商談や打ち合わせでは、レイアウトを変更できないと不便に感じる場合があります。
机や椅子の移動が可能であるかは、事前に確認してください。
なお、開始前にレイアウトを変更しておくのはもちろんですが、退室時には元の状態に戻す必要があります。
レイアウトの変更が必要な場合は、準備と片付けの時間にも配慮が必要です。
希望する支払い方法に対応しているか確認する
商談や打ち合わせの場所に利用料金が発生する場合は、希望する支払い方法に対応しているかも確認するとよいでしょう。
たとえば、American Expressのビジネスカードが提供している「NIKKEI OFFICE PASS」は、事前の予約なしでコワーキングスペースを利用できます。
座席も選べて優待料金での利用も可能なので、商談や打ち合わせに便利ですが、加盟店以外では利用できません。
他にも、電子マネーやQRコードなど、利用したい決済方法に対応しているかも確認しておくと安心です。
商談・打ち合わせにおすすめの場所6選

では次に、商談や打ち合わせにおすすめの場所6選と、それぞれメリットやデメリットも紹介します。
- 貸し会議室
- コワーキングスペース
- カフェや喫茶店
- ホテルのラウンジ
- 相手会社の会議室
- オンラインMTG
貸し会議室
メリット | 予約できる 音を気にせず話に集中できる 備品が揃っている 立地条件が良い |
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デメリット | コストがかかる 希望日時に予約が取れない場合がある |
貸し会議室は、少人数から複数人まで幅広く対応できて、静かな環境で話に集中できるのがメリットです。備品も一通りそろっています。
基本的に予約制ですが、空きがあれば当日予約や即時予約が可能なところもあります。
利用のたびにコストがかかるので、頻度が多い場合はコストがかさむことに留意しましょう。
コワーキングスペース
メリット | コストをおさえられる 掃除やゴミ捨てをしなくていい 幅広い用途で利用できる |
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デメリット | 周囲の音が気になる場合がある セキュリティ対策の確認が必要になる 定員に達すると利用できない |
コワーキングスペースは、商談や打ち合わせに必要な環境が揃っているのに、低価格で利用できます。
完全個室が完備されているところもあり、フリーアドレスなら(固定席がない)空きがあれば予約不要で利用できるのもメリットです。ただし、定員に達すると利用できないので注意してください。
自由度が高い反面、オープンスペースでは話に集中できない場合があります。
セキュリティ面での懸念もあるため各自で対策が必要になります。
なお、運営会社が施設を管理しているので、掃除やゴミ捨てなどの手間はかかりません。
カフェや喫茶店
メリット | 施設の利用料金がかからない 外出先でも利用しやすい 空き時間を活用できる |
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デメリット | 周囲の音が気になる場合がある 十分なスペースを確保できない場合がある 目的や内容が限定される |
カフェや喫茶店は、飲食代のみで利用できます。
長時間の商談や打ち合わせには不向きですが、空き時間や外出先でも利用しやすいのはメリットです。時間帯によっては混雑するので、予約が可能かを確認するとよいでしょう。
気軽に利用しやすい反面、会話の内容が漏れやすいため、情報漏洩のリスクがあるので注意が必要です。
ホテルのラウンジ
メリット | 落ち着いた雰囲気で話ができる |
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デメリット | 長時間の商談には不向き 情報漏洩のリスクがある 費用がかかる場合がある |
ホテルのラウンジは、高級感のある空間で落ち着いて話ができます。
宿泊客は無料で利用できますが、宿泊せずラウンジだけの利用も可能です。ラウンジのみの利用には、飲食の注文や利用料金の支払いが必要になる場合があります。
夕方からの商談や打ち合わせなら、ホテルのフリーフローサービスでアルコールも楽しみながら関係性を構築できるのもメリットです。
落ち着いた雰囲気での打ち合わせには最適ですが、長時間の滞在ができないことや、情報漏洩のリスクがあることに留意しましょう。
相手会社の会議室
メリット | 相手は移動の手間がかからない 業務環境を理解しやすい |
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デメリット | 相手に事前準備の負担をかける 静かな環境を整備できない場合がある |
相手会社の会議室は、こちらが出向くので相手に移動の手間をかけずに済みます。どのような環境で仕事をしているのかを、理解しやすいのもメリットです。
可能であれば、必要な備品が揃っているか事前に確認しておくとよいでしょう。
個室ではなくパーテーションで仕切ったスペースの場合は、周囲の音が気になって話に集中できない場合があります。
オンラインMTG
メリット | 場所を選ばない スケジュールを調整しやすい セキュリティ面にも配慮できる |
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デメリット | 相手との距離感がある 熱意が伝わりづらい ツールの扱い方や資料を共有する必要がある |
オンラインMTG(ミーティング)は、Web会議ツールを利用するので場所を選びません。
移動の手間や交通費を節約できて、スケジュールを調整しやすいのもメリットです。ツールによっては、大人数の商談や打ち合わせにも対応しています。
ただし、パソコンやスマートフォンの画面越しの会話になるので、距離感があることと、熱意が伝わりづらいことに留意しましょう。
自社だけでなく相手側の通信環境が整備されていないと、スムーズに進まない恐れがあります。
事前にツールの扱い方や、商談や打ち合わせに使用する資料の準備と共有も欠かせません。
なおこちらの記事では、オンライン商談のマナーについて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
オンライン商談のマナーとは?シーン別のポイント16個を詳しく紹介
商談・打ち合わせ場所に関するよくある質問

では最後に、商談や打ち合わせ場所に関するよくある質問と回答を紹介します。
商談時の座席は上座と下座どっちですか?
基本は相手が上座ですが、状況によっては快適性を重視してください。
壁側と通路側では、相手が好きな方を選んでもらうとよいでしょう。
相手が喫煙者の場合は、喫煙可能な場所を選ぶなどの配慮も必要です。
カフェや喫茶店で商談するときのマナーで注意点はありますか?
店内が賑やかな場合は、相手が聞き取りやすいように意識するとよいでしょう。
メニューは、コーヒーか紅茶、飲めない場合はオレンジジュース程度なら問題ありません。
会計は、営業側が支払うのがマナーです。
商談や打ち合わせの決め方を教えてください
基本的に、商談や打ち合わせの場所は営業側で決めます。
場所を決める際には、商談内容や顧客との関係性に合わせるのもポイントです。
- 簡単な打ち合わせ:カフェやホテルのラウンジ
- プライバシーが保たれる場所:貸し会議室・完全個室のあるコワーキングスペース
たとえば、営業側の都合で急遽打ち合わせが必要になった場合には、オンラインMTGなら先方も都合をつけやすいでしょう。
商談や打ち合わせの場所が決まったら、以下のようにメールで日程を伝えます。
〇〇株式会社
〇〇様
お世話になっております。
株式会社〇〇の〇〇です。
◯月◯日◯時からの打ち合わせ場所についてご連絡いたします。
場所名
住所
電話番号
交通アクセス
〇〇駅◯口より徒歩1分
※路線が複数ある場合は各路線からのアクセスを記載する
地図のURL
以上です。ご確認のほどよろしくお願いいたします。
地図は、カフェや貸し会議室の公式サイトや、GoogleマップのURLを添えておきます。
地図があっても迷うことがあるので、念の為営業担当者の携帯電話も記載するとよいでしょう。
商談場所への到着時間は何分前がいいですか?
到着時間の目安は、場所によっても異なります。
混雑する時間帯にカフェや喫茶店を利用するなら、15分~20分前くらいに着くようにして、席を確保するとよいでしょう。その際は、お店の人に待ち合わせと伝えておきます。
コワーキングスペースや貸し会議室など、時間制の場所では5分~10分前くらいでも問題ありません。
まとめ:商談・打ち合わせは目的に合わせて最適な場所を選ぼう

商談や打ち合わせといっても、顧客との関係性で最適な場所は変わってきます。
特に新規顧客と初めての商談では、落ち着いて話に集中できる環境を選ぶことが大切です。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、商談や打ち合わせの目的に合わせて最適な場所を見極めてください。