商談メモの取り方ガイド!成約率を高めるコツと注意点を紹介

顧客との商談をする際には、顧客情報の確認や資料作成など入念な事前準備が欠かせません。
さらに、後から商談の振り返りをするために、商談メモを取り商談内容を記録することも重要です。
「商談中にメモを取ると失礼に当たらないか?」
「商談メモの取り方がわからない……」
このように悩まれる営業担当者もいるでしょう。
そこで本記事では、商談メモの取り方を詳しく解説します。成約率を高めるコツや注意点も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
商談メモを取るメリット

前提として、商談中にメモを取ってもマナー違反ではありません。顧客の話をしっかりと聞いているとアピールにもなるので、好印象を与えられるでしょう。
さらに、商談メモを取るメリットは他にもあります。
- 顧客との認識のズレを防止できる
- 商談後に内容を整理できる
- 商談内容を社内で共有できる
- 顧客との関係性を構築しやすくなる
以降でそれぞれ詳しく見ていきましょう。
顧客との認識のズレを防止できる
まず、顧客との認識のズレを防止できます。
一般的に商談の所要時間は2時間前後ですが、人が集中できるのは45分~90分程度です。
商談の途中で集中力が途切れてしまえば、話を聞き漏らしたり聞き間違えたりする恐れがあります。提案の際に認識のズレが生じれば、顧客に信頼してもらえないでしょう。
そこで、商談メモを取れば内容を記録できるので、顧客との認識のズレを防止できます。
商談後に内容を整理できる
商談メモを取れば、商談後に内容を整理しやすくなります。
商談内容を一語一句漏らさずメモを取るのは無理でも、ポイントをおさえておけばフォローアップやクロージングにも活用できます。
商談の振り返りにも活用できるので、課題や改善点を把握できるのもメリットです。
商談内容を社内で共有できる
商談内容を社内で共有したいときにも、商談メモを活用できます。
顧客が抱える課題やニーズを正確に把握できていなければ、最適な提案は叶いません。
商談メモの内容を共有すれば、課題やニーズにマッチした戦略を立案できます。
顧客との関係性を構築しやすくなる
顧客の話に熱心に耳を傾けていても、メモを取らなければ聞き漏らしや聞き間違いをする可能性があります。
商談メモを取らずに認識にズレが生じれば、顧客に不信感を与えかねません。
商談メモは、真剣にヒアリングしているとアピールにもなるので、顧客との関係性を構築しやすくなるのもメリットです。
商談メモの取り方

商談メモは、パソコンよりも手帳やノートを使うのがおすすめです。
パソコンは素早い入力が可能ですが、細かいニュアンスやイメージの記録には向いていません。
画面やキーボードに目が向くことが多くなるため、商談相手と目を合わせる機会が減ります。商談相手との間に物があると、心理的な距離ができるのも留意点です。
メモ帳なら、細かいニュアンスやイメージも記録しやすくなります。相手と向き合い目を合わせながら会話を展開できるので、顧客を不安にさせる心配がありません。
なお、コピー用紙やルーズリーフのように、1枚の紙を使うと紛失する恐れがあります。顧客にも、適当にメモを取っている印象を与えるので、メモ帳やノートを使うとよいでしょう。
成約率を高める商談メモを取るコツ

では次に、成約率を高める商談メモを取る8つのコツを紹介します。
- フォーマットを活用する
- スピードを重視する
- ポイントをおさえながら書く
- 聞き取れないときは聞き直す
- メモの内容に基づき質問をする
- ツールを活用する
- 顧客の反応や場の雰囲気も記録しておく
- 結果やネクストアクションも記載する
フォーマットを活用する
フォーマットを活用すれば、商談後に見直しやすくなります。
常に同じフォーマットで商談メモを取ると、要領を得やすいのでスムーズにメモを取れるようになるのもメリットです。
会社で使用している議事録フォーマットを使用するか、ない場合はインターネット上にある無料フォーマットを使うとよいでしょう。
スピードを重視する
スピードを重視するのもポイントです。
スピードを重視すると走り書きになるため、多少見た目は悪くなるものの、タイムリーに内容を記録できます。
ただし、後から何を書いたらわからなくなる恐れがあるので、読める程度の文字を意識することも大切です。
ポイントをおさえながら書く
商談メモは、ポイントをおさえながら書くようにしてください。
- 設定したキーワードに基づきメモを取る
- 5W1Hを意識してメモを取る
- 感情や雰囲気も記録する
商談内容を一語一句漏らさずメモするのは難しいので、重要箇所や振り返りに必要な情報に的を絞るとよいでしょう。
聞き取れないときは聞き直す
顧客の話を聞き取れないときは、すぐに聞き直してください。
聞き漏らしを放置すると、顧客の課題やニーズを正確に把握できない恐れがあります。
ただし、顧客の話を遮らないことや、何度も聞き直さないようにすることも大切です。
メモの内容に基づき質問をする
質疑応答では、メモの内容に基づき質問するのも重要なポイントです。
メモの内容と質問が合っていないと、事実誤認や認識のズレが生じかねません。
メモの内容と質問がマッチしていれば、認識のズレを防げます。
ツールを活用する
事前に顧客の許可を取るのが大前提ですが、商談メモにツールを活用する選択肢もあります。
議事録自動作成ツールやボイスレコーダーなどを活用すれば、一語一句漏らさず商談内容を記録できます。
オンライン商談では、Web会議ツールの録画機能を活用するとよいでしょう。
ただし、あくまでもツールは補助的な役割で使用してください。
顧客の反応や場の雰囲気も記録しておく
顧客の反応や場の雰囲気なども記録しましょう。
感情や空気感を記録しておけば、商談の振り返りをする際に状況を思い出しやすくなります。
結果やネクストアクションも記載する
商談メモの最後には、結果やネクストアクションも記載しましょう。
結果やネクストアクションが曖昧なままだと、適切な対応ができなくなる恐れがあります。
常に結果やネクストアクションまで、しっかりと記載してください。
商談メモのテンプレート例

商談メモのフォーマットに明確なルールはありませんが、イメージしやすいようにBANTCを活用したテンプレート例を紹介します。
担当者名 〇〇
商談方法 訪問・オンライン・電話
見込み度合い ABCD
B(予算)
◯万円~◯万円
A(決裁権)
担当者の決裁権/有り・無し
決裁者の氏名
N(ニーズ)
ニーズの高さ
比較検討の余地はあるか
T(導入時期)
具体的な時期
想定される時期
C(競合)
競合数社有り
A株式会社
株式会社B
C株式会社
自社を比較検討中
次回の商談アポイント:◯月◯日◯時~
商談メモを取る際の注意点

では最後に、商談メモを取る際の注意点を紹介します。
- メモ取りに集中しすぎない
- メモを取る目的を理解する
メモ取りに集中しすぎない
メモ取りに集中しすぎないように注意しましょう。
メモを取るのに必死になると、視線が合わないので顧客に不信感を与える恐れがあります。
顧客が話し終わるのを待ってから、スピーディにメモを取りましょう。
メモを取る目的を理解する
そもそも、商談メモを取る目的は、商談内容を整理するためです。
一語一句まで記録するのは現実的ではありません。メモ取りに夢中になり、顧客とのコミュニケーションがおろそかになれば本末転倒です。
商談メモを取る目的を正しく理解できていれば、適度にコミュニケーションを図りながらスムーズに商談を進められるでしょう。
まとめ:商談メモを取るコツをおさえて営業活動に臨もう

商談メモは、商談内容をまとめて社内で共有するために必要不可欠です。
商談の振り返りにも活用できるので、課題やニーズを把握しやすくなるといったメリットもあります。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、商談メモを取るコツをおさえて営業活動に臨んでください。