士業の営業方法9選!営業代行は違法!?営業力アップの秘訣も解説
弁護士や税理士、司法書士、社労士などの士業にとって、営業は避けて通れない課題です。
専門知識やスキルがあっても、それを必要とする顧客に届けられなければ、安定した経営は実現できません。
しかし、多くの士業が「営業は苦手」「何をすればいいかわからない」と悩んでいます。
本記事では、士業に特化した営業方法から、営業力を高めるコツ、営業代行の活用と違法性の問題まで徹底解説します。
目次
士業に営業が必要な理由・重要性

「士業は専門性があれば自然と顧客が集まる」という時代は終わりました。
現在は、士業の数が増加し、競争が激化しています。特に税理士は全国に約8万人、弁護士は約4万5千人と、顧客数に対して十分な数の士業が存在する状況です。
このような環境では、待っているだけでは仕事はできません。自ら動いて顧客を獲得する営業力が不可欠です。
また、士業の営業は単なる売り込みではなく、顧客の課題を理解し、信頼関係を構築するプロセスです。
営業力を高めることは、より多くの人を助け、社会に貢献することにもつながります。専門知識と営業力の両輪が揃って初めて、安定した事務所経営が実現できるのです。
士業の営業がうまくいかない原因

多くの士業が営業で苦戦していますが、その原因にはいくつかの共通パターンがあります。
専門知識は十分なのに、なぜ顧客獲得につながらないのでしょうか。
ここでは、士業営業がうまくいかない原因を3つ紹介します。
- 専門知識だけで選ばれると思っている
- ターゲットが曖昧なまま営業している
- 単発案件で終わってしまう
専門知識だけで選ばれると思っている
士業の方によくあるのが、「専門知識があれば顧客は自然に集まる」という思い込みです。
確かに専門性は重要ですが、それだけでは選ばれません。顧客の立場から見れば、士業の専門知識の差は判断しづらいものです。
むしろ、「この人は信頼できるか」「話しやすいか」「自分の悩みを理解してくれるか」といった要素で選ばれることが多いのです。
難しい専門用語を並べて説明するよりも、顧客の課題に寄り添い、わかりやすい言葉で解決策を提示する姿勢が重要です。
専門知識は前提条件であり、差別化要因ではないことを理解しましょう。
ターゲットが曖昧なまま営業している
「誰でも対応できます」という姿勢で営業している士業も多いですが、これでは誰にも刺さりません。
個人か法人か、業種は何か、どんな課題を抱えているか、こうしたターゲット像が明確でないと、営業メッセージも中途半端になります。
例えば、「中小企業の事業承継に強い税理士」と「税務全般に対応できる税理士」では、事業承継で悩んでいる経営者にとって、前者の方が圧倒的に魅力的です。
ターゲットを絞ることで、専門性が際立ち、「この分野ならこの人」というポジションを確立できます。絞り込むことは機会損失ではなく、むしろ選ばれるための戦略なのです。
単発案件で終わってしまう構造
士業の仕事には、相続手続きや会社設立など、一度きりで完結する案件が多くあります。
しかし、単発案件だけでは安定した収益は得られません。多くの士業が、単発案件をこなすことに追われ、継続的な関係構築ができていないのです。
重要なのは、単発案件を顧問契約や継続的なサポートにつなげる仕組みです。
例えば、相続手続きを依頼された顧客に対して、その後の税務顧問を提案したり、定期的な相談サービスを用意したりすることで、関係を継続できます。
単発で終わらせない営業戦略を持つことが、事務所の安定経営には欠かせません。
士業の営業方法おすすめ9選

士業の営業には、業種特有の効果的な方法があります。
ここでは、実際に多くの士業が成果を上げている9つの営業方法を紹介します。
- テレアポ営業
- ホームページ運用
- ポータルサイトへの掲載
- YouTube運用
- SNSでの情報発信
- リスティング広告の出稿
- 異業種交流会や各種団体への参加
- セミナーや相談会の実施
- 本の出版
テレアポ営業
テレアポ営業は、見込み客に直接アプローチできる即効性の高い営業手法です。
士業の場合、サービスの内容が難しいことも多いため、電話で簡潔に課題をヒアリングし、必要性をきちんと伝えられます。
一方で、やみくもに架電しても成果は出にくいため、業種や規模を絞ったリスト作成や、分かりやすいトーク設計が重要です。
自社対応が難しい場合は、営業代行を活用することで効率的に実施できます。
なお、株式会社ディグロスでは成果報酬型のテレアポ代行サービスを提供しており、士業を含む多くの業界で実績があります。
営業リソースが限られている場合でも、低リスクでテレアポ営業を開始できます。
貴社の営業課題をヒアリングし、最適なプランをご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。
ホームページ運用
士業にとってホームページは、名刺代わりであり、信頼を獲得するための重要な営業ツールです。
取扱業務や得意分野、料金の目安、対応実績などを整理して掲載することで、初めて訪れた人にも安心感を与えられます。
また、コラムや事例記事を定期的に更新すれば、検索エンジンからの流入も期待でき、営業活動を自動化する役割も果たします。
特に専門領域を明確に打ち出すことで、競合との差別化につながるでしょう。
ポータルサイトへの掲載
士業向けポータルサイトへの掲載は、今すぐ専門家を探している顧客にアプローチできる手法です。
自社で集客の仕組みが整っていない段階でも問い合わせを獲得しやすく、開業直後の士業にも向いています。
一方で、同じ業種の競合も多いため、プロフィールや対応分野、強みを明確に記載しなければなりません。
得意分野や実績を具体的に打ち出すことで、選ばれる確率を高められます。
YouTube運用
YouTubeは、士業の専門知識と人柄を同時に伝えられる営業手法です。
難しい法律や制度を分かりやすく解説することで、視聴者に信頼感を持ってもらいやすくなります。
文章だけでは伝わりにくい雰囲気や話し方が伝わるため、「この先生なら相談しやすそう」と感じてもらえる点が強みです。
すぐに成果が出るケースは少ないものの、継続することで強力なブランディング資産になります。
SNSでの情報発信
SNSでの情報発信は、日常的に見込み客との接点を持てる営業方法です。
制度改正のポイントや実務でよくある質問、簡単なワンポイント解説などを発信することで、専門家としての認知が広がります。
即効性は高くありませんが、継続的な発信を通じて信頼が蓄積され、相談や紹介につながるケースも増えていきます。
無理なく続けられる頻度と内容を意識することが重要です。
リスティング広告の出稿
リスティング広告は、「今すぐ相談したい」と考えている顕在層に直接アプローチできる営業手法です。
地域名や業務内容で検索したユーザーに広告を表示できるため、短期間で問い合わせを獲得しやすい特徴があります。
ただし、広告費が継続的に発生するため、対応業務の単価や成約率を踏まえた運用をしなければなりません。
費用対効果を確認しながら慎重に活用しましょう。
異業種交流会や各種団体への参加
異業種交流会や業界団体への参加は、人脈づくりを通じて案件獲得を目指す営業方法です。
すぐに仕事につながらなくても、関係性を築いておくことで、後々の紹介や相談につながることがあります。
士業の場合、信頼関係が成果を左右するため、売り込みよりも相手の話を聞く姿勢が重要です。
つまり、継続的に参加し、顔を覚えてもらうことが成果への近道となるのです。
セミナーや相談会の実施
セミナーや相談会は、専門性を直接伝えながら見込み客と接点を持てる営業手法です。
特定のテーマに絞って開催することで、悩みが明確な参加者を集めやすくなり、もしその場で解決できれば、相談から依頼へとスムーズにつながります。
オンライン開催も活用すれば、地域を問わず集客でき、効率的に営業活動を行うことが可能です。
本の出版
本の出版も、士業にとって専門性と信頼性を一気に高められる営業手法の1つです。
書籍は「専門家として認められている証拠」として受け取られやすく、初対面の顧客や法人からの信頼獲得につながります。
営業の場で直接売り込まなくても、「著者」という肩書きだけで話を聞いてもらいやすくなる点が大きなメリットです。
また、出版内容をもとにセミナーやメディア出演、Web記事への展開も可能になり、集客チャネルを広げられます。
必ずしも大手出版社である必要はなく、テーマを絞った実務書や電子書籍でも十分に効果的です。
士業の営業力を高めて成果を出す7つのコツ

営業方法を知っていても、実際に成果を出すには「営業力」が必要です。
ここでは、士業が営業力を高め、確実に成果を出すための5つのコツを解説します。
- 「断られる営業」と「信頼される営業」の違いを理解する
- 専門領域・得意分野を作る
- 実績で差別化する
- ターゲットを絞る
- 相談者に伝わりやすい丁寧な説明を心がける
- 営業活動を習慣・仕組みに落とし込む
- 無料相談や特典を活用する
「断られる営業」と「信頼される営業」の違いを理解する
同じ営業活動でも、やり方次第で結果は大きく変わります。
以下の表に、断られる営業と信頼される営業の違いをまとめました。
| 断られる営業 | 信頼される営業 |
|---|---|
| 自分のサービスの説明ばかりする | 顧客の課題をじっくりヒアリングする |
| 専門用語を多用して説明する | わかりやすい言葉で説明する |
| すぐに契約を迫る | まずは無料相談や情報提供から始める |
| 一方的に話し続ける | 顧客の話を聞き、共感を示す |
| 売り込み感が強い | 「困ったときはいつでも相談してください」という姿勢 |
| 単発案件で終わらせる | 長期的な関係構築を意識する |
信頼される営業は、顧客の立場に立ち、まず理解することからはじめましょう。
急いで売り込もうとせず、まずは信頼関係を築くことを優先するのが重要です。
士業の営業は、短期的な成約よりも、長期的な信頼関係の構築が最大のポイントとなるため、その姿勢こそが、結果的に安定した案件獲得につながります。
専門領域・得意分野を作る
士業が営業で成果を出すためには、何でも対応できるよりも「何に強いか」を明確にすることが重要です。
税理士・弁護士・社労士など、同じ士業でも取り扱う分野は幅広く、専門性が曖昧だと他事務所との差別化が難しくなります。
特定の業界や課題に絞って実績や知見を蓄積することで、「この分野ならこの先生」と認識されやすくなり、相談や紹介にもつながりやすくなります。
専門領域を定めることは、営業効率を高めるだけでなく、価格競争に巻き込まれにくくなる点でも影響が大きいです。
実績で差別化する
士業の営業では、サービス内容以上に「どんな実績があるか」が判断材料になります。
資格や肩書きだけでは違いが伝わりにくいため、過去の対応事例や支援実績を具体的に示すことが重要です。
「どのような課題に対して、どんな支援を行い、どんな結果につながったのか」を分かりやすく伝えることで、信頼感が大きく高まります。
実績はWebサイトや営業資料、初回相談の場で積極的に活用し、安心して依頼できる根拠として提示しましょう。
ターゲットを絞る
「誰でも対応できます」という姿勢は、実は営業を難しくしています。
ターゲットを絞り込むことで、メッセージが明確になり、営業活動が圧倒的に楽になります。
例えば、以下のような具体的なターゲット像を設定しましょう。
- 「飲食業の開業支援に強い行政書士」
- 「IT企業の労務管理専門の社労士」
- 「不動産相続に特化した税理士」
絞り込むことで、その分野の知識を深めることができ、専門家としての信頼性も高まります。
また、営業トークや提案資料も、ターゲットに最適化できるため、成約率が上がります。
「絞ったら仕事が減るのでは」と不安に思うかもしれませんが、実際には逆です。明確なポジションがあることで、紹介も増え、結果的に案件は増えるのです。
相談者に伝わりやすい丁寧な説明を心がける
士業の方は、専門用語に慣れすぎて、一般の人に伝わらない説明をしてしまいがちです。
営業で重要なのは、専門性を誰にでもわかる言葉に変換する力です。顧客が理解できなければ、どんなに良いサービスでも選ばれません。
専門性を伝わる言葉に変換するポイントは、以下の通りです。
- 専門用語は使わず、日常的な言葉で説明する
- 具体的な事例やたとえ話を使う
- 顧客のメリットを中心に伝える
- 数字を使って具体化する
- 専門知識を披露するのではなく、課題解決にフォーカスする
これらを意識することで、顧客に「この人は自分のことをわかってくれる」と感じてもらえます。
専門性を持ちながらも、わかりやすく伝える能力が、士業の営業力を大きく左右します。
営業活動を習慣・仕組みに落とし込む
営業を「やる気があるときだけやる」では、安定した案件獲得はできません。
営業活動を習慣化し、仕組みに落とし込むことが重要です。
例えば、以下のような具体的なスケジュールに組み込みます。
- 「毎週月曜日の午前中は見込み客へのメール送信」
- 「月に1回は既存顧客への近況確認」
- 「月に1回はセミナー開催」
また、顧客管理もスプレッドシートやCRMツールを使って一元管理し、誰にいつアプローチしたかを記録しましょう。
さらに、Webサイトのブログ更新、SNS投稿なども、曜日を決めて定期的に行うことで、継続的な情報発信ができます。
関連記事:顧客管理ツール(CRM)のおすすめ10選を比較や無料ツールはこちら
無料相談や特典を活用する
無料相談や初回面談の無料化は、見込み客との接点を作るための有効な手段です。
士業のサービスは形がなく、顧客は依頼前に不安を感じているからこそ、無料相談を通じて、人柄や対応力を確認してもらうことで、その不安を解消できます。
無料相談では、相手の課題をしっかりとヒアリングし、解決策の方向性を示すことが重要です。
ただし、無料相談で完結させるのではなく、実際の提案につなげることも忘れないようにしましょう。
無料相談後のフォローアップを忘れずに行い、検討状況を確認することで、成約率が高まります。
士業営業代行は使うべきか?メリットと注意点

営業が苦手な士業にとって、営業代行の活用は選択肢の1つです。
しかし、メリットとデメリットを十分に理解した上で判断する必要があります。営業代行を活用する主なメリットと注意点は以下の通りです。
【営業代行のメリット】
- 営業活動の時間を本業に充てられる
- 営業ノウハウを学べる
- 短期間で案件獲得が期待できる
【営業代行の注意点】
- 士業の営業代行は法的制限がある
- 信頼関係の構築が難しい
- コストがかかる
- 自分の営業力が育たない
営業代行を活用する場合は、完全に丸投げするのではなく、アポイント取得までを代行に任せ、面談以降は自分で対応するなど、役割分担を明確にすることが重要です。
また、代行業者が法的に問題ないかを必ず確認しましょう。
士業の営業代行は違法なのか?

士業の営業代行については、法的にグレーゾーンまたは明確に違法となるケースがあります。
これは、各士業法が「名義貸し」や「非資格者による業務」を禁止しているためです。
以下では、代表的な3士業について、違法となり得るケースを具体的に解説します。
- 弁護士
- 司法書士
- 社労士
弁護士の場合:非弁行為に該当するケース
弁護士については、弁護士法第72条(旧27条)により、弁護士または弁護士法人でない者が、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことが禁止されています。
これがいわゆる「非弁行為」と呼ばれるものです。
営業代行業者が、以下のような行為を行うと、弁護士資格がない場合は非弁行為に該当するおそれがあります。
- 法律相談に対して具体的な見解を述べる
- 依頼内容の可否や見通しを判断する
- 事件内容を整理して法的助言を行う
アポイント取得のみであっても、「業務内容を説明する過程」で法的判断に踏み込まないよう、明確な線引きが必要です。
司法書士の場合:非司法書士行為・名義貸しのリスク
司法書士については、司法書士法第3条および第73条により、司法書士でない者が報酬を得て登記や供託などの業務を行うことが禁止されています。
また、名義貸しについても明確に違法とされています。
営業代行業者が、以下のような行為を行うと、非司法書士行為や名義貸しと判断される可能性があります。
- 登記手続きの具体的な流れを説明する
- 必要書類や手続き内容を判断する
- 司法書士名義を使って業務説明を行う
特に、不動産登記や商業登記は専門性が高く、説明の一部でも業務行為と評価されやすいため注意が必要です。
社労士の場合:非社労士行為に該当するケース
社会保険労務士については、社会保険労務士法第2条および第27条により、労働社会保険関係法令に基づく手続きや相談業務を、資格を持たない者が行うことが禁止されています。
営業代行業者が、以下のような行為を行うと、非社労士行為に該当する可能性があります。
- 労務トラブルへの対応方法を説明する
- 助成金の可否や受給見込みを判断する
- 就業規則や労務管理について具体的な助言を行う
単なる問い合わせ受付や日程調整にとどめ、相談や判断は必ず社労士本人が行う体制を作ることが重要です。
士業向けのテレアポ営業代行ならディグロス

士業のテレアポ営業では、集客効率だけでなく「どこまで代行業者が関与するか」という法的な線引きが重要になります。
株式会社ディグロスでは、アポイント獲得に特化した成果報酬型のテレアポ代行を提供しており、士業を含む幅広い業種で豊富な支援実績があります。
ディグロスの特徴は、単なる架電数重視ではなく、事前にターゲットや業界特性を調査したうえでトークを設計する点です。
業務内容の判断や相談対応には踏み込まず、あくまで「商談機会の創出」に専念するため、士業法に配慮した運用が可能です。
完全成果報酬型で始められるため、営業リソースが限られている士業でも、低リスクでテレアポ営業を導入できます。
まとめ:士業の営業は相談者との「信頼構築」を意識しよう
士業の営業は、一般的な商品販売とは根本的に異なります。最も重要なのは、短期的な成約ではなく、長期的な信頼関係の構築です。
専門知識だけでは選ばれず、顧客の課題を理解し、わかりやすく解決策を提示できる力が求められます。
ターゲットを明確にし、紹介営業、セミナー、Web発信など、自分に合った方法を組み合わせて実践しましょう。
営業を習慣化し、仕組みとして確立することで、安定した案件獲得が実現します。
営業代行の活用を検討する際は、法的な問題がないか十分に確認してください。
焦らず、一つ一つの顧客との関係を大切にすることが、結果的に事務所の成長につながります。


