営業アプローチとは?11個の手法や上手くいかないときの解決策を紹介
営業アプローチは、受注率を高めて売上を増やすために欠かせない施策です。
営業をかけても受注につながらないなら、アプローチ方法を見直す必要があります。
とはいえ、営業アプローチには種類があり、新規顧客と既存顧客ではアプローチ方法が異なるのが留意点です。
そこで本記事では、営業アプローチの種類と9つの手法について解説します。成功のポイントや上手くいかないときの対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
営業アプローチとは見込み客へのファーストコンタクト
営業アプローチは、見込み顧客の獲得に向けたファーストコンタクトのことです。
営業活動の最初に行うため、アプローチ次第で顧客との関係性が変わる重要なプロセスともいえます。
熱心にアプローチしても、顧客の興味や関心を引けなければ、商談の機会を得られません。そこで、効果的な営業アプローチを実施すれば、商談の機会を得られるので成約につながる可能性も高まります。
営業アプローチの種類は大きく2つ
営業アプローチは大きく、「インサイト営業」と「ソリューション営業」の2種類です。
- インサイト営業
- ソリューション営業
それぞれ特徴を見ていきましょう。
インサイト営業
インサイト営業は、顧客が気付いていない潜在的課題を引き出し、解決策を提案する手法です。
インターネットの普及により、顧客が自社の課題に対して解決策を知りたいとき、簡単に情報を入手できるようになっています。
しかし、顧客が気付いていない潜在課題があると、顕在課題を解決しても根本的な解決には至りません。
そこで、インサイト営業によって顧客が気付いていない潜在ニーズを引き出し、最適な解決策を提案すれば、顧客からの信頼を得やすくなります。
信頼できるパートナーと思ってもらえれば、顧客との関係性が強化され、成約率の向上にもつながるでしょう。
ソリューション営業
ソリューション営業は、顧客が抱える顕在課題をつかみ取り、解決策を提案します。インサイト営業との違いは、アプローチする課題です。
顧客がインターネットで情報を収集し、解決策を見出だせるようになった昨今では、「ソリューション営業は終わった」との声も聞かれます。
しかし、顧客自身で解決方法を見出だせない場合には、有効な営業アプローチ方法といえるでしょう。
新規顧客への営業アプローチ手法9選
それでは、新規顧客への営業アプローチ方法を9つ紹介します。
- テレアポ
- メール営業
- 飛び込み営業
- 問い合わせフォーム
- セミナー・ウェビナー
- 展示会
- 紹介
- SNS
- キャンペーン
テレアポ
テレアポは、営業リストに記載された顧客に電話でアプローチする手法です。
電話越しに話をするため、お互いの顔は見えませんが、直接顧客の声を聞き反応を伺いながら会話を進められます。
顧客先に出向く必要がないため、効率よくアプローチできるのがメリットです。
ただし、顔が見えないことで信頼されにくいことや、成功率が1%程度とあまり高くないことに留意しましょう。
テレアポに必要なスキルがあれば、成功率を高められます。
こちらの記事では、テレアポのコツやテクニックについて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
テレアポの心構え13箇条!スキルアップのコツやテクニックも紹介
メール営業
メール営業は、展示会やセミナーでの名刺交換や、資料請求などでメールアドレスを入手した見込み顧客にメールでアプローチする手法です。
メールの内容は主に自社商材に関する情報ですが、一度に多くの情報を発信できます。さらに、メールに資料や動画を添付すれば、訴求力を高められます。
ただし、開封してもらうためには、顧客の興味を引くために、「限定キャンペーン」など特別感を演出するような工夫が求められます。
飛び込み営業
飛び込み営業は、事前のアポイントなしで顧客先を訪問する手法です。
対面で話ができるのはメリットですが、予約がないと会ってもらえないことも少なくありません。
ただし、何度も足を運ぶことで、顧客との関係性を構築できれば、商談の機会を得られる可能性があります。
問い合わせフォーム
問い合わせフォームは、自社Webサイトを訪問した顧客からの問い合わせに対応する手法です。
問い合わせフォームは顧客からのアクションになるので、自社商材に高い関心や興味があると考えられます。顧客と直接接点を持てること、返信メッセージの閲覧率が高いなどのメリットがあります。
さらに顧客からアクションがあれば、アポ獲得や受注につながる可能性は高いでしょう。
セミナー・ウェビナー
セミナーは、自社商材について説明する機会を作れます。
そもそも、自社商材に関心や興味がなければ、わざわざ会場に足を運ばないでしょう。セミナーに参加した顧客と名刺交換をすれば、後から問い合わせにつながる可能性があります。
なお、コロナウイルス感染症対策の一環として、Webを活用したウェビナーを導入する企業も増えています。
ウェビナーは会場に足を運べない顧客も参加できるので、セミナーと併用するのも選択肢の一つです。
展示会
展示会は、自社商材を直接アピールできる他にも、名刺交換で顧客と接点を持てるのがメリットです。
さらに自社ブースを訪れた顧客は、自社商材に高い関心や興味を持っている可能性が高いので、成約につながりやすいでしょう。
ただし、展示会には多くの企業が出店するので、自社ブースに足を運んでもらうような工夫が必要です。
なお、展示会の準備には時間と手間がかかること、当日は人材の確保なども必要になることに留意しましょう。
紹介
紹介は、既存顧客から新規顧客を紹介してもらいます。
すでに関係性を構築できている既存顧客が紹介者となるので、信頼されやすく成約につながりやすいのは大きなメリットです。
ただし、既存顧客との関係性を構築するには、時間と手間がかかります。
SNS
SNSは、企業の公式アカウントを作成して、情報を発信する手法です。SNSは情報拡散力に優れているため、高い認知拡大効果が期待できます。
無料でアカウントを作成できるので、コストをおさえられるのはメリットです。
ただし、SNSの運用には専門的な知識やノウハウが必要なことや、常に最新の情報を発信し続ける必要があることに留意しましょう。
キャンペーン
キャンペーンは、ポスターやチラシなどのオフラインと、Web広告やバナーなどのオンラインの2通りでアピールできます。
どちらも、新規顧客の獲得を目的としていますが、特別感を演出することで、顧客の興味を引きやすいのがメリットです。
「クローズドキャンペーン」は、メルマガ登録やSNSのフォローなど、条件を満たした人が参加できます。「オープンキャンペーン」は、条件はなく誰でも参加できます。
いずれも、自社商材の認知拡大に役立つ手法です。
既存顧客への営業アプローチ手法4選
では次に、既存顧客への営業アプローチ手法を4つ紹介します。
- 定期訪問
- 定期メンテナンス
- メルマガ・ステップメール
- アンケート
定期訪問
定期訪問は、月に1回や数ヶ月に1回など、決まったサイクルで顧客先を訪問する手法です。
成約後も継続的にフォローができるので、顧客との信頼関係を構築できます。
信頼できる営業担当者または、企業であると認識してもらえれば、新規顧客を紹介してもらえる可能性もあります。
顧客都合で訪問が難しい場合は、オンライン通話でコミュニケーションを図るのも有効です。
定期メンテナンス
定期的な点検やアップデートが必要な商材は、定期メンテナンスをビジネスチャンスに変えられます。
継続して利用してもらえる商材の他にも、効果的にアプローチできれば、クロスセルやアップセルで顧客単価の向上が見込めるでしょう。
メルマガ・ステップメール
メルマガやステップメールは、定期的に情報を発信する手法です。
内容は主に、商材の活用術や活用事例ですが、成約後も顧客に有益な情報を発信することで、顧客満足度の向上につながります。
顧客満足度が向上すれば、クロスセルやアップセルでの顧客単価向上や、新規顧客の紹介などビジネスチャンスも広がるでしょう。
アンケート
アンケートは、顧客からのフィードバックを得られます。
定期的にアンケートを実施すれば、直接顧客の声を聞けるのは大きなメリットです。
仮に解約されたとしても、解約理由がわかれば、改善に活かせるでしょう。
アンケート方法は、メルマガやWebサイトのアンケートフォーム、実店舗でのアンケート用紙などがあります。
営業アプローチを成功させる7つのポイント
営業アプローチで成功するためには、いくつかのポイントをおさえておくことが大切です。
ここでは、特に重要な営業アプローチのポイントを7つ紹介します。
- 情報収集を徹底する
- 自社商材への理解を深める
- ターゲットを明確にする
- 顧客心理を正しく理解する
- 3C分析で現状を把握する
- 質問型営業をする
- CRMやMAなどのツールを活用する
情報収集を徹底する
まずは、情報収集を徹底しましょう。
顧客の課題を正確に把握するには、市場動向や業界全体の課題など、より多くの情報が必要です。
売上が伸びている商材でも、ニーズにマッチしていなければ顧客の心には届かないでしょう。
情報収集を徹底して、顧客の課題を正確に把握してください。
自社商材への理解を深める
そして、自社商材への理解も必要です。
自社商材をよく理解していなければ、顧客からの質問に対して的確に答えられません。
求める回答を得られなければ、顧客に不信感を与える恐れがあります。担当者が自社商材をよく知らなければ、顧客からは信頼してもらえないでしょう。
自社商材の特徴やメリットだけでなく、デメリットへの理解も必要です。弱みを理解していれば、うまくフォローできるので顧客を安心させられるでしょう。
ターゲットを明確にする
ターゲットが曖昧なままでは、ニーズや課題を正確に把握できません。闇雲にアプローチしても、顧客からの信頼は得られないでしょう。
営業アプローチで結果を出せないなら、ターゲットを明確化できていない可能性があります。
ターゲットを明確にするには、ペルソナ設定が有効です。
ペルソナは架空の人物を設定しますが、ユーザー像を具体化できるので、ニーズや課題を把握しやすくなります。
なお、BtoCでは、年齢や性別、趣味など個人を対象にしますが、BtoBでは、企業と個人の2パターンを設定しましょう。人物像が詳細なほど、ターゲットを明確化できます。
顧客心理を正しく理解する
顧客心理を正しく理解できていなければ、ニーズや課題も正確に見出せません。
顧客の話に耳を傾けるだけでなく、傾聴(寄り添い共感する)してください。
顧客先を何度も訪問する、またはオンラインでこまめにコミュニケーションを取るなど、単純接触効果を活用して関係性を築くのも有効です。
顧客心理を正しく理解できれば、顧客が納得する解決策を提案できるでしょう。
なおこちらの記事では、単純接触効果について詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
単純接触効果とは?営業での意味や活用のコツと4つの手法を紹介
3C分析で現状を把握する
現状を分析するには、3C分析が有効です。
- Customer(顧客や市場)
- Competitor(競合他社)
- Company(自社)
3C分析とは、市場・競合・自社の3視点から、外部環境を分析します。
3C分析により外部環境を把握できれば、顧客ニーズや課題に合わせて何をすべきかを明確化できます。
また、自社の強みと弱みを把握することで、競合他社との差別化にも役立つでしょう。
質問型営業をする
営業アプローチでは、顧客との会話からニーズや課題を引き出す必要があります。
会話がスムーズに進まないときは、質問型営業を活用しましょう。
- なぜ:理由を聞き出す
- たとえば:具体性を引き出す
- すなわち:答えを引き出す
このような質問に対する回答で、顧客ニーズを深堀りできるのがメリットです。
CRMやMAなどのツールを活用する
CRM(顧客関係管理)ツールや、MA(マーケティング自動化)ツールを活用しましょう。
多くの顧客情報を収集するには、時間と手間がかかりますが、MAツールを活用すれば作業を自動化できます。
さらに、CRMツールを活用すれば、あらゆる情報を一元管理してデータベース化も可能です。
ツールは情報を共有しやすいので、営業の属人化を防げます。
これらのツールを活用すれば、業務効率化や生産性の向上にもつながるでしょう。
営業アプローチが上手くいかないときの対処法
では最後に、営業アプローチが上手くいかないときの対処法を3つ紹介します。
- ターゲットを見直す
- ロジックを見直す
- アプローチ方法を変えてみる
ターゲットを見直す
まず、ターゲットを見直してみてください。
ターゲットを設定しても、ニーズにマッチしていなければ成果にはつながりません。
ペルソナ設定も見直しながら、ターゲットとニーズに乖離がないかも確認しましょう。
成功例をピックアップして共通点を見出だせば、アプローチすべきターゲット像をイメージしやすくなります。
ロジックを見直す
成果につながらないのは、ロジックに問題がある可能性が考えられます。
ロジックとは、アプローチから成約までの道筋のことです。
たとえば、メリットを提示したときに顧客の反応が薄いなら、メリットの先にあるベネフィットも提示してみましょう。
商材を利用する利点をイメージできれば、成約につながりやすくなるでしょう。
アプローチ方法を変えてみる
営業アプローチ方法には、テレアポやメールなど選択肢があります。
顧客によって効果的な手法が異なるため、アプローチを変えてみるのも有効です。
たとえば、飛び込み営業では成果が出なくても、タイミングを見計らったテレアポならアポを獲得できるケースもあります。
他のアプローチ方法を併用すれば、チャンスが広がるので成約につながりやすくなるでしょう。
テレアポでの営業アプローチならディグロス
テレアポは、電話があればオフィスや在宅でも対応できます。
しかし、リソースやノウハウが不足していると内製化は難しいでしょう。
内製化が難しいときは、1,600社以上の支援実績を持つ「株式会社ディグロス」にお任せください。
弊社は、成果報酬型のテレアポ代行サービスを提供しています。初期費用や固定費はかからず、1ヶ月単位でのご契約も可能です。
「アポイントメント獲得」と「プロデュース力」に特化しているので、営業の効率化や成果最大化の実現をお手伝いいたします。
テレアポ代行をご検討中の企業様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
まとめ:自社にマッチした手法で営業アプローチを成功させよう
営業アプローチは、企業の利益に直結する重要な施策です。
インサイド営業とソリューション営業の違いや、ターゲットによるアプローチ手法の違いがあるものの、効率化な営業アプローチができれば成約率も高まるでしょう。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、自社にマッチした手法で営業アプローチを成功させてください。