営業効率化のためにできる9つの施策とは?手順と役立つツールも紹介

営業効率化は、生産性と受注率を高め、売上を増やすために欠かせない要素です。
「雑務に時間を取られて顧客対応に集中できない……」
「営業活動の無駄を省きたいが何をすべきかわからない」
このような悩みを抱える営業担当者は少なくありません。
そこで本記事では、営業効率化の実現に必要な9つの施策について解説します。手順や役立つツールも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
営業効率化とは?

営業効率化とは、業務の無駄を省き生産性を向上させる取り組みです。
営業職は顧客対応というコア業務に加えて、資料作成や電話・メール対応など幅広い業務を担当します。事務作業も営業活動には必要ですが、業務量が多くなると生産性の低下を招きかねません。
もし、事務作業に手間取り、顧客対応に遅れが生じて不信感や不満を抱かせれば、失注リスクを高める恐れがあります。
営業効率化は、生産性や売上を向上させるだけでなく、顧客との関係性を構築するためにも必要な要素です。
営業効率化を実施する目的

それでは、営業効率化を実施する目的を紹介します。
- 売上を増やす
- 営業担当者の業務負担を軽減する
- 営業品質を向上させる
- 営業コストを削減する
売上を増やす
企業が経営を安定させて成長し続けるには、売上を増やす必要があります。
売上を増やすには、新規顧客の獲得や既存顧客との長期的な関係性の構築が必要不可欠です。そのためには、営業効率化を図り効果的に営業活動を進める必要があります。
営業活動を最大化すれば、受注率アップや売上の増加も期待できるでしょう。
営業担当者の業務負担を軽減する
営業職は、業界や業種にかかわらず、残業が多くなりやすい課題を抱えています。
残業続きで営業担当者の業務負担が増え、モチベーションの低下から離職率が高まれば、人手不足により営業効率が低下する恐れがあります。
その結果、連鎖的に退職者が増えると組織全体にも影響を与えかねません。
こうした事態を防ぐためにも、営業効率化により担当者の業務負担を軽減させる必要があります。
営業品質を向上させる
営業効率化を図り顧客対応に集中できれば、顧客満足度の向上につながります。
信頼できる企業だと理解してもらえると、顧客と長期的な関係性を構築でき、リピーターの獲得や新規顧客の紹介につながるでしょう。
リピーターや新規顧客の獲得により、継続的な利益を得られれば企業の経営も安定します。
営業コストを削減する
そして、営業コストを削減する目的もあります。
たとえば、フィールドセールスは、顧客先への移動時間と交通費がかかります。顧客が遠方の場合は、1日に1件しか訪問できないこともあるでしょう。
そこで、Web会議ツールを活用したオンライン商談に切り替えれば、移動時間や交通費を削減できます。
さらに、移動にかかる時間を商談に充てられるため、アプローチ数が増え成約率の向上などの効果も期待できます。
ツールは作業の自動化にも役立ち、営業担当者の業務負担を軽減できるのもメリットです。
営業効率化を成功させる5つの手順

では次に、営業効率化を成功させる5つの手順を紹介します。
- 業務全体から現状の課題を洗い出す
- 改善すべき課題に優先順位を付ける
- 課題解決の施策を検討する
- 施策を実施するスケジュールを立てる
- 実施後のヒアリングと効果測定で改善していく
業務全体から現状の課題を洗い出す
まず、業務全体から現状の課題を洗い出しましょう。
営業担当者へのヒアリングにより、解決すべき課題を具体的に把握できます。
課題が明確になれば、講じるべき対策も見えてくるでしょう。
改善すべき課題に優先順位を付ける
各プロセスで複数の課題が見つかることもあります。しかし、多くの課題を一度に解決しようとすると現場が混乱し、かえって業務効率が低下しかねません。
そこで、改善すべき課題に優先順位を付けてください。優先すべき課題を把握できていれば、効率的に進められるでしょう。
なお、優先順位が高くても、予算やリソースの関係で実施できないこともあります。
このようなケースでは、実現可能な課題から解決して、環境が整い次第順次対応していくとよいでしょう。
課題解決の施策を検討する
課題によって、講じるべき施策は異なります。
たとえば、最優先すべき課題であっても、自社対応が難しい場合は代行会社への依頼も選択肢に入ります。業務の一部を外注するケースでは、委託先との窓口となる担当者の任命も必要になるでしょう。
また、ツールの導入が必要な場合は、事前に周知し社内からの理解を得ておく必要があります。
課題解決に向けて適切な施策を検討することも大切です。
施策を実施するスケジュールを立てる
次に、施策を実施するスケジュールを立てます。
ただし、スケジュール通りに進むとは限りません。問題が生じても迅速に対応できるように、プランは複数用意しましょう。
責任者が常に進捗状況を把握できるように、定期的なミーティングなどもスケジュールに入れてください。
実施後のヒアリングと効果測定で改善していく
営業効率化に向けた施策は、実施したら終わりではありません。実施後のヒアリングと、効果測定を繰り返すことも大切です。
たとえば、課題解決に必要なツールを導入しても、活用できていなければ意味がありません。
ツールを活用するためには、ITリテラシー教育や、ITリテラシーを持つ人材の確保が必要です。
実施後も、効果測定と改善を繰り返していけば営業効率化を実現でき、さらには組織力の強化にもつながります。
営業効率化のためにできる9つの施策

では次に、営業効率化のためにできる9つの施策を紹介します。
- 営業担当者の意識改革をする
- 顧客リストの作成とランク付けをする
- 資料作成や事務作業にかかる時間を短縮する
- 営業に関する情報やナレッジを共有する
- 自サイトのコンテンツや資料を充実させる
- 人材育成・教育体制を整備する
- インサイドセールスを導入する
- 営業支援ツールやAIを活用する
- アウトソーシングサービスを利用する
営業担当者の意識改革をする
まず、前提として、営業担当者の意識改革は必要不可欠です。
そもそも、営業担当者が課題を把握できていなければ、改善の必要性を感じられないでしょう。
強引に改革を進めても、担当者の理解を得られなければ営業効率化は実現できません。
まず、営業担当者のマインドから変化を起こしていき、他のスタッフや社内の理解と協力を得て実施することが大切です。
顧客リストの作成とランク付けをする
顧客リストを作成し、ランク付けしましょう。顧客リストを社内で共有すれば、属人化を防げます。
また、顧客リストに記載されているターゲットでも、課題やニーズはそれぞれ異なるのでランク付けも必要です。
- 購買意欲が高い顧客:最重要顧客
- 検討段階だが成約につながる可能性が高い顧客:重要顧客
- アプローチ次第で商談に持ち込めそうな顧客:一般顧客
このようにランク付けすれば、営業効率化につながります。加えて、ランク別に適切なアプローチ方法を使い分けられるのもメリットです。
資料作成や事務作業にかかる時間を短縮する
顧客に提出する資料や日報など、事務作業にかかる時間を短縮するのも有効です。
資料や日報の作成は、売上に直結しないものの、営業活動をスムーズに進めるために欠かせません。
しかし、事務作業に時間を取られてしまうと、顧客対応に支障が出る恐れがあります。
そこで、ツールを活用すれば、作業の自動化により業務効率化につながります。
営業に関する情報やナレッジを共有する
営業に関する情報やナレッジの共有は、営業効率化を図るだけでなく、組織力の強化にもつながります。
成約率は、営業担当者のスキルや経験に左右されやすいのが懸念点です。
頑張っても成約を獲得できずモチベーションを保てなくなると、チームのパフォーマンスにも影響しかねません。
そこで、トップセールスのナレッジを共有すれば、営業品質の底上げが可能です。
成功事例をマニュアルやトークスクリプトに活用することで、スキルや経験に乏しい担当者も成果を出せるようになるでしょう。
自サイトのコンテンツや資料を充実させる
自社サイトのコンテンツや資料を充実させましょう。
たとえば、FAQでよくある質問と回答をまとめれば、顧客からの問い合わせ件数を大きく減らせます。
問い合わせへの対応時間を削減でき、コア業務に注力できれば営業品質が向上します。
また、顧客も問い合わせることなく疑問や不安を自己解決でき、結果的に顧客満足度の向上につながるのもメリットです。
人材育成・教育体制を整備する
人材育成や教育体制の整備も必要です。
外部研修やセミナーへの参加も有効ですが、OJT(On-the-Job Training)なら職場内で実施でき、コミュニケーションの強化にもつながります。
実務を通して実践的に学べるだけでなく、継続的な指導によりスキルが身につきやすいのもポイントです。
インサイドセールスを導入する
インサイドセールスも、業務効率化には有効な手法です。
電話やメール、Web会議ツールなどを活用するため、顧客先に移動する時間や交通費を削減できます。
導入には情報共有体制の整備が必須ですが、各部門が専門性を発揮でき、営業品質の向上につながるのもメリットです。
営業支援ツールやAIを活用する
営業支援ツールやAIの活用は、事務作業の時短につながります。
ツールには活動ログが記録されるため、後から見直せば課題の洗い出しにも役立つでしょう。
ただし、ツールにも種類があるので、課題解決に役立つ機能が搭載されていることが大切です。また、AIは完璧ではないため、最終的に人によるチェックが必要になることに留意しましょう。
ツールについては「営業効率化に役立つツール6選」で詳しく紹介しますので、併せて参考にしてみてください。
アウトソーシングサービスを利用する
自社リソースが不足している場合は、アウトソーシングサービスを利用する選択肢もあります。
たとえば、テレアポや問い合わせへの対応など一部の業務をアウトソーシングすれば、営業担当者はコア業務に注力できます。
ノウハウを持つスタッフが代行するので、外注費を支払っても結果的に売上が増えれば、メリットを実感しやすいでしょう。
営業効率化に役立つツール6選

続いて、営業効率化に役立つツールを6つ紹介します。
- SFA(営業支援システム)ツール
- CRM(顧客関係管理)ツール
- メール管理ツール
- 名刺管理ツール
- スケジュール管理ツール
- Web会議ツール
SFA(営業支援システム)ツール
SFA(Sales Force Automation)は、営業活動を支援するツールです。
顧客情報や案件情報など、営業活動に関わる情報を一元管理できます。
営業効率化はもちろん、情報共有がスムーズになり属人化の防止にも役立ちます。
ツールに記録された情報を分析して、ボトルネックの発見・改善などにも応用が可能です。
CRM(顧客関係管理)ツール
CRM(Customer Relationship Management)は、顧客に関する情報を一元管理して、顧客と良好な関係性を構築する目的で使用します。
自社商材に興味や関心がある顧客でも、課題やニーズが異なる以上、必ずしも同じアプローチで成果につながるとは限りません。
そこでCRMツールを活用すれば、顧客の属性や行動などから分析して、適切なアプローチ方法を見出せます。
また、商談の進捗状況も可視化されるため、営業管理者の業務負担も軽減されるでしょう。
メール管理ツール
メール管理ツールは、メールに関する業務を効率化できます。
たとえば、テンプレート機能を活用すれば、一から文面を考える必要はありません。
また、受信したメールの内容を社内で共有したり、履歴から確認したいメールに素早くアクセスしたりすることも可能です。
名刺管理ツール
名刺管理ツールは、名刺をスキャンすれば登録され、探したい名刺もすぐに見つけられます。
さらに、顧客情報に変更があった場合も、簡単に編集や修正できてリアルタイムで更新されます。
名刺の量が増えても、保管場所の確保は必要ありません。
スケジュール管理ツール
スケジュール管理ツールを活用すれば、タスク漏れやアポイントのダブルブッキングを防げます。
カレンダー機能を社内で共有すれば、担当者ごとのスケジュールを見える化でき、商談の進捗状況なども管理しやすくなるでしょう。
GoogleカレンダーやMicrosoft Outlookは、無料で利用できるのでコストをおさえたい時におすすめです。
Web会議ツール
Web会議ツールは、インターネットにつながる環境があれば、顧客先を訪問せずに商談が可能です。
場所を問わないので、これまでアプローチできなかったエリアの顧客との接点を持てるようになります。
さらに、営業担当者の業務負担が軽減され、商談内容を録音すれば振り返りや課題の洗い出しなどにも活用できます。
営業効率化を図る際の注意点

営業効率化を図る際の注意点を4つ紹介します。
- 顧客視点で課題やニーズを把握する
- 顧客との接点を持つように意識する
- 担当者へ必ずヒアリングする
- データドリブンな組織創りを意識する
顧客視点で課題やニーズを把握する
課題やニーズの把握は、自社視点ではなく顧客視点でするようにしてください。自社視点で追求すると主観的になり、顧客が求める提案ができなくなる恐れがあるからです。
顧客と長期的な関係性を構築するには、顧客視点で考え、顧客を納得させる提案やサービスを見極める必要があります。
顧客との接点を持つように意識する
営業効率化はメリットが多い反面、過度に自動化させると顧客との接点が減り、関係性を構築しづらくなることに留意しましょう。
たとえば、Web会議ツールはカメラ越しの対応になるため、対面を望む顧客には受け入れてもらえない可能性があります。
効率化も重要ですが、顧客に合わせた柔軟な対応も必要です。
担当者へ必ずヒアリングする
そして、担当者には必ずヒアリングしてください。
営業活動に関する課題の中には、現場の担当者にしかわからないことも多くあります。
担当者へのヒアリングで今まで見落としていた課題に気づければ、効果的に営業効率化を進められます。
現場の環境が改善された結果、営業担当者のモチベーションアップや、チーム力の強化にもつながるでしょう。
データドリブンな組織創りを意識する
データドリブンな組織創りを意識することも大切です。経験や勘に頼ると、主観が入りやすくなり客観的な改善策を見出せません。
そこで、データドリブンを意識すると、データに基づく客観的な意思決定ができます。
データの活用により具体的な改善策を見出せれば、効果的に営業効率化を図れるでしょう。
株式会社ディグロスの営業効率化事例

では最後に、弊社のテレアポ代行サービスで営業効率化をした水素吸入サービス提供会社様の事例を紹介します。
支援内容
- 初期費用やランニングコストが無く、新たに収益確保や集客・単価アップなどに活用できる、水素吸入サービスの提案
- 経営課題を抱えるエステサロンや、整体院を対象にヒアリングを実施し、サービスの特徴や他事例を訴求したうえで、テレアポ代行にて商談アポイントを獲得
- 対象エリアと施策:全国に向けたWeb商談
- 月間アポイント件数:50件
上記内容にて、商談アポイントをテレアポ営業代行にて実施した結果を以下にまとめます。
- テレアポ率:2.2%
- アポイント数:188件(現状稼働中)
- 案件受注:40社(※他受注見込2社あり)
この他にも、テレアポ代行で営業効率化を実現した支援実績は多数あります。
テレアポ代行にて営業効率化をご検討中の企業様には、電話やメールでご説明しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ:営業効率化に有効な施策を実施して生産性を向上させよう

営業効率化を測れば、営業職の課題である属人化の解消や、営業担当者の業務負担を軽減できます。
営業品質を維持しながら無駄を省ければ、顧客との関係性も構築でき、売上増加につながるのもメリットです。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、営業効率化に有効な施策を実施して生産性の向上を実現してください。