営業アイスブレイクで心を掴む!鉄板ネタ15選を紹介

営業活動における商談は、売上に直結する重要なプロセスです。
しかし、初回アプローチや関係性を構築できていない相手だと、警戒されたり緊張のあまり思うように話が進まなかったりするケースは少なくありません。
そこでアイスブレイクを活用すれば、緊張を和らげ相手との距離を縮められます。
本記事では、営業アイスブレイクの鉄板ネタ15選を紹介します。ふさわしくない話題や注意点も紹介しますので、ぜひ活用してください。
目次
営業におけるアイスブレイクの基礎知識

では早速、営業におけるアイスブレイクの基礎知識を紹介します。
- アイスブレイクの役割
- アイスブレイクを挟むタイミング
アイスブレイクの役割
アイスブレイクとは、アイス(氷)を打ち砕く(ブレイク)の意味を持つ雑談のことで、場の雰囲気を和ませる役割があります。
初対面や関係性を構築できていない相手と話すシーンでは、お互い緊張からうまく話せないことが多々あります。
営業におけるアイスブレイクで重要なのは、相手の興味や関心を引く内容であることです。
相手のことがわからず警戒していても、自分に興味や関心がある話題を振られると打ち解けやすくなる効果が期待できます。警戒心が解ければ、スムーズに会話を進められます。
アイスブレイクを挟むタイミング
アイスブレイクは、商談が始まる前に挟むのが一般的です。
名刺交換の次を目安にするとよいでしょう。
一旦打ち解けたように思えても、話を進める過程で完全に警戒心が溶けていない場合もあります。このようなケースでは、商談の終わり(クロージング)に挟むのが有効です。
状況に応じて、相手の反応を見ながら適切なタイミングを見極めてください。
営業でアイスブレイクが必要な3つの理由

なぜ営業でアイスブレイクが必要なのか、その理由を3つ紹介します。
- 緊張を和らげる効果が期待できる
- 初対面でも話しやすくなる
- 顧客を主体に会話を展開できる
緊張を和らげる効果が期待できる
初対面の相手と話すときに緊張するのは、顧客だけでなく営業担当者も同じです。
入念に事前準備をして商談に臨んでも、緊張のあまり顧客の本心を引き出せないケースは少なくありません。
営業におけるアイスブレイクは、顧客だけでなく営業担当者の緊張を和らげる効果も期待できます。
初対面でも話しやすくなる
初回アプローチでは、お互いに相手のことがよくわからないので、何から話せばいいか迷うこともあるでしょう。
「下手なことを言って相手を不快にさせたらどうしよう……」
「何から話せばいいわからない……」
このように不安を抱えたままでは、商談を始められません。
そこで、商談の前にアイスブレイクで空気を和ませておけば、初対面でも話しやすくなりスムーズに本題に入れます。
顧客を主体に会話を展開できる
商談では、顧客が営業側の話を聞く体制になりやすい傾向があります。
アイスブレイクは、お互いが話す機会となるので、顧客を主体に会話を展開できるのがメリットです。
一方的に話を聞かされるのではなく、会話のキャッチボールができれば顧客の本音を引き出しやすくなります。
営業のアイスブレイクが苦手な人は雑談を意識している

営業におけるアイスブレイクの重要性を理解していても、苦手意識を持つ担当者もいるでしょう。
苦手意識を持つ人は、雑談を意識しすぎている傾向が見られます。
アイスブレイクは、単なる雑談ではなく、顧客との関係性を構築して本音を引き出すことです。
あくまでも自然に会話を進められるように、顧客に合わせてネタを選ぶ必要があります。
営業でのアイスブレイクの鉄板ネタ「木戸に立てかけし衣食住」

それでは、営業のアイスブレイクの鉄板ネタとされる「木戸に立てかけし衣食住」を、それぞれ例文を交えて紹介します。
- キ(気候・季節)
- ド(道楽・趣味)
- ニ(ニュース)
- タ(旅)
- テ(天気)
- カ(家族)
- ケ(健康)
- シ(仕事)
- 衣(ファッション)
- 食(食べ物)
- 住(住まい)
キ(気候・季節)
気候や季節ネタは、どのようなシーンでも自然に会話を進められるのがメリットです。
営業担当者
「今朝の天気予報によると、今日はこの夏一番の暑さだそうです。」
顧客
「確かに体にこたえる暑さですね、徒歩での移動は大変ではありませんか?」
このようにお互いが、自然に会話を展開できます。
ド(道楽・趣味)
道楽や趣味は、共通点を見つけて会話のきっかけを作りたいときに有効です。
営業担当者
「野球がお好きだそうですが、そろそろシーズンが始まりますね。どのチームがお好きですか?」
顧客
「そうですね!◯◯を応援しています。」
同じチームのファンなら、一気に打ち解けて会話が弾むでしょう。そうではない場合も、顧客が好きな球団を褒めることで、緊張感がほぐれます。
ニ(ニュース)
ニュースネタは、年代が違う相手にも有効です。
営業担当者
「そういえば、〇〇社が開発した△△のニュースはご覧になりましたか?
顧客
「ええ、見ました。我々の業界にとって明るいニュースですね。」
ニュースネタは、顧客の業界に関する内容であることがポイントです。顧客にとってマイナスになる内容は避けた方がよいでしょう。
タ(旅)
旅行ネタは、楽しい気持ちにさせる効果が期待できます。
営業担当者
「◯◯様は△△のご出身だそうですが、次の連休の目的地なんです。どこかおすすめのスポットはありますか?」
顧客
「そうなんですね!◯◯や□□がおすすめですよ。」
顧客主体で話を展開できるので、親近感を持ってもらえる可能性があります。
テ(天気)
天気ネタは、年齢や性別を問わず活用できます。
営業担当者
「今日は午前中晴れでも、午後から雨になるそうですね。〇〇さんは傘をお持ちですか?」
顧客
「そうなんですね、一応会社に置き傘しているので大丈夫だと思います。〇〇さんは大丈夫ですか?」
お互いに気遣いができるので、心理的な距離を縮められます。
カ(家族)
家族ネタは、関係性を構築するのに有効です。
営業担当者
「もうすぐ子供が生まれるんです、〇〇さんもお子さんがいらっしゃいましたよね?今おいくつですか?」
顧客
「そうなんですね!おめでとうございます。家は◯歳です。」
家族ネタについては、相手が独身の場合、あまりよい印象につながらない恐れがあります。
しっかりと相手に配慮し、話してよい内容か考えることが重要です。
ケ(健康)
健康ネタは、年齢が上がるほど関心が高くなるので、目上の方に有効です。
営業担当者
「今年は、インフルエンザが流行するみたいですね、〇〇さんは予防接種を受けられましたか?」
顧客
「はい、先週受けてきました。以前かかったことがあるのですが、うがいや手洗いなど予防も大切ですよね。」
健康ネタは、深入りしすぎないことや、本人が健康でも家族に病気の人がいると不向きなので注意が必要です。
シ(仕事)
仕事ネタは、会話を展開しやすく、新たなビジネスチャンスにつながる可能性もあります。
営業担当者
「御社のホームページを拝見したのですが、弊社にはない◯◯課があるのですね。どのようなお仕事をされるのですか?」
顧客
「◯◯課では、□□や△△業務を担当しています。」
ホームページを見ているとアピールすれば、相手のことを知ろうとしている熱心さをアピールできます。自分の会社のことなら、相手も話しやすいでしょう。
衣(ファッション)
ファッションネタは、相手を褒めることで親近感を持ってもらえる効果が期待できます。
営業担当者
「今日のネクタイはスーツに合っていて、とてもおしゃれですね!ご自分でコーディネートされているのですか?」
顧客
「いいえ、妻が選んでくれています。」
この場合は、自分で選んでいなくても、奥さんのセンスを褒めているので悪い気はしないでしょう。
食(食べ物)
食べ物ネタは、新規顧客から既存顧客まで幅広く活用できます。
営業担当者
「御社の周辺は飲食店が多いのですね!ランチにおすすめのお店があれば、ぜひ教えて下さい。」
顧客
「私は、よく◯◯店に行きますよ。社内でも美味しいと人気があるので、ぜひ食べに行ってみてください。」
相手と食の好みが合うとわかれば、会話も弾むでしょう。
住(住まい)
住まいネタは、出身地や今住んでいる所をネタにするので、踏み込みすぎないように注意してください。
営業担当者
「イントネーションが私と似ていると感じたのですが、もしかして◯◯さんは、□□のご出身ですか?
顧客
「はい、□□です。地元が同じとはなんだか嬉しいですね。」
思わぬ所に共通点があると、相手との距離が縮まります。
営業のアイスブレイクで使えるおすすめの話題

では次に、営業のアイスブレイクで使えるおすすめの話題を5つ紹介します。
- 地域の話題
- 業界のニュース
- 名刺
- プライベートな話題
- 相手を褒める
地域の話題
顧客の会社がある地域や出身地、今住んでいる地域の話題は、相手から情報を引き出しやすいのでおすすめです。
たとえば、出身地なら旅行の話から会話を展開できます。相手が詳しく知る内容なので、相手主体で話ができるのもメリットです。
業界のニュース
業界のニュースは、相手への関心が高いことをアピールできます。
自社に関する興味が高いとわかれば、相手も悪い気はしないでしょう。
企業のホームページやプレスリリースなど、情報を入手しやすいので大いに活用してください。
名刺
名刺もアイスブレイクのネタに活用できます。
たとえば、名字から出身地の話題に触れたり、名刺のデザインを褒めたりするのも有効です。
オンライン商談なら、バーチャル背景をきっかけに会話を展開できます。
プライベートな話題
プライベートな話題は、相手によって見極めが必要ですが、共通点が見つかれば打ち解けやすいでしょう。
ゲーム好きな相手なら、「おすすめのゲームを教えてください」と促せば、相手も答えやすいでしょう。同じゲームをプレイしているなら、さらに会話が盛り上がります。
ただし、踏み込みすぎると不快になる恐れがあるので注意してください。
相手を褒める
どんな人でも、褒められて悪い気がする人はいないでしょう。
ファッション以外にも、メガネやボールペン、名刺のデザインなど相手の持ち物を褒めるのも有効です。
顧客のホームページに関する話題や、会社のロゴなどもネタになります。
営業のアイスブレイクにふさわしくない話題

営業のアイスブレイクでは、ふさわしくない話題もあることに留意しましょう。
- 宗教や政治ネタ
- 学歴
- 芸能ネタ
これらのネタは、相手のバックグラウンドによっては、個人の価値観や信念を否定する恐れがあります。
いかなる場合でも、ふさわしくないネタは避けた方が賢明です。
営業のアイスブレイクに関する注意点

営業のアイスブレイクには、いくつかの注意点があります。
- アイスブレイクが不要なケースもある
- オンラインなら本題から入る
- 目的を明確にする
- 適度なタイミングで切り上げる
以降でそれぞれ詳しく見ていきましょう。
アイスブレイクが不要なケースもある
商談内容や相手によっては、アイスブレイクが不要なケースもあることに留意しましょう。
短時間の商談では時間が限られているので、アイスブレイクを省いて本題に集中します。
すでに関係性を構築できている相手なら、お互いを把握できているのでアイスブレイクは必要ありません。
中には、雑談が苦手な相手もいます。無理にアイスブレイクを挟んでも、相手を困惑させるだけです。
アイスブレイクが不要な場合は、丁寧に挨拶をしたらすぐ本題に入る方が時間を有意義に使えます。
オンラインなら本題から入る
オンライン商談は画面越しに対応するため、対面に比べると心理的な負担が軽減されます。
一方で集中力はそう長く続かないので、アイスブレイクで前置きが長くなると相手の興味が失われる恐れがあります。
また、Web会議ツールのプランによっては制限時間があるので、本題から入るのが望ましいでしょう。
目的を明確にする
目的を明確にすることも大切です。
そもそもの目的は「商談」であり、アイスブレイクではありません。
アイスブレイクはあくまでも、「緊張感を和らげ話しやすい雰囲気を作ること」と理解してください。
アイスブレイクで話が弾んでしまい、本題への移行を妨げるようでは本末転倒です。打ち解けたと感じたら、早々にアイスブレイクを切り上げて本題に移行しましょう。
適度なタイミングで切り上げる
中には、アイスブレイクで話が盛り上がり、なかなか本題に移行できないケースもあります。
特に顧客が話に夢中になっていると、話を遮るのに抵抗を持つこともあるでしょう。
話が弾んでも、適度なタイミングで切り上げて、本題の時間を確保するように意識してください。
まとめ:営業のアイスブレイクを活用して顧客と良好な関係性を構築しよう

営業のアイスブレイクは、緊張感を和らげスムーズに本題に移行するために必要となるコミュニケーション方法です。
特に初対面の相手とは、何を話していいかわからず迷うこともあるでしょう。
アイスブレイクを活用して場の雰囲気が和らげば、緊張がほぐれて話しやすくなります。
本記事で紹介した情報を参考にしながら、営業のアイスブレイクを活用して顧客と良好な関係性を構築してください。