商談の流れが営業の成功を左右する!?成果を上げるコツもあわせて紹介
「営業成績が思うように伸びない」
「営業活動にマンネリを感じている」
このように悩む営業担当者は多いのではないでしょうか。
営業活動で成果をおさめる方法のひとつとして理解しておきたいのが、顧客との商談です。商談は営業の基本業務であり、売上を左右するポイントです。
本記事では、商談の流れと成功させるためのコツを解説します。
商談とは
商談とは、自社の商品やサービスについて提案や紹介を行い、最終的に顧客に購入してもらうまでの取引や交渉のこと。
主に「売り手」と「買い手」の二者間で行い、基本的には売り手が先導して進めます。
商談を行う目的は、顧客の課題解決です。商談の中で顧客が抱えている悩みを引き出し、課題解決に適した自社の商品やサービスをアピールします。
会社の利益をあげるには、顧客に契約してもらう必要があります。そのために商談は欠かせないプロセスなのです。
商談を理解するうえで混同されやすいのが「打ち合わせ」でしょう。どちらも営業活動のシーンで行いますが、この2つには違いがあります。
商談は、商品やサービスを購入をするための契約前で行い、打ち合わせは商談が成立した後、つまり契約後のフォローアップで行います。両者は段階が異なるので覚えておきましょう。
商談を成功させるための事前準備
商談を進める上で重要になるのが事前準備です。
下記の3ステップで商談の準備を進めていきましょう。
1. 見込み客を選定する
2. 顧客の情報収集をする
3. 仮説を立てる
見込み客を選定する
まず、見込み客の選定です。そもそも見込み客とは、自社の商品やサービスを理解していて必要性を感じている顧客のこと。見込み客であるかを判断し商談を行うことでスムーズにアプローチをかけられます。
見込み客の判断基準は、下記の通り。
● セミナーやイベントで関心を持ってくれている
● 名刺交換をして何度かやりとりをしている
● 自社サイトへ問合わせがあった
● 商品やサービスの資料請求をしている
商談を成功させるためにも、見込み客をリストアップしておきましょう。
見込み客の見つけ方ついて詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてください。
顧客の情報収集をする
見込み客を選定した後は、顧客の情報収集を行いましょう。顧客情報を把握しておけば、相手にとって自社が提供できるメリットをアピールしやすくなります。
情報収集に必要な項目
● 顧客の会社規模
● 住所、活動地域などの顧客属性
● 顧客の商品やサービスの種類と価格帯
リサーチは、公式ホームページや顧客が独自で設けているSNS、また求人情報を参考に行なってみましょう。
仮説を立てる
商談を事前準備として徹底しておきたいのが、集めた顧客情報をもとにした仮説の準備です。
商談には、顧客の想定外の反応や不測の事態はつきものです。インターネットの普及により、顧客側が事前に自社の情報を調べているケースもあります。そこで他社の類似サービスと比較され、顧客からの質問内容も具体化されるようになりました。
商談の中で想定できる仮説をいくつか立て、顧客の疑問や相談にあらゆる視点から応えられるようにしましょう。
ロールプレイングを実施する
準備ができたら、ロールプレイングも実施しましょう。
ロールプレイングを行うことで、現場のイメージを掴みやすくなり、会話の質が高まります。また、ロールプレイングを繰り返せば、自分の強みや課題発見にもつながるでしょう。
ロールプレイングは商談の流れごとに分けて行うと効果的です。商談の基本的な流れは次の章で解説するので、参考にしてみてください。
商談の基本的な流れと進め方7ステップ
それでは、商談の基本的な流れと進め方を7つのステップで解説します。
1. 商談の基本的な流れ
2. 挨拶、名刺交換をする
3. アイスブレイクで話しやすい雰囲気をつくる
4. 課題のヒアリングを行う
5. 改善策の提案
6. 商品、サービスの紹介
7. クロージングを行う
8. 商談後24時間以内にお礼メールを送る
挨拶、名刺交換をする
顧客と初対面の場合、挨拶と名刺交換からはじまります。挨拶は営業マナーの基本となるため「自分から・相手の目を見て・ハキハキと」を心がけましょう。
名刺交換は起立して行います。テーブル越しにならないように注意を払いましょう。名刺交換のマナーとして目下の物から差し出すため、自分から名刺を差し出すようにします。
交換後の名刺は商談が終わるまで名刺入れの上に添え、相手のタイミングに合わせてしまうとスマートです。
アイスブレイクで話しやすい雰囲気をつくる
次に、アイスブレイクで話しやすい雰囲気をつくりましょう。
初対面で商談をする際、自分はもちろん相手も緊張しているかもしれません。アイスブレイクを挟めば堅苦しい雰囲気が和み、その後の会話がスムーズに進みます。
また、アイスブレイクは出身地や趣味など、自己紹介の時間としても有効です。お互いを知ることで信頼関係を構築しましょう。
課題のヒアリングを行う
場が和んできたら、課題のヒアリングを行います。
ヒアリングの目的は、顧客の抱えている悩みや課題を解決すること。ヒアリングは商談の中で最も重要なプロセスなので、ただ話を聞くだけでなく顧客の現状や顧客自身も気がついていないニーズを引き出しましょう。
ヒアリングを行なうことで、後に自社商品やサービスがどのように貢献するのか提案しやすくなります。
改善策の提案
ヒアリング内容をもとに、改善策を提案します。この段階ではまだ商品やサービスは紹介せず、顧客の悩みを改善する方法を提示しましょう。
例えば、顧客の悩みが「業務の属人化」である場合、ここで改善策として提案できることは、情報共有のフロー整備や業務の可視化です。
改善策の提案をするポイントは、顧客の納得を得ることです。同時に、改善すべき優先順位も擦り合わせるようにしましょう。
商品、サービスの紹介
改善策に対して顧客が納得したら、商品とサービスの紹介をします。
商品やサービスを紹介する際のポイントは、相手の立場に立って物事を捉えることです。
単純に商品スペックやサービスの詳細を説明するだけでは、顧客の興味を惹きつけられません。商品やサービスを使うことで顧客の課題がどのように改善されるかを説明しましょう。
クロージングを行う
最後にクロージングを行います。クロージングは契約を交わすよう促すため、タイミングを見計らって行うと成約率が高まります。
クロージングのポイントは、顧客に「ご検討いただけますか」と購入意思を確認することです。クロージングを行わずに曖昧に締めてしまうと契約のチャンスを逃しかねません。
仮に成約に至らなくても、購入するにあたっての不安を打ち明けてもらうチャンスとなり、次のアクションに役立ちます。
商談後24時間以内にお礼メールを送る
商談後のお礼メールも商談の大事なプロセスです。商談後24時間以内に、時間を頂戴したことに対するお礼メールを送りましょう。
お礼メールを送ることで顧客との信頼関係が深まり、次回へのステップにつながります。
商談を成功に導くコツ
最後に、商談を成功に導く5つのコツを解説します。
1. 商談のゴール・目的を明確にする
2. 商品やサービスを無理強いしない
3. 商談の振り返りを行う
4. 商談後にアフターフォローを行う
5. 営業支援ツールを活用してみる
商談のゴール・目的を明確にする
商談のゴールと目的を明確にすることは、商談を成功させるポイントのひとつです。商談の目的は、顧客が抱える課題を自社商品とサービスで解決すること。
商談中は話が脱線しないよう常にゴールを思い描き、話を誘導することも営業スキルのひとつです。
商品やサービスを無理強いしない
商品やサービスを無理に売ろうとしないよう心がけましょう。
相手が興味を示していない場合に無理やり購入を急かそうとすると、それまで築き上げてきた信頼関係が台無しになってしまいます。
今回の商談で契約が難しそうだと判断したら早めに切り上げ、次の機会を頂けるかを伺ってみましょう。
商談の振り返りを行う
商談後の振り返りを行うことで、商談テクニックを高めるコツです。
振り返るべき主なポイントは、下記の3点。
● 想定通りいったこと
● 想定よりもうまくいったこと
● 想定通りいかなかったこと
事前準備で設定していたシナリオを照らし合わせて振り返ると、課題が見つけやすくなります。
商談後にアフターフォローを行う
商談後のアフターフォローも行いましょう。
アフターフォローとは「後追い営業」のこと。顧客の近況や、新たな悩みを抱えていないかを聞くことで、関係性を緊密なものにします。
アフターフォローは成約に関係なく、商談を行なった相手に行いましょう。成約済みの場合はリピート率が高まり、検討中の場合は再び商談の場を約束するチャンスにつながります。
営業支援ツールを活用してみる
営業支援ツールの活用も視野に入れてみましょう。営業支援ツールとは、顧客情報や商談内容を数値化・図式化してデータベースとして管理するツール。商談の成功事例も残せるため、今後の社内共有資料として役立ちます。
営業支援ツールのメリットを詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
営業支援ツール(SFA)とは?導入するメリットと選ぶ際の注意点まで解説!
まとめ:商談の流れを理解して顧客満足度をあげよう
商談は営業活動において売上を上げる重要なプロセスです。
商談の流れやポイントを意識し、計画的に実行することで成約率が高まり、営業パーソンとしての自信につながります。
商談を成功させるには、相手視点に立った解決策の提案が欠かせません。「あなただから契約したい」と思ってもらえるように、コミュニケーションを通して信頼関係を築いていきましょう。