営業代行の費用目安は?報酬体系や費用対効果検証方法を紹介!
営業代行を利用すれば、自社に足りない人材をすぐに補い経営目標達成の強い力となってくれます。
しかし、実際に利用を検討する際には、どれくらいの費用がかかるのか気になるところでしょう。
営業代行を依頼する際にかかる費用と効果を検証し、最小限の予算で最大限の成果を挙げられるようにしたいところです。
そのためこの記事では、営業代行の報酬体系や費用目安、費用対効果の検証方法や費用以外の比較ポイントを解説します。
営業代行の費用・料金体系と相場
ここでは、営業代行の料金体系について解説します。
固定報酬型
固定報酬制とは売上や成果の有無に関わらずあらかじめ決まっている一定の報酬を支払う方法であり、営業代行の料金形態としては基本的です。
担当者1人当たりの日当で2万5,000円~3万円程度、トータルでは50~60万円程度が相場ですが、より専門性の高い担当者であれば100万円程度になる場合もあります。
成果報酬型と比較すると、割安な価格設定になることが多くあります。
最初の段階で用意すべき予算額が確定しているため、費用の算段が付けやすい点は魅力的でしょう。
しかし、どんな結果に終わったとしても一定の支払いが発生するため、無駄な出費が出てしまう可能性もあります。
新規事業でまだ市場調査などをしながら手探りで進めなければならない場合や、短期間のみ依頼したい場合などには適しているでしょう。
成果報酬型
成果報酬型は、アポや受注の成立、売上額などに応じて料金が変化する方法です。
何を成果とするのかは、企業や契約によって異なります。
セールス活動のクロージングまでを請け負う場合は売り上げの3~5割程度が相場であり、アポ成約を成果とする場合は1件当たり1万5,000円~2万円程度が相場です。
売上などに応じて支払いが変化するため無駄な支出を避けられますが、その分固定報酬型と比較すると高めの料金を設定している場合が多くあります。
セールスパーソンの技術によって結果が左右されやすい現場や、売上の目処がある程度立っている商品・サービスなどには適しているでしょう。
複合型(固定費+成果報酬額)
複合型とは、端的には固定報酬型と成果報酬型とを組み合わせた支払方法のことを指します。
成果報酬型をベースとし、セールス活動にかかる諸経費などを勘案して月額費用も支払います。
固定費部分の相場は通常の固定報酬型よりも抑えられているケースが多く、25~50万円程度が相場です。
成果報酬部分の相場は、業者によって価格設定が変化するため一概に言うことは難しいでしょう。
両方の支払い方法の長所を取り入れて短所を補うような支払い方法ですが、適切な料金設定の業者を選択しなければやはり無駄な支出が増えてしまう可能性はあります。
幅広い料金設定があるため、複数の業者を比較してみることが大切でしょう。
営業代行の費用は委託業務によって変化する
営業代行にかかる費用は、どのような業務を委託するかによって異なります。
営業代行が提供する労務には、以下のようなタスクがあります。
・テレアポ
テレアポとは、企業のコールセンターなどで営業電話をかけてアポイントメントを獲得する業務のことです。
様々な業界に特化したテレアポ専門の代行業者があります。
・顧客との実際のやりとり
見込み客に対するアプローチや商談を継続的に行います。
また、顧客へ定期的に連絡をしてアフターフォローをするようなケースもあります。
・Web集客
Web集客とはインターネットと関わるあらゆるデバイス・ツールを活用し、ユーザーを集める行為です。
キャンペーンページの作成やリスティング広告の運用をはじめ、近年ではSNSも活用して自社サービスの紹介や特定のページへの誘導を行います。
・コンサルティング
セールス技術や戦略のコンサルティングを行ってくれる業者も存在します。
営業代行の費用対効果の測り方
営業代行の費用対効果を検証する際には様々な測り方が存在するため、ここでは3つに整理して説明します。
CPA:顧客獲得単価
CPAとは英語で「Cost Per Acquisition」の略であり、1件の成果を獲得するためにかかるコストのことを指します。
CPAは、以下の計算方法によって導き出せます。
CPA=広告費用÷成果(コンバージョン)件数
何を成果とするかは目的によって変化しますが、具体的には商品売却やサービスへの無料登録などが挙げられるでしょう。
例えば、広告費用を500万円使って5,000件のコンバージョンを達成したのであれば、CPAは以下の通り1,000円になります。
CPA=500万円(広告費用)÷5,000件(コンバージョン件数) =1000円
CPAの指標が良い業者は、同じ費用でもより多くの成果を出してくれる可能性が高いと言えるでしょう。
ただし、CPAを改善させようと広告費を削ってしまうと、肝心な成果まで減少してしまう可能性があります。
CPO:受注一件あたりの獲得単価
CPOとは英語で「Cost Per Order」の略であり、受注を1件取るためにかかる費用を表す指標です。
CPOは、以下の計算式で導き出せます。
CPO=広告費÷受注件数
例えば、1,000万円の広告費をかけて2,000件の受注を得られた場合、CPOは以下の通り5,000円になります。
CPO=1,000万円(広告費)÷2,000 =5,000円
CPOはサービスや商品1件当たりの広告費用を示す指標であり、成果を対象としているCPAとは異なります。
ROI:投資利益率
ROIとは英語で「Return On Investment」の略であり、投資した額に対してどれだけの収益を上げたのかを表す指標です。
ROIは以下の式で計算できます。
ROI=(売上-売上原価-投資額)÷投資額×100(%)
例えば、500万円の投資をして3,000万円の売上を出し、売上原価に500万円かかっているとすると、ROIは以下の通り400%になります。
ROI=(3,000万円-500万円-500万円)÷500万円×100(%) =400(%)
ROIを用いることで投資規模の違う事業の効果測定・比較ができるようになります。
投資によってどれだけの利益が出たのかを正確に測れるため、案件が成功したか否かを判断する基準にできるます。
【営業代行の依頼時】費用以外に比較するべき3つのポイント
ここでは、営業代行に依頼する際、費用以外に比較するべき3つのポイントを解説します。
サービスの対象地域はマッチしている?
サービスの対象地域については、まず確認しておくべきポイントの1つです。
自社が考えている販路の対象が地方限定か全国かなど、サービス対象地域によってふさわしい業者は異なります。
業者の営業拠点が地域のみか全国にあるのか、また海外も対象にできるのかを確認し、自社の対象地域と合っている業者を選びましょう。
提案内容が自社の課題解決につながる?
営業代行業者が提案する内容が、自社の課題解決につながるかどうかの見極めはとても大切なポイントです。
業者を選択する際に、まず過去の実績確認をおすすめします。
しかしそれだけでは今の顧客に求められている的確な提案ができるか否か判断することはできません。
提案内容が自社の求めていることを汲み取り、時代の流れともマッチしたものかを確認しましょう。
また、提案が複数出され、自社で選択できるか否かも大切な要素です。
コンプライアンス管理はできている?
営業代行を依頼するうえでは、コンプライアンス管理体制も欠かせない要素でしょう。
代行業者がセールス活動を行う中でコンプライアンス違反をした場合、依頼元にも責任が及ぶ可能性があります。
契約内容が万が一の事態に、営業代行業者側で責任取ってもらえるか否かは、確認しておくようにしましょう。
また、そもそもコンプライアンス違反が発生しにくい社内体制であるかも、重要な確認ポイントです。
まとめ
営業代行の報酬形態は、固定報酬型と成果報酬型、そして複合型の3種類に分けられます。
代行を依頼する内容や予算に応じて、最適な支払い方法の業者を選択するようにしましょう。
営業代行の費用対効果を検証する際には、CPAやCPO、ROIといった指標を状況に応じて活用してください。
また、営業代行業者を比較する際には費用だけでなく、サービス対象地域や提案内容、コンプライアンス体制についても着目することをおすすめします。
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